友成空のワンマンライブツアー「友成空 ONEMAN TOUR 『心象風景』」が7月7日に東京・Spotify O-WESTでファイナルを迎えた。
「友成空 ONEMAN TOUR 『心象風景』」は5月9日に神奈川・ランドマークホールで幕を開けた全国ツアー。LINEを使った仕掛けや芝居仕立ての演出が展開されたコンセプチュアルな構成で、友成は「本当の自分とは何か」というテーマと「心の中に広がる風景」を、音楽と物語の融合によって鮮やかに描き出した。
LINEのメッセージで幕開け「これは、誰の物語?」
ライブはステージ上に制服姿の学生が現れたところで開幕。彼女を含む観客に友成から届いた「これから送るメッセージは、すべてライブ本番中に届きます。じゃあ、始めようか。これは、誰の物語?」というLINEのメッセージの音声が会場に流れる。これから始まる物語への期待感が広がる中登場した友成は、「ACTOR」でライブをスタート。そのままムーディな雰囲気をまとった「ウイスキー、ロックでひとつ」へなだれ込み、会場の空気を一気に掌握していった。
ここで友成は、ファイナル公演当日が7月7日の七夕であることに触れ、「僕らがこの場所にこうやってそろうことはもう二度とない。これって、織姫と彦星よりもはるかにレアだと思いませんか?」とオーディエンスに語りかける。「“もう二度とない出会い”とともに毎日は進んでいってるんだなと。そんな気持ちを曲にしました」という前置きに続いて届けられたのは「縁」。続いてノスタルジックなバラード「看板」、メロウなグルーヴが心地よい「メトロ・ブルー」、ラップパートも織り交ぜた「ベルガモット」と表情の異なる楽曲が次々と披露され、友成の幅広い音楽性が鮮やかに示された。
みんなにいろんな場所を旅してほしくて
「縛られてたやつ全部外そうよ。正しくなくていい。どうせ終わるんだから。全部壊していいよ」というメッセージが流れると、音声が次第に機械的な音と重なり、不穏な空気を帯びた「もっと声出せよ。全部吐き出せ! 誰も見てないから」という言葉が投下される。代表曲「鬼ノ宴」のイントロが鳴り響いた。オーディエンスは待ってましたと言わんばかりの大歓声を上げ、立て続けに披露された「睨めっ娘」ではクラップとコールアンドレスポンスで楽曲をさらに盛り上げる。
続いて友成は「ここのセクションは、みんなにいろんな場所を旅してほしくて作ったセクションなんです。次は砂漠の中へ皆様をお連れします」と語り、エキゾチックな雰囲気をまとったナンバー「アリババ」を披露。そのままヘビーな重低音に乗せて感情を解放させる「咆哮」など個性あふれるナンバーを畳みかけ、観客の心を強く揺さぶった。
会場と一体になって歌い上げる「I LOVE ME!」
ここで「ユニフォーム」のイントロが鳴り響き、空気が一変。観客はさわやかなポップチューンにクラップと歓声で参加し、幸福感と一体感あふれる空間を生み出していく。さらに友成は「みんながもっと自分のこと好きになるといいなと思って作った曲」という「I LOVE ME!」で自分を愛する心をポップに肯定し、「みんなまっすぐな表情で僕のことを見てくれて。僕の目を1回みんなに貸して見せたいくらい、本当に素敵な笑顔なんです。本当に、出会ってくれてありがとう」と素直な思いを吐露。オーディエンスは温かなまなざしを送りながら、「I LOVE ME!」と繰り返すシンガロングでその思いに応えた。
友成は、もともとは趣味だった音楽がライフワークになったことに触れ、現在の趣味である“旅”について語り始める。「1秒先のことがわからないまま、どこかへ飛び出すこと。それは全部僕にとって“旅”だし、音楽を聴くときのワクワクも同じ」という前置きから披露されたのは、ピアノのインスト曲「East West」。外の世界を歩く軽やかな足取りや、その先で出会う色とりどりの景色、そして先が見えないからこそ生まれる高揚感など、さまざまな情景を描き出す一音一音に、観客はじっと耳を傾ける。そして彼は軽快なサウンドと遊び心あふれる歌詞が印象的な「黄色信号」でフロアをひとつにし、疾走感たっぷりにライブを締めくくった。
「そのままでいいよ」という希望を与えたい
アンコールはアコースティックナンバー「コーヒー」で優しくスタート。続いて、日常の尊さを描いた最新曲「ノーマル」が、友成がストーリーを手がけたリリックビデオとともに情感たっぷりに届けられた。ここで彼は、翌日に配信リリースされる新曲「ペダル」をサプライズで初披露。大学を卒業したらどこに就職しようかと考えていた高校2年生の頃に制作したという特別な楽曲の解禁に、客席からは大きな歓声が沸き起こった。
最後に友成は、本ツアーは自分の心の中を恐れずにさらけ出してみようという思いで作ったものだと振り返り、会場に集まったファンを「友達であり、先生のような存在」と表現。「導くなんてことはできなくても、音楽を通して『そのままでいいよ』っていう希望を与えられる存在になりたい」と決意を語った。そしてラストに披露されたのは「Teacher」。友成はオーディエンス1人ひとりの顔を見渡しながら「Teacher あなたは誰よりも 怖くて優しい大切な人」と伸びやかな歌声で繰り返し、温かな歌声を会場いっぱいに響かせる。自身の内面をさらけ出し、音楽と物語で「心象風景」を描き続けたツアーは、会場を包み込む一体感とともに幕を下ろした。
セットリスト
「友成空 ONEMAN TOUR 『心象風景』」2026年7月7日 Spotify O-WEST
01. ACTOR
02. ウイスキー、ロックでひとつ
03. 縁
04. 看板
05. メトロ・ブルー
06. ベルガモット
07. 鬼ノ宴
08. 睨めっ娘
09. 月のカーニバル
10. アリババ
11. 咆哮
12. ユニフォーム
13. I LOVE ME!
14. East West
15. 宵祭り
16. white out
17. 黄色信号
<アンコール>
18. コーヒー
19. ノーマル
20. ペダル
21. Teacher


