VIDA Hollywoodが8月29日に東京・ADRIFTで単独公演「VIDA Hollywood 1st ONEMAN LIVE “Episode 0”」を開催した。
初ワンマンに高まる期待、宮崎や青森から来た人も
本公演のチケットは発売後1カ月弱でソールドアウト。チームとして活動を始めてから約4年の歳月を経て迎えた初のワンマンライブということもあり、ファンの期待も非常に高まっていた様子で、メンバーがステージに現れると熱い手拍子が巻き起こった。ライブはMaaakiがボーカルを務め、トラックメイカーの奥村俊太とトップライナーの斉藤修平がともにギター、プロデューサーのCandyがDJ、さらにサポートメンバーとしてベースとドラムが加わる6人編成で行われた。
さまざまな表情を見せるMaaakiの歌声を最大限に生かすVIDA Hollywoodの特徴は、1曲目「Riveting」から際立っていた。オリジナルはスタイリッシュなR&Bだが、ライブではミッドテンポにアレンジされ、包容力のあるMaaakiの歌の魅力を存分に堪能できる仕上がりに。一転して1st EP「Episode 0」に収録された「アイスコーヒー」はポジティブなJ-POPで、キャッチーなサビでは観客の合唱も起きた。グルーヴが気持ちいい「Not Bad Days」では斉藤が熱いギターソロを披露。「Mr. Rubbish」ではMaaakiとリズム隊が徐々に観客のテンションを高め、Candyの煽りに観客は手拍子で応えた。
「ようこそ『VIDA Hollywood 1st ONEMAN LIVE “Episode 0”』へ。今日が初めて(のライブ)って人はどれくらいいるんですか?」とMaaakiが聞くと、フロアでたくさんの手が上がる。東京以外から来場した人も多く、宮崎や青森から来たという声も。Maaakiが「みんな聴きたい曲たくさんあるでしょ? ……期待してて」と話すと、拍手が沸き起こった。
音源以上に色鮮やか、初ワンマンとは思えないクオリティの演奏
「Shibuya Crossing, JPN」ではファンキーなベースラインと重厚なドラムに、斉藤の派手なギターと奥村の繊細なフレーズが絡み合う。疾走感のある四つ打ちの「Daring」では、気持ちよさそうに歌うMaaakiの姿が印象的。妖艶なギターフレーズで始まる「SSR -stands for Super Secret Relationship」では一転、Maaakiが毒のある妖しい魅力を垣間見せる。次の「Starving Love」はツインギターのコントラストが見どころ。「ハラジュク・イン・ザ・レイン」や「Receipt」ではMaaaki、奥村、斉藤がそれぞれのメロディセンスを存分に発揮した。
VIDA Hollywoodがライブを始めたのは約1年前からとのことだが、メンバー全員の技量は非常に高い。Maaakiは安定感があり、音源以上にボーカルの表情が色鮮やか。斉藤が歌うようにギターを弾けば、奥村はMaaakiと斉藤を生かしつつ、要所で美しいフレーズを織り込む。アンサンブルも抜群で、初ワンマンとは思えないクオリティの演奏が繰り広げられた。
レゲエのリズムが心地よい「Pineapple & Banana」の前には、Maaakiが観客にサビの練習をさせる。その姿には、観る者を巻き込んでいくパワーがあった。大きな盛り上がりを見せる中、斉藤はイヤモニを外し、観客の大合唱を満面の笑みで聞いていた。ロックチューン「モスキート」では観客が手拍子で盛り上げる。かわいらしい「ピンクベージュ」ではギターチームが大活躍し、音源とは異なるダイナミックな印象を与えた。また「クリームソーダ」の後半ではMaaakiがスキャットを披露。VIDA Hollywoodがさまざまな音楽の要素を巧みに取り入れ、極上のポップスを制作していることが伝わる場面となった。
しっとりとした「CAR」から「記憶消せるmagic」にかけては奥村とMaaakiの2人でプレイ。Maaakiの表現力の豊かさと、1st EP「Episode 0」リリース時に行ったインタビューの最後に奥村が話していたギターの鳴りのよさを堪能できるステージとなった。
「僕らはこれから起こる“機微”を絶対に忘れないようにしたい」
ここでMCへ。メンバー紹介を経て、彼ら2027年1、2月に東名阪でワンマンツアーを開催することを発表した。続けて9月2日にリリースする新曲「MUSIC SINGULARITY」をプレイ。ファンキーなディスコナンバーで、ツインギターが同じフレーズを同時に弾くなど、これまでのVIDA Hollywoodとはまた違った一面を感じさせた。「HappyでもSadでも」「シンデレラ」と続く、緩急あるセットリストを経て、Candyは観客にこう語りかけた。
「次が最後の曲です。(覆面をしているので)みんな気付いてないと思うけど、実は最初から涙が止まんないんですよ。1stワンマンにこんなに人が集まってくれるということももちろんなんだけど、Maaakiがこんなに堂々と歌っている姿を見られる日が来るなんて。たくましい姿を見て、1曲目から涙がブワーッと出てしまいました。次の曲は『機微』です。“機微”とは“ちょっとしたこと”という意味です。ちょっと前に以前住んでいた大阪に行ったら、懐かしいと同時に忘れていたこともたくさん思い出しました。それは本当にくだらないちょっとしたことだけど、そうしたことの積み重ねで今があるんですよね。僕らはこれから起こる“機微”を絶対に忘れないようにしたい、という意味でEPに『機微』を入れました。今日来てくれたみんながずっと側にいてくれるように、願いを込めてこの曲を演奏します」
この言葉に続いて「機微」がスタート。さまざまな記憶が去来したのか、Maaakiは声を震わせて歌い切った。アンコールでは、2022年に発表したVIDA Hollywoodの1stシングル「それでも I LOVE YOU」、そして飛躍の1曲となった「Feel The Love」をプレイ。祝祭感のある「Feel The Love」では観客も含めて大合唱となり、全22曲、90分以上に及ぶワンマンライブが堂々と締めくくられた。
先述のインタビューでは楽曲のクオリティに対する並々ならぬこだわりを語っていたVIDA Hollywoodだが、ライブでは演奏を通して個々のキャラクターも強く感じられ、今後このチームがどのように音楽を届けていくのか期待を抱かせる夜となった。なお、ライブ中に告知した東名阪ツアーは、東京公演が発表から3時間で早くもソールドアウト。残るは愛知公演と大阪公演のみ、チケットが販売されている。
公演情報
VIDA Hollywood 東名阪ツアー「by my side」
2027年1月16日(土)大阪府 Yogibo HOLY MOUNTAIN
2027年1月24日(日)愛知県 LIVE HOUSE CIRCUS
2027年2月3日(水)東京都 TOKIO TOKYO(※ソールドアウト)


