愛美の自主企画ツーマンライブ「AIMI Presents 2MAN LIVE SHOW『A-GAME』」が、8月8日と9日に東京・ヒューリックホール東京で行われた。この記事では田所あずさをゲストに迎えた8日公演の模様をレポートする。
愛美たっての希望で実現した、彼女にとって初のツーマンライブ企画。本人名義のソロアーティスト活動のみならず、「BanG Dream!」シリーズや「アイドルマスター」シリーズなどに代表されるコンテンツベースの音楽活動も精力的に展開してきた愛美が、自身と類似した活動形態を持つ盟友との対バン公演を熱望したことが本企画の開催につながった。そんな彼女から競演相手に指名され、そのオファーを快諾した田所と相羽あいなの両名を含む出演アーティスト全員のファーストネームが「あ」で始まる偶然の一致により、公演タイトルは「A-GAME」に決定。“ベストバウト”や“最善を尽くす”といった意味を持つライブタイトル通りの“名勝負”が、2日間にわたって繰り広げられた。
伸びやかな歌声と独特の“ころあず節”を披露した田所あずさ
ステージ上に鎮座する金網に「DANGER」と印字されたバリケードテープが縦横無尽に張り巡らされ、物々しいムードが漂う中、定刻を迎えるとまずオープニング映像が観客を迎え入れた。愛美と田所の紹介映像に続き、ピクセルアート風に描かれた「A-GAME」のタイトルロゴがチップチューンテイストのBGMに合わせて映し出されると、格闘ゲームを模したキャラクターセレクト画面へ遷移し、画面上のマウスポインタが田所を選択。これを合図にナチュラルなアースカラーのワンピースをまとった田所がステージ上に現れ、フロアはブルーのペンライト光で埋め尽くされた。
テレビアニメ「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」のオープニングテーマ「DEAREST DROP」で幕を開けたステージは、ハーフシャッフルのAORポップ「レイドバック・ガール」、軽快なスウィングポップ「アイボリー」と続き、田所のまっすぐに伸びる涼やかなパワーボイスがたちまちのうちに聴衆をヒートアップさせていく。彼女の背後には愛美バンドが控え、有馬孝幸(G)、小川悠斗(B)、森田龍之助(Dr)、ジョー(Key)の4名がハウスバンドよろしく1日の演奏すべてを担った。
中盤で披露された「ギミーシェルター・ブライトネス」のパフォーマンスには、ホストの愛美も参加。フロアに赤と青のペンライト光が入り乱れる中、白のレスポールスペシャルを抱えて登場した愛美は、田所とのスリリングなツインボーカルのみならず、間奏での短尺ソロ回しにも加わって客席を沸かせる。MCでは、ツーマンライブという不慣れな状況に終始緊張していたという田所が、隣に愛美を迎えたことで「ようやく生きた心地がする」と安堵の表情を見せるひと幕も。さらに2人はこの日韓国で「アイマス」や「バンドリ!」の関連イベントが行われたことにも触れ、本公演への参加を選んだファンへ感謝の言葉を伝えた。
ワンポイントリリーフを終えた愛美がステージを退いたのち、田所は観客を座らせてテレビアニメ「リアデイルの大地にて」のエンディングを飾ったミディアムバラード「箱庭の幸福」をたおやかに歌唱。さらにライブ初披露となった「ヒムナル」、シンフォニックなポップロックチューン「リトルソルジャー」と、テレビアニメ「転生したらスライムだった件」シリーズの楽曲を連投してフィニッシュを決めた。「今日は曲だけでも覚えて帰ってください! 名前は忘れてもいいので」との呼びかけや、「この“試合”、私の勝ちということでいいですか?」という謎の勝利宣言など、歌唱のみならず独特の“ころあず節”を利かせたスベり知らずの話術でも聴衆を魅了した田所。先攻ステージを軽やかに締めくくり、後攻の愛美へとバトンをつないだ。
熱い掛け合いや「アイマス」関連楽曲で沸かせた愛美
ノンリバースヘッドのファイアーバードを手に、テレビアニメ「灰原くんの強くて青春ニューゲーム」のエンディングテーマ「ドラマチック逃避行」で勢いよくライブの口火を切った愛美は、すかさず「HELP」や「ザ・センセーション」といった人気ナンバーを畳みかけて会場のボルテージを急上昇させる。続く「What's up FIRE!」では田所をステージに呼び込み、タオルを片手にハイテンションなボーカルの掛け合いを披露。プロレスさながらに互いを煽るマイクパフォーマンスや、田所が「キザな俺らのunison dayでしたね」と総括した互いの腕を交差させるクロスマイク演出なども飛び出し、フロアに大歓声を巻き起こした。
続くMCでは、そのマイクパフォーマンス演出が山崎はるかのリクエストによるものだったことや、「デフォルトで悲しそうにしているころあず(田所)の笑顔が見たかったから」というコラボ曲の選曲意図が愛美の口から明かされる。それを聞いた田所は「そのおかげで、今日初めて心から笑うことができました」と愛美の言葉を無条件かつ無批判に全肯定し、「『ギミーシェルター』のときもけっこう楽しそうだったけどね?」のツッコミを引き出すことに成功。さらに、舞台裏で常に不安そうな様子を見せる田所をチワワになぞらえた愛美の比喩を「ダサーい!」と一刀両断にした田所が、お返しとばかりに愛美をドーベルマンにたとえるなど、終始笑いの絶えない朗らかなトークを展開した。
その後は再び愛美のソロステージに突入。ファイアーバードでの弾き語りパートで始まる新曲「流星ランデブー」を初披露してファンを歓喜させると、SGに持ち替えて歌う「LIVE for LIFE ~狼たちの夜~」、照明の光が激しく明滅するスペクタクルなハイスピードマイナーチューン「AthisCode」でもフロアを沸騰させ、怒濤のラストスパートを完走した。さらにアンコールでは、ゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」の始動8周年を記念した楽曲「蝶々むすび」を田所とのツインボーカルで披露し、オーディエンスの悲鳴のような歓喜の叫声を誘発。「アイマス」関連楽曲を個人名義のライブで歌う機会はめったにないとのことで、2人は「まさか許可をいただけるとは」と喜びの意を表明した。
この日を心底楽しみにしていたという田所は、「気付いたら緊張したまま終わっちゃって悲しい。足りないです! もう1回やってください!」と再度のツーマンライブ開催を懇願。次回開催を誓って固い握手を交わす2人だったが、ふいに田所が「『握手とハグをしてからラストの曲へ』って台本に書いてあるけど、予定調和のハグになんの価値もないから!」と言い放って大爆笑をさらう。リラックスした親密なムードのままに、2人はラストナンバーとしてきらびやかなマイナー四つ打ちディスコポップ「メリトクラシー」を披露。世界一ほのぼのした金網デスマッチに和やかに終止符を打った。
セットリスト
「AIMI Presents 2MAN LIVE SHOW『A-GAME』」2026年8月8日 ヒューリックホール東京
01. DEAREST DROP / 田所あずさ
02. レイドバック・ガール / 田所あずさ
03. アイボリー / 田所あずさ
04. ギミーシェルター・ブライトネス / 愛美・田所あずさ
05. 箱庭の幸福 / 田所あずさ
06. ヒムナル / 田所あずさ
07. リトルソルジャー / 田所あずさ
08. ドラマチック逃避行 / 愛美
09. HELP / 愛美
10. ザ・センセーション / 愛美
11. What's up FIRE! / 愛美・田所あずさ
12. 流星ランデブー / 愛美
13. LIVE for LIFE ~狼たちの夜~ / 愛美
14. AthisCode / 愛美
<アンコール>
15. 蝶々むすび / 愛美・田所あずさ
16. メリトクラシー / 愛美・田所あずさ


