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太シスからフィロのスへ「愛の殴り合い」でエール、好相性“フィロシス”が生み出した幸せな時間

太陽とシスコムーン(後列)とフィロソフィーのダンス(前列)、合わせてフィロノス。
7分前2026年02月17日 11:02

フィロソフィーのダンスと太陽とシスコムーンによるツーマンライブ企画「ライブナタリー “フィロソフィーのダンス × 太陽とシスコムーン”」が、2月11日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催された。

本格的なソウル / ダンスミュージックマナーをJ-POPに落とし込んだ楽曲を歌う者同士として、事前のインタビューですでに意気投合し、相性のよさを予感させていた両者。フィロのスの奥津マリリは、そんな太シスを音楽的な“ご先祖様”と表現していた。しかもこの日のライブは太シスにとって、26年のキャリアの中で初のツーマンライブ。さまざまなアーティストを相手にライブを作り上げることで最高のシナジーを生み出してきた対バン巧者・フィロのスとぶつかり合ったとき、どんなミラクルが生まれるのか。この記事では、昼夜2公演のうち昼公演を軸にしながら、夜公演の際立った出来事も併せてレポートする。

「踊って踊って、踊りまくるぞ~!」

2組の競演を観ようと、会場のduo MUSIC EXCHANGEは足の踏み場がないほど多くの人であふれかえっていた。場内にはBGMとして、OCHA NORMA「ラーメン大好き小泉さんの唄」、Nissy「DANCE DANCE DANCE」、Sly & The Family Stone「Dance to the Music」と古今東西の“ダンス”にまつわる音楽が流れ続け、観客の“踊り明かしたいモード”に火を点けていく。定刻を迎え場内が暗転すると、銀色に光る新衣装をまとったフィロソフィーのダンスが登場。リズミカルなSEに合わせてメンバー紹介を終えると、日向ハルが分厚いフェイクを響かせ「ウェイク・アップ・ダンス」でライブの幕を開けた。ビッグバンド調の豪奢な音と見事なマイクリレーで、フロアへ目覚めの一発を叩き込む。香山ななこの「踊って踊って、踊りまくるぞ~!」の掛け声で「VIVA運命」へとなだれ込み、ファンキーなナンバーで勢い付いた観客が大歓声を届ければ、それに応えるように5人も爆発的な声を轟かせた。

ステージとフロア双方の「オーオーオー!」のコールで始まった「ロック★with you」で日向と奥津によるロングトーンが炸裂すると、場内の空気は大きく震えた。佐藤まりあによる馬跳びも見事に決まり、大歓声が巻き起こる。「最初から全力で行きますから!」という奥津の宣言後に放たれた「ダンス・ファウンダー」では、佐藤が楽しさのあまりステージの端から端まで移動してファンサービスを届けていく。曲間で行われる肩を組んでのラインダンスでは、フィロのスファンと太シスファンが肩を組み、ともに脚を上げる。フィロのスがツーマンライブ時に掲げる「Live Synergy」の精神が、早くも形として表れた。

「大きい声出せますか?」と日向主導で始まった発声練習も兼ねたコール&レスポンスのあと、黒と白を基調とした新衣装に身を包んだ太陽とシスコムーンがステージへ。3人がステージ中央で構えると、「太陽&シスコムーン Let’s Start!」の掛け声に合わせてデビュー曲「⽉と太陽」のイントロが流れ、クールかつキレのあるハイトーンの小湊美和、パワフルで分厚い声の稲葉貴子、セクシーな低音の信田美帆、三者三様のボーカルワークで魅了していく。続けざまの「HEY! 真昼の蜃気楼」では、3人の複雑かつハードに動きまくるダンスがフロアを真夏のムードに染める。2曲ですっかり臨戦体制のオーディエンスをよそに、小湊は「休憩しないと。普段は2曲続けてとかやらないからね」とマイペースにつぶやき、場内を笑いで包んだ。

フィロシス8人の「宇宙でLa Ta Ta」

息を整えたのち、3人はニュージャックスウィング調の「Hey You!」、切なく感傷的なバラード「Everyday Everywhere」を続けて披露。フィロのスが勢いと爆発力で熱気を生むなら、太シスは大人の余裕と経験が生み出す押し引きでフロアをロックする。両者4曲ずつの前半ターンを終えたところで、8人全員がステージに集結。太シスの圧巻のパフォーマンスに打ちのめされた奥津は開口一番「姐さんたち、カッコよすぎ! ちょっと頭抱えて、空見上げてましたよ」と興奮気味に語った。そして両者は横一列に並び、「フィロソフィーのダンスと、太陽とシスコムーンで、“フィロシス”で~す!」と声をそろえて挨拶し、フィロシスでのコラボレーションとして「宇宙でLa Ta Ta」を披露することに。8人は端から1小節ずつのリレー形式で歌をつなげていく。隣り合う木葭ののと稲葉は互いの顔を見合わせてニッコリと笑顔を交換。日向が小湊に駆け寄って抱き合えば、奥津と信田も手を取り合ってステージ上でぐるぐると回転した。間奏は元体操選手の信田によるアクロバットが見せ場だが、この日は香山と日向も側転に挑戦。見事大成功に収め、最後は信田がお手本とばかりに手脚がピンと伸びた華麗な側転を決めてフロアに大歓声と拍手を巻き起こした。

ステージには再びフィロのスのみが残り、「踊る体力、残っていますか?」のひと言から後半戦へ。5人は「イッツ・マイ・ターン」「オプティミスティック・ラブ」とアッパーチューンを畳みかけていく。日向は自身の髪型について触れ、T&Cボンバー名義で発表された太シスの2ndアルバム「2nd STAGE」のジャケットにおける稲葉のヘアスタイルを再現したと明かすと、ジャケットで稲葉が取る座りポーズも完璧に再現してみせた。また、この日の昼公演では、フィロのスの新曲「ダンス・フォー・フィロソフィー」が初披露された。この楽曲は、6月に活動を終了する彼女たちが最後に発表するオリジナルナンバーで、インディーズ時代のフィロのス楽曲を手がけてきたヤマモトショウ、宮野弦士とのひさびさのタッグ作だ。5人はさらに「ゲレンデ・ファンキー・ラブ」「シュークリーム・ファンク」の2曲をファニーかつパワフルに歌い上げ、太シスへとバトンを渡した。

フィロのスが作った熱狂を受け取った太シスは、濃厚なファンクチューン「Be My LOVE」、そして太シス楽曲の中でもとりわけ“アイドル”濃度の高い「DON’T STOP恋愛中」という、太シスからフィロのスへのアンサーとも呼ぶべき選曲で場内を温めていく。思わず笑顔になる観客を見て、稲葉は「みんな受け入れ態勢ができていてうれしい!」と笑顔を返した。続く「ディスコ・クレオパトラ」は一昨年、太シスがデビュー25年目の年にteam445とのコラボによって「CISCO3」名義で発表した現時点での最新楽曲。現行の太シスのパフォーマンスを存分にフロアに感じさせたのち、ラストスパートのひと声から「ガタメキラ」へ。むせ返るような大人のムードで場内を包んだ3人は、最後にダンサブルな「ENDLESS LOVE ~I Love You More~」を届けてステージをあとにした。

「Magic of Love」もスペシャルバージョン「ここだよ◯◯◯!」

暗転間もなく、フロアでは大きな拍手が巻き起こる。その音に導かれ再び登場した2組は、フィロのスの「バイタル・テンプテーション」を8人で披露した。リレー形式で行われる両者のボーカル合戦に、場内の温度はみるみる上昇。最高潮の盛り上がりを見せた。さらにもう1曲、というところで、その曲の合間で起こるコールに向けての声出し練習が入念に行われ、ラストナンバー「Magic of Love」へ。この曲が大好きなフィロのスの面々は本家との共演にやや奥ゆかしい様子だったが、徐々に表情もほぐれ、ハグやアイコンタクトを通じて喜びを分かち合う。そして2番Bメロでは佐藤が前へとせり出し、「ここだよまりあ!」の大コール。誰が該当パートを歌うのかは伏せられていたが、観客は事前の練習通りに声を合わせて息ぴったりに叫ぶ。大サビ前には稲葉と日向が大迫力のフェイク合戦を繰り広げ、ラストは全員で肩を組み熱唱。圧倒的な幸福感がフロアを包んだ。

ハロー!プロジェクト愛の強い香山は「太陽とシスコムーンさんは伝説だと思っていたので、こんな日が来るなんて……本当に幸せでした」としみじみ語り、信田は「リハからみんなかわいくてしょうがない」と破顔。佐藤は「今日は本当のお姉ちゃんができたみたい。おんぶしてもらいながらステキな景色まで連れてもらった気分」と喜び、うれしさのあまり何を話すか忘れてしまった奥津は、お昼のおやつ報告に終始して笑いを誘った。稲葉が「みんなグイグイ来てくれて楽しい時間が過ごせました」と語った瞬間、奥津と日向が駆け寄り、稲葉の衣装をめくってお腹を出させようとするひと幕も。感極まった日向が「幸せすぎて、笑いながらずっと涙が出ている状態。活動終了間際にシスコさんと重なる日を迎えられたのが幸せでした」と心からの感謝を伝えれば、木葭も「偉大な方とステージをご一緒できて。前世でどんな徳を積んだんだろう?と思うぐらい」と最大級の喜びを表現する。そんな木葭の姿を見て「かわいい……」と小湊は心の声を漏らし、「会場の皆さんの笑顔に押され、どんどん盛り上がっていくライブになりました」とオーディエンスへの感謝を述べた。さらに2月15日に誕生日を迎える小湊へのバースデーサプライズが行われ、徹頭徹尾、笑顔があふれっぱなしの2時間は幸せなムードの中で幕を下ろした。

太シスからフィロのスへ「YES!しあわせ」のメッセージ

昼公演と先行・後攻を逆転させ、夜公演は太シスが先陣を切ると、夜が映える選曲で攻めて昼以上の熱気を生み出していく。後攻となったフィロソフィーのダンスは「Philosophy is dance!」「ライク・ア・ゾンビ」「ダブル・スタンダード」と、複雑なダンスが映える濃密なファンク・ディスコナンバーを惜しげもなく披露していく。昼公演からの変更点として、日向は髪型を2000年開催の太シスツアー「Yo!Yo!Taiyo-La! CONCERT TOUR 2000 【むうんさんのダンス天国】」の稲葉のスタイルに変更。ほかのメンバーも、太シスから「おそろいにしようよ」と提案され、髪を飾るラメを全員付けていた。香山は「ハロプロの皆さんがキラキラを付けているのに憧れていて。やってみたかったんです……」と思わずはにかんだ。

夜公演でも披露された「宇宙でLa Ta Ta」のコラボレーションは、心の距離がより近くなったのか、歌唱中にちょっかいを出し合うなど自由度を増したパフォーマンスに。歌割から側転までもパーフェクトにこなすフィロのスの姿に、信田は思わず「たまに気が向いたらカバーしてください」と、フィロのスによる「宇宙でLa Ta Ta」のカバーを公認。粋な贈り物に、フィロのスの5人は「いいんですか⁉」と目を丸くした。

後半戦の太シスは、真冬が似合うポップチューン「丸い太陽」で柔らかい空気を生み出したのち、℃-uteらハロプログループが歌い継いでいる「YES!しあわせ」を披露。どんな波乱が起きても、手を取り合い幸せな日々を歩み続けていこうと歌うこの曲を、3人は笑顔を浮かべこの日一番の優しい声で届けていく。曲明けのMCでは、小湊が「太シスが解散するときに、つんく♂さんが私たちを送ってくれるために作ってくれた曲を、フィロソフィーのダンスのこの先を応援する思いで歌いました」と、この選曲に込めた思いを明かす。「でも、私たちのように何十年後に帰ってくる前例もありますから」と続ける小湊に、稲葉も「そう、何が起こるかわからないから」と同調した。

最高な「愛の殴り合い」

夜公演のアンコールでは、小湊の考案で決まった「フィロシス」という愛称についての話題に。この日のために誂えられた幕とともに今回限りで封印、という話になると、思わず首を振るフィロのスの面々。フロアからも「またやって!」の声が上がり、「じゃあ、1年後に集結する?」と信田が確認すると、目を見合わせた木葭は「本当ですか⁉」とばかり口に手を当て喜んだ。そして、この日2度目となる「バイタル・テンプテーション」は、木葭が放った「愛の殴り合い」という言葉にふさわしい、会場を支える三本柱を吹き飛ばす勢いのボーカルバトルが展開された。

「こうして私たちの歌をご先祖に歌ってもらえて。もう拝むぐらい光栄です」という奥津の言葉に、小湊は「よく言われるんですよ。墓から出てきたゾンビみたい。まさに“ライク・ア・ゾンビ”状態」とフィロのスの楽曲タイトルになぞらえて笑う。しかし続けて「けど、成仏できなくてよかった。こうして楽しい機会が待っているんだから」と、フィロのスへのエールがにじむひと言を付け加えた。

夜公演もラストはやはり「Magic of Love」。「ここだよ◯◯◯!」のコールパートはジャンケンの勝者である日向が射止め、「ここだよハルちゃん!」の大歓声を浴びると、日向は恍惚とした表情を浮かべる。最後は会場全員による「大好き」の大合唱で、幸せに満ちた1日が締めくくられた。「この機会をいただけたことが幸せ。こんなに笑顔が見られる温かいライブはありません!」と、稲葉は初のツーマンライブが太シスにとっても大切な時間だったことを伝える。その言葉を受け、日向は「この11年間は人生の財産で。今日の1日だけでも私の音楽人生の元が取れました」と豪語した。「フィロシスでした!」と声を合わせて挨拶する2組に万来の拍手が送られ、フィロシスは「ビール!」「ハイボール!」と歌いながら打ち上げ会場へと向かった。

セットリスト

「ライブナタリー “太陽とシスコムーン × フィロソフィーのダンス”」2026年2月11日 渋谷duo MUSIC EXCHANGE

昼公演

01. ウェイク・アップ・ダンス / フィロソフィーのダンス
02. VIVA運命 / フィロソフィーのダンス
03. ロック★with you / フィロソフィーのダンス
04. ダンス・ファウンダー / フィロソフィーのダンス
05. 月と太陽 / 太陽とシスコムーン
06. HEY! 真昼の蜃気楼 / 太陽とシスコムーン
07. Hey You! / 太陽とシスコムーン
08. Everyday Everywhere / 太陽とシスコムーン
09. 宇宙でLa Ta Ta / フィロシス(太陽とシスコムーン×フィロソフィーのダンス)
10. イッツ・マイ・ターン / フィロソフィーのダンス
11. オプティミスティック・ラブ / フィロソフィーのダンス
12. ダンス・フォー・フィロソフィー / フィロソフィーのダンス
13. ゲレンデ・ファンキー・ラブ / フィロソフィーのダンス
14. シュークリーム・ファンク / フィロソフィーのダンス
15. Be My LOVE / 太陽とシスコムーン
16. DON'T STOP 恋愛中 / 太陽とシスコムーン
17. ディスコ・クレオパトラ / 太陽とシスコムーン
18. ガタメキラ / 太陽とシスコムーン
19. ENDLESS LOVE ~I Love You More~ / 太陽とシスコムーン
<アンコール>
20. バイタル・テンプテーション / フィロシス
21. Magic of Love / フィロシス

夜公演

01. 月と太陽 / 太陽とシスコムーン
02. HEY! 真昼の蜃気楼 / 太陽とシスコムーン
03. Hey You! / 太陽とシスコムーン
04. Be My LOVE / 太陽とシスコムーン
05. Philosophy is dance! / フィロソフィーのダンス
06. VIVA運命 / フィロソフィーのダンス
07. ライク・ア・ゾンビ / フィロソフィーのダンス
08. ダブル・スタンダード / フィロソフィーのダンス
09. 宇宙でLa Ta Ta / フィロシス
10. Everyday Everywhere / 太陽とシスコムーン
11. 丸い太陽 / 太陽とシスコムーン
12. DON'T STOP 恋愛中 / 太陽とシスコムーン
13. YES!しあわせ / 太陽とシスコムーン
14. ガタメキラ / 太陽とシスコムーン
15. シスター / フィロソフィーのダンス
16. 迷っちゃうわ / フィロソフィーのダンス
17. ラブ・バリエーション / フィロソフィーのダンス
18. ダンス・フォー・フィロソフィー / フィロソフィーのダンス
19. ダンス・ファウンダー / フィロソフィーのダンス
<アンコール>
20. バイタル・テンプテーション / フィロシス
21. Magic of Love / フィロシス

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