蓮沼執太チームのワンマンライブツアー「重力」が2月12日に東京・東京キネマ倶楽部で開幕した。
昨年、結成17年にして初のアルバム「TEAM」を作り上げた蓮沼執太チーム。本ツアーはそのリリースを記念したバンド初となる4都市ツアーであり、重力に抗うようなビジュアルコンセプトのアーティスト写真からインスピレーションを受けたというツアータイトルが冠されている。「蓮沼執太チーム最初で最後のツアー」との蓮沼の言葉を受け、この機を逃すまいと熱心なファンが多数集結。開場後ほどなくしてフロアの座席をびっしりと埋め尽くした。なお、本当に最後のツアーになるかどうかはもちろん定かではない。
やがて定刻を過ぎるとふいに客電が落とされ、舞台下手にしつらえられたシアトリカルな階段の踊り場に分厚いカーテンの向こう側からメンバー5人が姿を現すと、場内は割れんばかりの歓迎の拍手に包まれる。舞台中央を円形に取り囲むような形で蓮沼、イトケン(Dr)、石塚周太(G)、斉藤亮輔(G)、尾嶋優(Dr)が位置につくと、各人が楽器の音を確認するかのようにぽつりぽつりと鳴らし始め、それがいつしかフリーなインプロビゼーションの応酬に。アブストラクトかつフリーキーなセッションがひとしきり続いたのち、いよいよライブの幕が切って落とされた。
アルバム「TEAM」収録曲はもちろん、ひねりの利いた選曲のカバーなども交えながらステージは着々と進行。Rhodes系のエレピなど鍵盤を奏でつつボーカルを重ねる蓮沼を中心に、イトケンと尾嶋が繊細でテクニカルかつダイナミックなビートを絡ませ、石塚のジャズマスターと斉藤のセミアコが時に規則正しく、時にアバンギャルドにグルーヴを彩っていく。ベースレス編成ならではの、うねりすぎないクリアかつメカニカルなアンサンブルが、会場の独特なムードとも相まってオーディエンスの耳と心を心地よく揺さぶり続けた。
ライブ中盤には、スペシャルゲストとして宮坂遼太郎(Per / 蓮沼執太フルフィル)が登場するひと幕も。彼に「一緒にやろうよ」と声をかけた蓮沼本人が数日前までそのことを失念していたそうで、結果的に急遽の参加のような形になったという宮坂だったが、リハーサル不足をまるで感じさせない息の合ったアグレッシブな演奏を披露した。本ツアーはこの日を皮切りに、愛知、大阪で行われ、2月17日の福岡公演で締めくくられる。
蓮沼執太チーム ツアー「重力」(※終了分は割愛)
2026年2月15日(日)愛知県 24PILLARS
2026年2月16日(月)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2026年2月17日(火)福岡県 ROOMS


