Night Tempoのバースデーライブ「The Night Tempo Show 2026」が、2月19日に東京・Spotify O-EASTで開催された。
今年も豪華なゲストが勢ぞろい
韓国人プロデューサー / DJとして活躍するNight Tempoが毎年行っている恒例のバースデーイベント。毎年豪華アーティストとの共演でも注目を浴びてきたが、今年は後藤真希、冨田菜々風(≠ME)、アバンギャルディ、夜々がゲストにラインナップされ、一夜限りのスペシャルなステージが繰り広げられた。
海外でも根強い人気を誇るマンガ「AKIRA」をモチーフにした真っ赤な衣装で登場したNight Tempo。ひさびさのDJプレイだという彼は緊張していることを率直に明かしつつ、「今日はさまざまなアーティストのファンの方がいらっしゃると思うので、誰が出ても盛り上がるように協力お願いします」とフロアに呼びかけ、DJをスタートさせた。そしてMIKURU YAMASHITA(BOXOP)によるVJをバックに、道重さゆみをフィーチャーした「Night Light」や、フィロソフィーのダンス「テレフォニズム」のリミックスを巧みにつなぎ、ゆったりとしたグルーヴで観客の体を心地よく揺らしていく。ひと際大きな歓声が上がったのは、昭和グルーヴシリーズの一環で発表された泰葉「フライディ・チャイナタウン」のリエディット。Night Tempoはターンテーブルを離れ、ステージ前方で飛び跳ねながら会場をさらに沸かせた。
夜々と一緒にあのシティポップの名曲を
最初のゲストとしてNight Tempoがステージに招き入れたのは、新人シンガーソングライターの夜々。Night Tempoは彼女との関係性について語ろうとするも途中で言葉を止め、「まずは百の言葉より、1曲を届けましょう」と促し、竹内まりや「プラスティック・ラヴ」のカバーへとつなげた。Night TempoがBPMを誤ってしまうハプニングが発生するも、観客はそれすらも温かく受け止め、会場が和やかなムードに包まれる。1曲を歌い終え、やや緊張がほぐれた様子の夜々はNight Tempoとのトークを展開。そして話題は前日にリリースされたコラボ曲「Nonsense」へと及ぶ。夜々は「夜のドライブで聴きたくなるような曲にしたくて、Night Tempoさんと一緒に作りました」と語ったのち、その「Nonsense」を歌唱。初パフォーマンスながらも観客のクラップがそろって響き、会場は一体感に包まれた。
ドラムンベースで見せる冨田の新しい方向性
次にステージに登場したのは、昨年、NHKの音楽番組「The Covers」での共演をきっかけに、Night Tempoとコラボ曲「Night Fly」を発表した≠MEの冨田。まずは番組内でも披露した松田聖子「裸足の季節」のカバーを届け、芯のある歌声と確かな表現力で観客を魅了した。Night Tempoは、冨田をフィーチャーした「Night Fly」について「冨田さんの新しい方向性や声の魅力が伝わる曲になっていると思う」と手応えを明かす。曲の感想を求められた観客は大きな拍手で応えたが、Night Tempoが「ノイミーのファンの方は拍手しかしないんですか?」と軽く煽り、フロアから野太い歓声が沸き起こるひと幕も。そんな「Night Fly」ではドラムンベースのビートに乗せ、冨田が大人びたボーカルを響かせる。洗練されたサウンドと艶やかな歌声が絡み合い、会場の熱気を一段と高めた。
アバンギャルディが一糸乱れぬパフォーマンス
続いて会場を沸かせたのは、謎の制服おかっぱ集団・アバンギャルディ。この日はnona、pani、seira、sono、miyuu、macchanの6名が登場し、Night Tempoとのコラボステージを繰り広げた。まず彼女たちは荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」を“バブリーダンス”で披露し、続く久保田早紀「異邦人」では一糸乱れぬパフォーマンスで観客の視線を釘付けにする。昨年のバースデーライブにも出演し、2年連続での参加となったアバンギャルディ。sonoは再びこの場に来ることができた喜びを口にした。昨年10月にコラボ曲「Work It」を発表した両者は、SNSでの反響の大きさについてトークを展開。Night Tempoが「またぜひご一緒しましょう」と呼びかけると、sonoも「はい! ぜひ」と笑顔で応じた。そんな和やかなやり取りから「Work It」へ。アッパーなビートでフロアを沸かせ、和田アキ子「古い日記」ではおなじみの「ハッ!」の掛け声が会場中に巻き起こった。
Night Tempo×後藤真希コラボ曲をドロップ
この日、最後のゲストとして登場したのは後藤真希。Night Tempoは、昨年5月に開催された中森明菜のトリビュートコンサート「明響」での後藤のパフォーマンスに感銘を受けたことが、今回のオファーのきっかけになったと明かした。まず後藤はその公演で披露した中森の「SOLITUDE」を、大人の艶を感じさせる歌声で届ける。歌い終えると後藤は「ドキドキした……」と胸を撫で下ろし、「デビューのときから緊張しいで、ステージに出てもなかなか収まらないんです」と打ち明けた。ここで、Night Tempoと後藤がコラボ曲を制作し、3月4日に配信リリースすることが発表されると、フロアから大きな歓声が上がる。後藤は「最初に新曲候補を2曲聴かせてもらって、好きなほうを選んでほしいと言っていただいて」と制作時を振り返り、Night Tempoが「本当はどっちもやってほしかったんですけど」と続けると、後藤も食い気味に「私もやりたかったです」と即答。Night Tempoは「じゃあそれは今度」と笑顔を見せ、観客の期待を煽った。そして、2人はフロアライクなクラブトラックに仕上がったコラボ曲「Masterplan」を初披露。「SOLITUDE」の雰囲気から一転、後藤はキュートな歌声で観客を魅了し、ボーカリストとしての表現の幅広さを示した。
踊り足りないゲストたちが次々と
豪華ゲストとの共演を終え、イベントはNight TempoのDJパートで佳境へ。Night Tempo自身がボーカルを務める未発表曲を皮切りに、シームレスに楽曲がつながれていく。≠ME「カフェ樂園」のリミックスでは冨田が再びステージに登場し、華やかなパフォーマンスを披露。さらに渡辺真知子「かもめが翔んだ日」が流れると、アバンギャルディがそろったダンスで会場にさらなる熱を加える。そして、モーニング娘。「LOVEマシーン」のリミックスでは、後藤がステージに登場。キレのあるダンスを披露し、この日一番の盛り上がりと大合唱をフロアに巻き起こした。Night Tempoはゲスト陣の粋なパフォーマンスに感謝を述べ、「まさか一緒に踊ってくださるとは思わなかったです」と感慨深げな表情を浮かべた。
今秋にはメジャー4thオリジナルアルバムのリリースを控えるNight Tempo。昭和歌謡に加え、平成、Y2K、サイバーパンクなど多彩な世界観を取り入れた作品にしたいと構想を明かした。そしてラストは、自身のルーツでもある昭和歌謡を軸にしたDJブロックへ。アンコールを含め、1986オメガトライブ「君は1000%」、美空ひばり「お祭りマンボ」、西城秀樹「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」、松原みき「真夜中のドア~stay with me」など、昭和のヒットチューンを惜しみなく盛り込んだリミックスで会場を揺らし、Night Tempoはステージをあとにした。


