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BABYMONSTERに共存する“甘さ”と“強さ” / M!LK吉田仁人の葛藤の先に見出した小さな希望

再生数急上昇ソング定点観測
7分前2026年06月19日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで6月5日から6月11日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングには、69位にFRUITS ZIPPERの「ぱわーオブらぶ」が登場した。今作は7月15日にリリースされる5thシングルの表題曲。MVはメンバーが元気に自転車を漕いだり、紙コップを積み上げたりしてパワーをチャージする様子がコミカルに描かれている。

78位はCUTIE STREETの「ぷりきゅきゅ(프리큐큐)」韓国版MVがランクインした。紺と白の制服姿でかわいく韓国語を歌うメンバーの姿が注目を浴びている。

83位に登場したのは櫻坂46の「What's "KAZOKU"?」だ。この曲はテレビアニメ「夜桜さんちの大作戦」第2期のオープニングテーマ。MVは“家”を舞台に、家具が自由に動き出したり、マットレスの山が登場したりと、現実とファンタジーが交差するユニークな世界観が描かれている。

今のアイドルシーンを牽引する人気グループの新曲が並んだ今週は、下記の3曲をピックアップする。

BABYMONSTER「SUGAR HONEY ICE TEA」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場9位

6月8日に配信リリースされたBABYMONSTERの新曲「SUGAR HONEY ICE TEA」は、重厚なベースラインと「I'm the sugar honey ice tea and you know it」(私こそが“Sugar Honey Ice Tea”で、それはあなたもわかっているでしょ)といった強気なフレーズが印象的なサマーソング。タイトルからは甘くポップな印象を受けるが、楽曲の核にあるのは、自分らしさを貫く強い意志と大胆な自己表現だ。さわやかなボーカルと切れ味鋭いラップが交差しながら展開し、BABYMONSTERならではの存在感を鮮烈に刻みつけている。

MVでは、書類が舞うオフィスやレトロなティールームなど、多彩な空間を舞台に楽曲の世界観を表現。鮮やかな色彩やユーモラスな演出がちりばめられる中、メンバーの堂々としたパフォーマンスが映像を引き締める。甘さと力強さが共存する本楽曲の魅力を、ビジュアル面からも味わえる内容となっている。

吉田仁人(M!LK)「東京」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場58位

6月13日に授賞式が開催された国内最大規模の国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」にて、最優秀ボーイズアイドルカルチャーアーティスト賞など5つの賞を受賞したM!LK。グループとして快進撃を続ける中、そのリーダーである吉田仁人がソロ曲「東京」を発表した。

吉田自ら作詞・作曲を手がけた本作は、“東京という街で生きる人々の物語“をテーマに制作された楽曲だ。自身の経験をそのまま描くのではなく、異なる境遇の主人公たちに思いを託している点が本作の特徴である。「思うようにいかず / 信じられなくなる」というフレーズからは、華やかなイメージだけでは語れない東京のもう1つの表情が浮かび上がる。

MVは全編ワンテイクで撮影。学生たちの間をひとり逆方向に歩く吉田の姿を軸に、周囲とのズレや孤独を抱えながらも前へ進もうとする主人公の心情を描き出す。人の流れに逆らうような演出が楽曲のメッセージと重なり、終盤の背後に差し込む光は、葛藤の先に見出した小さな希望を印象的に映し出しているように感じさせる。そんな映像に、胸が熱くなる人も多いのではないだろうか。

AnythingBecomeMoe「ヤラララ feat. 重音テト」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場75位

音楽制作のみならずイラストやアニメーションも自ら制作し、今年1月に公開された「次元通信(Signaling)初音ミク & 重音テト」が現時点で1700万再生を突破している韓国のクリエイター・AnythingBecomeMoe(ABM)。

その新曲「ヤラララ feat. 重音テト」は、疾走感あふれるビートと中毒性の高いフレーズが印象的な楽曲だ。創作や挑戦を否定する周囲の声に惑わされず「自分のペースで進めばいい」という力強いメッセージが込められており、重音テトのパワフルな歌声がその魅力をさらに引き立てている。耳に残るサビと前向きな歌詞が共感を呼び、異例のスピードで拡散されることに。6月13日にはMV公開からわずか19日で1000万再生を突破し、2026年に投稿されたボカロ曲において1000万再生到達の最速記録更新となった。

AnythingBecomeMoe自身がキャラクターデザインや絵コンテ、モーショングラフィックまで担当したアニメーションMVは、ビビッドな色彩と目まぐるしく切り替わる映像が楽曲の勢いを視覚的に増幅し、独自の世界へ一気に引き込んでいく。重音テトのコミカルかつ表情豊かな動きに加え、次々と展開する遊び心あふれる演出も見どころ。サウンドと映像が緻密に連動することで、作品の持つエネルギーを余すことなく伝えている。

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