女王蜂の全国ホールツアー「PERSONAL DISTANCE」のファイナル公演が7月10日に東京・東京ガーデンシアターで行われた。このツアーは今年2月にリリースされた最新シングル「PERSONAL」を携え、全国13公演にわたって開催。シングルの収録曲やライブではおなじみの楽曲、さらにひさびさの披露となった楽曲など、多彩なナンバーが圧倒的な演奏で披露された。
“生きていくこと”へのメッセージを伝えた序盤
ステージを覆っていた幕が上がり、黒い衣装に身を包んだやしちゃん(B)、ひばりくん(G)、サポートメンバーのながしまみのり(Key)、山口美代子(Dr)が登場して観客の拍手を浴びる。続いて現れたアヴちゃん(Vo)が客席を一瞥するとさらに大きな歓声が沸き起こった。1曲目に披露されたのはシングルの表題曲「PERSONAL」。情感豊かなアンサンブルで一気に観客を引き込んだあとは、赤い照明の下で「雛市」を演奏する。序盤の2曲で“生きていくこと”に対する力強いメッセージを放ち、オーディエンスを鼓舞した女王蜂。その後に「火炎」が始まると歓喜の声が起こり、観客は手にしたジュリ扇を軽やかにはためかせてメンバーたちの熱演に応えた。
やしちゃんのダイナミックなベースラインに突き動かされるように場内が狂乱状態に陥った「デスコ」、起伏に富んだメロディでオーディエンスを翻弄した「首のない天使」、ひばりくんの華麗なカッティングやアヴちゃんの「歌える?」という煽りが観客のテンションをさらに高めた「ヴィーナス」と、中盤にかけてはアッパーなキラーチューンを連投。9曲目に披露された「BL」からは再びダークでヘビーな世界へオーディエンスを誘う。「SAILOR」ではステージ上をスモークが覆い、荒れ狂う波間でメンバーたちが演奏しているかのような光景を作り上げた。
物語性を感じさせた「売春」「先生」「回春」
アヴちゃんが悠然とステージ袖へ去ったのち、残る4人は「夜曲」を奏でる。軽快なサウンドにオーディエンスの体が心地よく揺れる中、アヴちゃんが「さあ掌握なさい、すべてを」と高らかに言い放つポエトリーリーディングがライブ後半戦の幕開けを告げた。白と青を基調とした、神々しさを感じさせる衣装にチェンジしたアヴちゃんが再び現れ、まばゆい照明が輝く中で披露したのは「バイオレンス」。5人が鳴らす爆音に、観客も怒号のような歓声で応戦した。
メンバーがステージを去り、1人残ったアヴちゃんは「心中デイト」を歌う。2声の使い分けで表現される世界にオーディエンスが酔いしれる中、衣装を着替えたメンバーが加わって華やかさを増したアレンジを聴かせた。ここからは「売春」「先生」「回春」と、物語性を感じさせるセットリストを展開。オーディエンスは登場人物たちの心情に思いを重ねつつ、それぞれの曲にじっと聴き入った。
新たなツアーも発表
ライブ終盤では「PERSONAL」のカップリング曲である「HELTZ」を披露。喪失の悲しみとそこからの再出発を描いた歌詞が、神秘的なサウンドとともに観客の心をえぐるように届けられる。再び踏み出した一歩を後押しするかのごとく、鮮烈に鳴り響いたのは「メフィスト」のイントロ。アヴちゃんは時折不敵な笑みを浮かべつつ、すごみを帯びた歌声を轟かせる。アウトロではメンバーたちの重厚なセッションが繰り広げられ、観客の大喝采を浴びた。アヴちゃんの「みんなどうもありがとう!」という言葉からはラストナンバー「Serenade」へ。壮麗かつエネルギッシュなサウンドが、ライブのエンディングを鮮やかに彩った。
ツアーファイナルの終了後には「女王蜂 全国ツアー2026『星』」の開催も発表された。このツアーは今年10月に全国のZepp5会場で開催される。公式ファンクラブ「CLUB OF qb」では7月26日までチケットの先行予約を受付中。公式サイトでの先行予約受付は7月27日12:00から、一般販売は9月19日10:00から行われる。


