UNISON SQUARE GARDENの全国ツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2025-2026『うるわしの前の晩』」のファイナル公演が2月11日に東京・TOYOTA ARENA TOKYOにて開催された。
1曲目はまさかの夏の曲
今年1月、やまもり三香原作のテレビアニメ「うるわしの宵の月」のオープニング主題歌「うるわし」とエンディング主題歌「アザレアの風」を両A面シングルとしてリリースしたユニゾン。今回のツアーはこのシングル発売を挟む形で行われ、初披露の「うるわし」のほかライブでの定番曲、意外なレア曲なども盛り込んだセットリストで全国のファンを喜ばせた。またTOYOTA ARENA TOKYOの会場には、アニメ原作者のやまもりによるユニゾンの3人の描き下ろしイラストを用いたフォトスポットも登場。アニメの世界とクロスした演出でも楽しませた。
ツアーファイナルのステージに、万雷の拍手に迎えられて登場した斎藤宏介(Vo, G)、田淵智也(B)、鈴木貴雄(Dr)。ひと呼吸置いた斎藤がギターをかき鳴らしながら「夏影テールライト」を歌い始めると、場内にはかすかなざわめきが走った。2025年1月から行われた前回のワンマンツアー「Charisma & Princess」で1曲目に「サンタクロースは渋滞中」を披露して観客を驚かせたユニゾンだが、今回も真冬のツアーに似つかわしくない幕開けに。しかし3人の奏でる柔らかなサウンドがアリーナを満たすうちに、夏の夕暮れを思わせる暖色のライティングとも相まって場内はノスタルジックな空気感に包まれていった。
懐かしの楽曲は大いにブラッシュアップ
「Nihil Pip Viper」「Catch up, latency」といったライブに欠かせないナンバーでオーディエンスを高揚させたあとは「アンチ・トレンディ・クラブ」へ。3人の繊細かつトリッキーなアンサンブルはアリーナ中を翻弄し、大サビの「一緒に居ようぜ できるだけ」というフレーズでは観客が一斉に腕を上げて絶叫した。そのままシームレスに始まった「MIDNIGHT JUNGLE」のイントロでは、斎藤が圧巻のロングトーンを響かせる。その声に呼応するようにステージ前方にはCO2が吹き上がり、熱気をさらに上昇させた。
鈴木のダイナミックなドラムイントロに続くギターフレーズで大歓声が沸いたのは、2013年リリースのアルバム「CIDER ROAD」の収録曲「ため息 shooting the MOON」。3人の現在のスキルをふんだんに生かした、ブラッシュアップされた演奏にオーディエンスも興奮を押さえきれない。人知を超えた鈴木のドラムスキルが炸裂した「マーメイドスキャンダラス」、ステージ上の電飾がカラフルに光り観客のテンションを高めた「いけないfool logic」といった楽曲で場内は盛り上がり一辺倒と化すが、続く「傍若のカリスマ」で雰囲気は一変。青いライティングに照らされた3人が鳴らすスリリングなサウンドが、会場を先程までとはまた異なる熱狂へと導いた。
暗転し静寂に包まれた場内で、田淵が奏でる不穏なベースの音が新たなパートへと誘う。リバーブのかかった重厚な音に観客が固唾をのんで聴き入っていると、斎藤のギターと鈴木のドラムが鮮烈な音色を放ち「夜が揺れている」へつなげた。薄暗いステージから届けられる、すさまじい質量を伴うサウンドスケープは観客を圧倒し、曲が終わると我に返ったオーディエンスから惜しみない拍手が贈られた。続く「オーケストラを観にいこう」からは、TOYOTA ARENA TOKYOの特徴である国内アリーナ最大の高さ2mのLEDリボンビジョンを駆使した映像演出も登場。各曲の世界観を彩るさまざまな映像が投影され、ライブ後半に向けて場内の一体感を高めていった。
その願いを叶えた、リボンビジョンの流れ星
ツアータイトルにもなった「うるわし」では、ステージ後方にアニメのタイトルにも関連する月面をあしらったバックドロップが掲げられ、3人の芳醇なコーラスワークとともに観客をロマンチックな世界観へと導いた。続いて繰り広げられたセッションパートにはヒット曲「シュガーソングとビターステップ」のフレーズが取り入れられておりオーディエンスの期待を高めるが、始まったのはこの曲のシングルリリース時のカップリング曲である「シグナルABC」。関連性と意外性を併せ持つ、ユニゾンらしい遊び心に満ちた展開で場内を大いに沸かせた。
終盤の「kaleido proud fiesta」ではリボンビジョンに満天の星空が映し出され、斎藤が「その願いを叶えようか」と歌うと同時に流れ星がきらめく粋な演出で観客を喜ばせる。本編最後の「crazy birthday」はオーディエンスのテンションを翻弄するように曲のテンポを変化させつつ披露され、大サビでは会場中の照明が点灯してツアーファイナルにふさわしい華やかな空気感を演出した。鳴り止まない拍手に応えて届けられたアンコールの楽曲は「春が来てぼくら」。徐々に春が近付く季節にふさわしいナンバーが、冬のツアーのエンディングを彩った。
セットリスト
「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2025-2026『うるわしの前の晩』」2026年2月11日 TOYOTA ARENA TOKYO
01. 夏影テールライト
02. Nihil Pip Viper
03. Catch up, latency
04. アンチ・トレンディ・クラブ
05. MIDNIGHT JUNGLE
06. ため息 shooting the MOON
07. アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")
08. マーメイドスキャンダラス
09. いけないfool logic
10. 傍若のカリスマ
11. 夜が揺れている
12. オーケストラを観にいこう
13. うるわし
14. シグナルABC
15. 10% roll, 10% romance
16. kaleido proud fiesta
17. シャンデリア・ワルツ
18. カオスが極まる
19. crazy birthday
<アンコール>
20. 春が来てぼくら


