6月6、7日に韓国・ソウルのKSPOドームおよび88芝生広場でグローバルミュージックフェスティバル「2026 Weverse Con Festival」が開催された。これに伴い、7日、ソウル市内にてWeverse Japanの代表取締役社長のムン・ジス氏、アソビシステム代表取締役の中川悠介氏が出席するプレスカンファレンスが行われた。
Weverseとは?
「Weverse Con Festival」は、アーティストとファンとをつなぐサービスを提供するWeverse主催の音楽フェス。ジャンルや世代を超えた世界中の音楽ファンをつなぐイベントで、今年は日本から初参加となるCUTIE STREETをはじめ、BOYNEXTDOORやENHYPEN、&TEAM、LE SSERAFIM、PLAVE、ZICO、RAIN、aoenなど全30組が出演した。
そんなイベントを主催するWeverseは、アーティストとファンがリアルタイムでコミュニケーションを取れるプラットフォームアプリに加え、このほかにも多くのサービスを提供している。日本支社であるWeverse Japanは、日本のアーティストの海外進出をサポートしており、今回「2026 Weverse Con Festival」にて韓国のフェスに初出演を果たしたCUTIE STREETもそのうちの1組だ。
CUTIE STREETの韓国進出をWeverseがサポート
先輩のFRUITS ZIPPERやCANDY TUNEらとともにKAWAII LAB.としてWeverseにコミュニティを持っているCUTIE STREET。彼女たちは今年3月にMnet「M COUNTDOWN」に出演し、YouTubeで公開されたチッケム映像をきっかけに韓国で大きなバズを起こした。「M COUNTDOWN」出演に至るまでのブッキングは、Weverse Japanによるもの。中川氏は「以前までは、韓国に来てもライブをしてお客さんにライブを観てもらうだけで終わっていたと思う。Weverseと組んでからは韓国にライブをしに行くと決めたら、一緒にどういったプロモーションができるか相談するように。その中で歌番組出演が決まって、言語の翻訳などのサポートもしていただきながら、リアルタイムで今こちらのファンが何を求めているのかを的確に知って実行しています」と、そのサポート内容を明かした。
最短期間で制作した「かわいいだけじゃだめですか?」韓国語Ver.
また「かわいいだけじゃだめですか?」韓国語バージョンのミュージックビデオについて中川氏は「歌番組で反響があったので、リリースとMV制作を日本で最短期間でやりました。特に韓国語バージョンのMVは、K-POPっぽくするか、日本っぽくするかは論議を重ねました。その結果、あの曲は日本で生まれた曲で、“KAWAIIカルチャー”の中にあるので、MVもやはり日本のカルチャーの中でやるべきで、独自のクリエイティビティを貫いたほうがいいと考えました。結果として日本で作ったものがWeverseを含め韓国の歌番組をきっかけに韓国でバズったので、ウケているものは日本で作り出したカルチャーなのかなと思っています」と分析。「『Weverse Con』に参加してまた新たなファンを獲得できるのではと感じています。7月にワンマンを行う会場も3月のときの3、4倍の規模なんです。日本で作っているアイドルですけど、グローバルに広げていくときにはWeverseのようなものが必要だと感じています」と中川氏は確かな手応えを感じている様子だった。
ムン氏は「KAWAII LAB.は去年7月にコミュニティをオープンしてファンたちの活動をWeverseインサイトを通して(マネジメントやレーベルに)提供しています。実際にレーベルの中で協業事例を考えたり、何をするのか判断するときに、我々が出した資料も役に立っていると思います」とサポート内容を補足。「Weverse Japanが重要としているのは日本のアーティストがWeverseを通じて成果を増やしていくこと。CUTIE STREETの事例で、日本アーティストがグローバルに進出することにおいて、Weverseが窓口になれると証明できたと思います」と胸を張った。
日本は音楽の権利を「守る」、韓国は音楽の権利を「使う」
中川氏は日韓のファンカルチャーの違いに驚いたとも言う。「日本は音楽の権利を『守る』ことが主ですが、韓国は音楽の権利を『使う』文化がある」と述べ、ファンが自発的に動画を切り抜き、SNSで拡散して“営業”してくれる熱量の高さに驚いたと語った。さらに、韓国の音楽番組への出演を機に、これまで反応がなかったインドなどからも反響があったと言い、韓国市場から広がるグローバルな可能性を実感しているそうだ。一方でムン氏も、CUTIE STREETの活動を通して「日本のアイドル文化から学ぶことが多かった」と語る。「衣装やヘアスタイルだけでなく、些細な小物に至るまでディテールにこだわる姿勢は、長く続く日本のアイドル文化の強みです」と称賛した。
さらにムン氏は今後の日本市場におけるWeverse Japanの戦略について、大きく2つの軸を挙げた。1つ目は、日本のアーティストやレーベルのニーズに合わせた機能のローカライズ。「1つのアーティストを5~10年応援すると、アーティストの個性に倣っていきますよね。なのでWeverseではアーティストとファンダムの共通の特徴に合わせて、Weverseが提供する多くの機能の中から、必要なものだけを選んでカスタマイズして使えるようにしていきます。」と語った。2つ目は「日本にすでにある成熟した公演文化とデジタル機能をかけ合わせる戦略」。ライブ会場の物販で長時間並ばずに、事前に時間を指定してグッズを受け取れるピックアップサービスなどを例に挙げ、オンラインとオフラインを結びつけてファンの利便性を高めていくことに注力すると展望を語った。


