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HYDEが四半世紀を経て到達した新たな“静”の表現、郡山からウィーンへ続くオーケストラツアー開幕

HYDE(撮影:石川浩章)
13分前2026年01月18日 14:07

HYDEのオーケストラツアー「HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL」の初日公演が、昨日1月17日に福島・けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター)で行われた。

「HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL」とは?

「HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL」は、2002年に発表されたHYDEの1stアルバム「ROENTGEN」の系譜を受け継ぐ“静”の世界観を表現した、今春リリース予定のニューアルバム「JEKYLL」を携えて行われるツアー。国内15公演に加え、5月開催のオーストリア・ウィーンのウィーン・コンツェルトハウスでの特別公演で構成される。2017年より大規模なオーケストラ公演をたびたび開催しているHYDEだが、ツアー形式で実施するのは約5年ぶり。この記事では、ひさしぶりとなったオーケストラツアーの初日公演の模様をレポートする。なお一部曲名や演出に関するネタバレがあるので、これから足を運ぶ予定の人はご注意を。

甘やかな歌声で「JEKYLL」の世界へ

「HYDEの歌を、手練れのミュージシャンたちの演奏とともにじっくり楽しんでもらう」というコンセプトから、毎回全席着席スタイルで行われているオーケストラ公演。ライブハウスとは異なる落ち着いたムードの中、夜の帳が下りるようにホールが闇に包まれる。スルスルと舞台を覆っていた紗幕が上がると、観客の目の前には両翼をあしらった重厚なイスに座るHYDE、そして弦楽ダブルカルテット、管楽器隊、コーラスを擁する総勢22名からなるオーケストラ陣の姿が。おもむろに立ち上がったHYDEがマイクを口元に近付け、甘やかな歌声をそっと発した瞬間、オーディエンスの誰もが夢見心地に誘われた。

HYDEが事前に予告していた通り、コンサートは今春リリース予定の「JEKYLL」の楽曲を軸に、セルフカバーなども交えて進行していった。1stアルバム「ROENTGEN」は全体的に内省的で静謐なトーンの楽曲が中心だったが、四半世紀を経て制作された「JEKYLL」の楽曲群は、弦楽器を大々的にフィーチャーしたクラシカルなエレジーや、シャンソン的なアプローチを打ち出した洒脱な楽曲、ジャジーな空気をまとった妖艶なナンバーまで実に多彩。HYDEはTOMORROW X TOGETHERに提供した「SSS(Sending Secret Signals)」のセルフカバーでささやくように甘美な声を聴かせたかと思えば、「DEFEAT」や「THE ABYSS」では“動”の一面を想起させるシャウト混じりの激しいボーカルを轟かせる。

さらに「かわいい曲です。レストランのオーナーになった気持ちで書きました」というHYDEの紹介で披露された「SO DREAMY」では、包容力のあるチャーミングな歌声で観客を骨抜きに。オーケストラ陣の豊潤なアンサンブル、コーラス隊の寄り添うようなハーモニーといった力強いバックアップを受けつつ、細やかな機微を含んだ声の表現を通して楽曲ごとに異なる情景や感情をオーディエンスの脳裏や心に浮かばせた。

公演の特性や会場の規模を踏まえ、映像や特効といった直接的な視覚演出はほぼ排されていたものの、絶妙なタイミングで切り替わる豊かな色彩を用いたライティングがHYDEの魅力を引き立てる。歌やアレンジはもとより、コントラストを効かせたタイプの異なる2種の衣装、細部までこだわり抜かれた演出がエンタテインメントショーとしてのクオリティに寄与し、HYDEの「美しい声と美しい演奏で100%の歌を聞かせる」という思いが随所で顔を見せた。

クリームボックスを食べたり、西田敏行について話したり

息をのむような緻密なパフォーマンスを展開する一方、HYDEのMCは終始緩やかなものに。郡山の名物であるクリームボックスをステージでもぐもぐと食べ始め、衣装が郡山出身の名優・西田敏行を意識したものだと冗談めかしたり、「『ステキな金縛り』という映画が最高なんですよ!」と西田敏行の映画をアピールしたり、地方公演ならではのトークを展開。また、誕生日である1月29日の東京・東京ガーデンシアター公演のチケットの倍率の異常な高さに触れ、「そんなに僕のことが好きですか?」と観客に問いかける場面も。愛にあふれた温かな拍手を耳にした彼は相好を崩し、会場の全員をほっこりさせた。

「これからこのメンバーで日本を回って、ウィーンまで行ってきます」。HYDEが最後にそう告げると、万雷の拍手と熱のこもった歓声がホールにこだまし、「HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL」初日公演は成功裏に幕を下ろした。

「HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL」はこのあと全国各地のホールで行われたのち、5月25日にオーストリア・ウィーン・コンツェルトハウス公演をもって閉幕する。なお、1月29日の東京ガーデンシアター公演の模様は全国の映画館でのライブビューイングに加え、全世界での配信が決定している。

公演情報

HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL(※終了分は割愛)

2026年1月20日(火)大阪府フェスティバルホール
2026年1月21日(水)大阪府 フェスティバルホール
2026年1月23日(金)北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru
2026年1月25日(日)埼玉県 大宮ソニックシティ 大ホール
2026年1月29日(木)東京都 東京ガーデンシアター
2026年3月1日(日)香川県 レクザムホール (香川県県民ホール)
2026年3月13日(金)広島県 広島上野学園ホール
2026年3月14日(土)山口県 山口KDDI維新ホール
2026年3月21日(土)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
2026年3月22日(日)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
2026年3月24日(火)福岡県 福岡サンパレス
2026年3月31日(火)神奈川県 ぴあアリーナMM
2026年4月1日(水)神奈川県 ぴあアリーナMM
2026年5月25日(月)オーストリア ウィーン・コンツェルトハウス 大ホール

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