星屑スキャットのコンサートツアー「HOSHIKUZU SCAT TOUR 2026 "SUMMER NIGHT PATROL"」の東京公演が、7月3日と4日にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で開催された。
昨年、結成20周年の節目を迎え、秋には初のカバーアルバム「Kaleidos」を発表するなど、近年ますます精力的な活動を展開している星屑スキャット。5月に開幕し全13都市を巡るツアーの中で、東京公演はちょうど折り返しとなった。本稿ではライブの一部演出や衣装に言及しているので、以降の公演に参加予定のファンはご注意を。
平日の17:30開演という早い時間帯にもかかわらず、会場は満員御礼。東京公演限定の演出としてリリー・フランキーが前説を務め、ユーモアたっぷりのトークでオーディエンスの期待値を高める。その中でリリーはLINE CUBE SHIBUYAが渋谷公会堂として親しまれていた昭和時代、ミッツ・マングローブの伯父である徳光和夫が音楽番組「歌のトップテン」の司会者としてステージに立っていたことを回顧。「40年後に甥っ子が変わり果てた姿で同じステージに立ちます」と感慨を漏らし、客席に爆笑を巻き起こした。
そうこうしているうちに、夜の帳が下りるように客席が暗転。鷹揚なビートのダンストラックが大音量で響き、板付きのミッツ・マングローブ、ギャランティーク和恵、メイリー・ムーのシルエットが浮かび上がる。ビクトリア時代を思わせる衣装を身にまとった3人は、「今宵は眠れそうにない」というフレーズが印象的な山口百恵「ミス・ディオール」のカバーで、蠱惑的に星屑スキャットの世界へと誘った。
ツアータイトル「SUMMER NIGHT PATROL」を具現化するように、セットリストにはアルバム「Kaleidos」の収録曲を軸とした昭和時代のサマーソングが多数組み込まれ、雨続きの鬱々とした気持ちを吹き飛ばしていく。ミッツ、和恵、メイリーは各曲へのリスペクトをたっぷり込めた歌とダンス、そして各々のキャラクターに合ったファッションで、めくるめく星屑スキャットの世界を展開した。
美脚を強調するショッキングピンクのスタイリッシュな衣装にピンヒール姿で歌い踊ったあとには、オフショルダーのナイトドレスで現れ、昭和歌謡曲をしとやかに歌唱。ライブ終盤ではミッツいわく「ツアータイトルを決めた時にこの曲はやろうと決めた」というモーニング娘。「サマーナイトタウン」のカバー、コモリタミノル提供のオリジナル曲「DIVE」といったツアーを象徴するような楽曲も披露され、会場は大盛り上がり。「途中でトイレに行って帰ってきてもやってることは変わらない」とメイリーは自虐するが、それは観客を安心させるための優しい嘘。3人はキャリア20年を超えるエンタテイナーとして、楽曲ごとに種々様々な演出を織り交ぜオーディエンスを徹頭徹尾楽しませた。
また星屑スキャットのコンサートと言えば、歯に衣着せぬMCも魅力だが、この日はミッツが「去年NHKホールで、今年は渋公って……出世街道を逆走してる。でも渋公2DAYSなんていっぱしじゃないですか」「3人でバラードを歌うと、2人が没入型だから途中で恥ずかしくなる」と身も蓋もないことを言い出す。さらには「私の好みはストレートカバーなんです。苦手なの、ボサノバアレンジとかジャズアレンジとか……」と放言。しかし、話している途中で憧れのアーティストがジャズアレンジの作品をリリースしていることを思い出して大慌て。暴走するミッツを和恵とメイリーが笑いながらフォローするおなじみの一幕もあった。
MCで「こんなに多くの人に来ていただいて……あと5年、6年、7年くらいは歌い続けたい」と満員の客席を前に決意表明をしたミッツ。すると和恵が「皆さんにもついてきてもらわないと!」と続け、メイリーもその言葉にうなずくなど、ビジュアルもキャラクターもその歌声も三者三様ながら、同じ思いを重ねたメンバーたち。憧れの渋公ライブを経た3人はこの夏は各地を巡り、9月24日に大阪・オリックス劇場でツアーファイナルを行う。
公演情報
HOSHIKUZU SCAT TOUR 2026 "SUMMER NIGHT PATROL"(※終了分は割愛)
2026年7月18日(土)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2026年7月25日(土)長野県 上田市交流文化芸術センター 大ホール
2026年8月1日(土)群馬県 メガネのイタガキ文化ホール伊勢崎(伊勢崎市文化会館)大ホール
2026年8月9日(日)福岡県 キャナルシティ博多
2026年8月15日(土)広島県 上野学園ホール
2026年8月22日(土)石川県 金沢歌劇座
2026年9月5日(土)静岡県 富士市文化会館ロゼシアター 大ホール
2026年9月24日(木)大阪府 オリックス劇場


