乃木坂46のワンマンライブ「『乃木坂46 14th YEAR BIRTHDAY LIVE』DAY 3~梅澤美波 卒業コンサート~」が、昨日5月21日に東京・東京ドームで開催された。
2016年に乃木坂46の3期生として加入し、2023年からは3代目キャプテンとしてグループを牽引してきた梅澤美波。彼女の卒業コンサートは、5月19日から3日間にわたって開催された乃木坂46の14周年バースデーライブ最終日に行われた。乃木坂46にとって2024年5月以来4度目となった東京ドームでの単独公演。全日チケット完売となった3日間のラストを飾った卒業コンサートは、1期生・白石麻衣に憧れ、加入前からグループの大ファンだった梅澤の乃木坂46愛が詰まった内容に。DAY1、DAY2同様に、最終日の模様も各種プラットフォームで生配信され、多くのファンがキャプテン梅澤のラストステージを見届けた。
乃木坂46人生のすべてをここにぶつける
会場に駆けつけた5万人のファンが見守る中、「みんな会いに来てくれてありがとう! 今日は私にとってのラストステージ。みんなのことを楽しませます! 東京ドーム、行くよー!」という梅澤の言葉を合図に「空扉」でライブは勢いよくスタート。グループロゴがデザインされた気球に乗り込んだ梅澤は、早くもその目に涙を浮かべながら、青と水色のサイリウムの光に染まった客席へ手を振り続け、「今日は私の乃木坂46人生のすべてをここにぶつけます! ありったけの感謝を届けます!」と力強く宣言した。「孤独な青空」「狼に口笛を」で着実に会場のボルテージが高まっていく中、3期生メンバーが同期である梅澤への思いを語る映像を挟んだ「僕は僕を好きになる」では、会場がクライマックスさながらのエモーショナルなムードに。DAY2公演で4代目キャプテンへの就任が発表された菅原咲月は「すでに泣きそう」と本音をこぼし、梅澤は「今日は私の乃木坂46への思いと感謝を表したようなライブになってると思うので、皆さんに受け取っていただけたらいいなと思います! 緊張してます!」と意気込みを語った。
梅澤自身が時間をかけて組み立てたというこの日のステージ。ここからは、3期生として初めて参加した2017年のバースデーライブで披露された「ハルジオンが咲く頃」をはじめ、梅澤にとって思い入れ深い3曲が立て続けに披露された。梅澤が6期生とともに届けた「ハルジオンが咲く頃」では、会場が黄色と白色のサイリウムの光に包まれ、東京ドームが巨大な一輪のハルジオンに。梅澤が乃木坂46で初めてオリジナルポジションをもらったアンダー楽曲「新しい世界」では、一転して会場を青い光で染め上げるなど、ファンも梅澤のラストステージに彩りを添えていく。さらに、梅澤が初めて選抜入りを果たした「ジコチューで行こう!」では、おなじみの“だるまさんがころんだ”の振りの中で、梅澤が井上和の頬にキスをすると、フロアからは大きな歓声が沸き上がった。
笑いと感動が交錯したユニットブロック
ユニット編成のブロックは、梅澤率いるこの日限りの“梅澤軍団”でスタート。梅澤は筒井あやめ、奥田いろは、鈴木佑捺とともに「失恋お掃除人」を披露した。コントテイストの演出の中では、過去にグループを卒業した先輩メンバーへ梅澤が「あんなに弱々だった私にも付いてきてくれる後輩ができました!」と呼びかけたほか、後輩メンバーへの思いを語る。グループ加入前から乃木坂46の大ファンで、とりわけ梅澤に憧れを抱いていた鈴木が感極まり、言葉を詰まらせるひと幕も見られた。さらに、梅澤が出演した2020年の映画「映像研には手を出すな!」の主題歌「ファンタスティック3色パン」では、巨大な3面スクリーンに映し出された梅澤、賀喜遥香、小川彩がそれぞれメロメロな台詞を披露してファンを喜ばせた。
また2025年にグループを離れた同期・与田祐希の卒業コンサートで梅澤が口にした「いつか大きいユニットを作る」という宣言を回収する形で、「悪い成分」は梅澤をはじめ、金川紗耶、林瑠奈、五百城茉央、冨里奈央、大越ひなの、海邉朱莉という高身長メンバーによるユニットで届けられた。そして「踏んでしまった」では炎の特効とともに激しいダンスパフォーマンスを展開。梅澤を中心にキレのあるダンスで観客を圧倒した。さらに、この日の影アナを担当した田村真佑、弓木奈於との「急斜面」を経て、「歩道橋」では梅澤と遠藤さくらが2人でパフォーマンスを披露。互いの思いを交わすようなダンスでオーディエンスを引き込み、曲のラストでは遠藤が梅澤の背中に向けてそっと頭を下げる場面もあった。
先輩、同期、後輩…すべてに示したリスペクト
3期生の伊藤理々杏、岩本蓮加、吉田綾乃クリスティーによる加入当時の思い出トークを経て、梅澤の「失いたくないから」ソロ歌唱でパフォーマンスは再開。乃木坂46のデビューシングルに収録されたこの曲を情感たっぷりに歌い上げた梅澤は、曲中で「先輩方が作った乃木坂46が世界一のグループだと思ってます。私を導いてくれてありがとうございました」と、卒業していった先輩たちへの思いを口にした。さらに、6期生と「タイムリミット片想い」、5期生と「泣いたっていいじゃないか?」を披露した梅澤は、4期生と「日常」をクールな表情でパフォーマンス。その後は同期の3期生とともに、「世界はここにある」「三番目の風」と新旧の期別曲を立て続けに届け、グループとして歩んできた約9年8カ月の日々に思いを重ねながら、会場に大合唱を巻き起こした。
オリジナルメンバー卒業後の乃木坂46を、強い愛情と信念で守り続けてきたキャプテン梅澤の勇姿を映し出した映像と、そんな彼女を中心に据えた最後の円陣を経て披露された「人はなぜ走るのか?」でライブも佳境。さらに梅澤が次期キャプテン菅原とのダブルセンターで届けた「インフルエンサー」で、会場のボルテージは最高潮に達する。その後も「帰り道は遠回りしたくなる」「シンクロニシティ」と、乃木坂46を代表するナンバーが畳みかけられた。梅澤は「これが私が愛した乃木坂46です」と切り出し、グループへの並々ならぬ思いを口にする。「いつの時代の乃木坂46も私は心から大好きで、ここでの人との出会いに本当に恵まれてきたなと思います」と語り、「ここで出会った皆さん、そしてここにいるメンバーへ矢印を向けて歌いたいと思います」という言葉から「My respect」へとつないだ。今年リリースされた最新アルバムのリードトラックであり、深いリスペクトを紡いだこの曲が、止まることなく走り続けてきた乃木坂46が15年目に届ける等身大のメッセージとして会場に響きわたる。ラストでは、梅澤が描いた三角形と巨大な乃木坂46のロゴを映し出した映像演出がシンクロし、大きな感動を生み出した。
もう一度生まれ変わっても乃木坂46のキャプテンに
アンコールでは、梅澤が大きなリスペクトを寄せる白石からのメッセージが場内に流れ、ファンを驚かせる。乃木坂46初の副キャプテンを決める際、スタッフとの間で「梅澤しかいない」という話になっていたことも明かされ、誰よりもグループを愛し、周囲に気を配りながらグループの未来を考え続けてきた梅澤という存在の大きさがナレーションを通して伝えられた。そんなメッセージを経て、黒いドレスに身を包んだ梅澤がステージに登場。「今の私はどう見えてますか?」とファンに問いかけた彼女は、高身長がコンプレックスで打たれ弱かったという加入当初を振り返り、「今はとても強くなりました」と語り始める。さらに2代目キャプテンでありグループ最後の1期生だった秋元真夏からキャプテンのバトンを引き継いだ3年前についても回想。当時は与えられた役割の重さに苦しんでいたと本音をこぼしながらも、自分自身を信じ、時には仲間に頼りながら乗り越えてきた日々を振り返った。そして現在は、キャプテンという肩書きを誇りに思っているといい、「もしもう一度生まれ変わって乃木坂46の人生を歩めるのなら、絶対私は3代目キャプテンをやりたいです。そう思えるぐらい、本当に自分にとって宝物だと思えるバトンをいただきました」とまっすぐな言葉で思いを届けた。
卒業した先輩メンバーをはじめ、スタッフ、ファンへの感謝を伝えた梅澤は、現メンバーへ向けても「自分に自信が持てないときは、乃木坂46というグループに自信を持ってください。乃木坂46でがんばっているあなたたちなら大丈夫だし、乃木坂46は最強だから大丈夫。あなたたちが乃木坂46だから大丈夫です。乃木坂46の未来を作ることを楽しんでください」とキャプテンとして最後のメッセージを送った。さらに、「これまであまり自分を褒めてこれなかった」と語った梅澤は、「本当に今日までよくがんばった。私に任された役目は100%で全うできた」と胸に手を当てながら自分自身に語りかけ、感極まった表情を見せた。「今まで支えてくださったすべての人へ感謝の気持ちを込めて歌います」という言葉から梅澤にとって初のソロ曲「もう一つの太陽」が丁寧に歌い上げられると、その後は「僕だけの光」「転がった鐘を鳴らせ!」「ガールズルール」とポップなナンバーが次々と披露された。豪華に装飾された移動車に乗り込んだ梅澤は、アリーナ外周を巡りながらファンと近い距離で最後のコミュニケーションを楽しんだ。
最後の1曲を前に、菅原からライブの感想を聞かれた梅澤は「なんか……夢? 夢を見てるみたいで。感謝を伝えるつもりだったけど、逆にもらっちゃいました。でも本当に楽しかった」とコメント。菅原は「いろんなものを背負ってきた梅さんを見てきて、でも今日は乃木坂46として最後のステージを全身で楽しんでる姿を見れてとてもうれしかったです」と語った。ラストに披露された「乃木坂の詩」では、菅原の「梅さん、モニタを見てください!」という呼びかけをきっかけに、スクリーンいっぱいにファンからの手書きメッセージが映し出される。それを見た梅澤は、驚いたような表情を浮かべながら万感の思いをにじませた。
これからの乃木坂46の未来を皆さんに託します
その後は、各期の代表メンバーが梅澤へメッセージを送る場面も。6期生の瀬戸口心月、5期生の井上が思いを伝え、4期生の遠藤は涙を流しながら、「自信がない私たち4期生のことを一番信じてくれたのは梅澤さんです。私たちに自信をくれたんです。今まで梅澤さんが抱えてきたものは、私たち4期の背中に預けてください。もう私たちは大丈夫です。これからの乃木坂46の未来を照らしていくので見ててください」と決意をにじませた。さらに3期生も、それぞれ同期だからこそ伝えられる思いを口にする。吉田は「梅だからできたキャプテンの形があって、それがすっごくカッコよくて。そんな同期でいてくれて本当にありがとう」と深い感謝を伝えた。
ステージに1人残った梅澤は、改めて会場に集まった5万人のファンと向き合い、「これからの乃木坂46の未来を皆さんに託します。どうか私の大切な同期と後輩たちをこれからもよろしくお願いします。私はとっても幸せでした。ありがとうございました」と感謝を告げる。梅澤との別れを告げたメンバーはスクリーンの左側、乃木坂46のロゴの下にある扉から退出していく。梅澤1人を残して扉は閉じてしまい、スクリーンの右側には青空へと続くもう1つの扉が。2つの分かれ道を前に、梅澤はしばし乃木坂46のロゴを見つめ、やがて意を決したように右側の青空の扉へゆっくりと歩みを進める。乃木坂46とはまた別の世界へと向かう梅澤の背中に向け、ファンからは温かな拍手がいつまでも送られ続けた。
なお本公演の模様は5月24日19:00からリピート配信される。
セットリスト
「乃木坂46 14th YEAR BIRTHDAY LIVE」DAY 3~梅澤美波 卒業コンサート~ 2026年5月21日 東京ドーム
01. 空扉
02. 孤独な青空
03. 狼に口笛を
04. 僕は僕を好きになる
05. ハルジオンが咲く頃
06. 新しい世界
07. ジコチューで行こう!
08. 失恋お掃除人
09. ファンタスティック3色パン
10. 悪い成分
11. 踏んでしまった
12. 急斜面
13. 歩道橋
14. 失いたくないから
15. タイムリミット片想い
16. 泣いたっていいじゃないか?
17. 日常
18. 世界はここにある
19. 三番目の風
20. 人はなぜ走るのか?
21. インフルエンサー
22. 帰り道は遠回りしたくなる
23. シンクロニシティ
24. My respect
<アンコール>
25. もう一つの太陽
26. 僕だけの光
27. 転がった鐘を鳴らせ!
28. ガールズルール
29. 乃木坂の詩


