SPYAIRの恒例野外単独ライブ「JUST LIKE THIS 2026」の日本公演が昨日9月26日に山梨・河口湖ステラシアターにて開催された。
「せっかくの肌寒い気候」を跳ね返したステージと客席の熱気
「JUST LIKE THIS」はSPYAIRの活動のルーツである野外開催にこだわり、夏の恒例行事として行われてきたライブ。今年は初の海外公演が9月5日に韓国で行われ7000人を動員した。熱狂の韓国公演に続く日本公演の地、河口湖ステラシアターでの開催は昨年に続き2回目。当日はあいにくの雨に見舞われたものの、悪天候を跳ね返すような熱気が会場に充満した。
開演時刻を迎え、スモークが立ち込めるステージを今年の「JUST LIKE THIS」のイメージカラーである赤と青のライトが照らしたあと、その色は青に変わる。赤く染まったステージでスタートした先日の韓国公演とは対照的な光景の中、青をあしらった衣装に身を包んだYOSUKE(Vo)、UZ(G)、MOMIKEN(B)、KENTA(Dr)とサポートメンバーのtasuku(G)が登場した。大歓声に迎えられた彼らが最初に鳴らしたオープニングナンバーは最新シングル「Awake」だ。「ぶちやぶれ、河口湖!」と叫ぶYOSUKEのパワフルな歌声と勇壮なサウンドが、雨雲を吹き飛ばすように河口湖畔に鳴り響いた。
「ようこそ、SPYAIRのライブへ!」というYOSUKEの挨拶に続いては「イマジネーション」「ジャパニケーション」を連投。14℃という気温をものともせず、薄着のオーディエンスは全力の大合唱を繰り返し、腕を振り上げて熱気を高める。MCでYOSUKEは「この日をものすごく楽しみにしていました。最後まで皆さんとハッピーに楽しみたいです」と笑顔を見せ、「せっかく河口湖がちょっと肌寒い気候を用意してくれたので(笑)、皆さんやることは1つです。熱を上げていきましょう! 声出さないと風邪引くからね?」と観客を煽る。その言葉に応え、続く「Darling」ではますます大きな合唱がシアターを包みこんだ。
レア曲「リセット」に今年のテーマ曲「We Are One」、幅広い選曲を披露
MOMIKENとKENTAがエモーショナルなセッションを奏でる中、YOSUKEは「『JUST LIKE THIS』、日本では1日しかないから特別な曲を持ってきました。知ってる人がいれば一緒に歌ってください。今日のみんなは歌えそうだな?」と次の曲を紹介してニヤリと笑う。ここで披露されたのは2011年リリースのシングル「BEAUTIFUL DAYS」のカップリング曲「リセット」。SPYAIRの歴史の中でもライブではレア曲となっているこの曲名をYOSUKEが告げると客席からはすさまじいどよめきが起こる。初期衝動に満ちたレアなナンバーを奏でたあと、メンバーは照れくさそうに、それでも確かな手応えを感じたように笑顔を浮かべた。
「WENDY ~It's You~」ではセンターのお立ち台にYOSUKE、UZ、MOMIKENが集まり、KENTAのパワフルなドラムに支えられながらお互いの音をぶつけ合う。YOSUKEは楽しげに体を揺らすオーディエンスに目をやり「『JUST LIKE THIS』はやっぱりSPYAIRの大事な実家のようです。ありがとう」と笑みを浮かべ、「もっと一緒に歌ってほしいな」と呼びかけた。ここからは「青」「サクラミツツキ」「BEAUTIFUL DAYS」といったミディアムナンバーを続けて披露し、センチメンタルな空気をシアターに届ける。観客はメンバーの芳醇な演奏と歌声にじっくり耳を傾け、切ない世界観に身を委ねた。
ミディアムチューンの連投の余韻そのままに始まったUZ、MOMIKEN、KENTA、tasukuのセッションは徐々に熱量を増していく。さらにKENTA、MOMIKEN、UZのスキルフルなソロから始まったのは、今年の「JUST LIKE THIS」のテーマソング「We Are One」。「JUST LIKE THIS 2026」のロゴをあしらったフラッグを手に現れたYOSUKEは、オーディエンスのシンガロングに乗せて「僕らだけの歌!」と高らかに歌い上げた。
悪天候へのクレームにYOSUKE反論「なんで俺に言う?(笑)」
中盤のMCでKENTAは、加入以降の野外ライブで雨に見舞われることがなかったことから「俺は晴れ男だ」と豪語したというYOSUKEに向かって「ちょっとイキって『俺は雨に嫌われてる』とまで言ってて……調子に乗るなよ、降ったよ?(笑)」と投げかける。するとYOSUKEは「降るときは降るんだよ!」と開き直り「今日(会場に)来たらみんな『雨降ってるよ、YOSUKE』って、なんで俺に言う? その他力が雨を呼び寄せてるんだよ!(笑)」とメンバーやスタッフに向けて言い放ち、会場中の笑いを誘った。
UZは直前に演奏した「We Are One」について「『どんな景色が見えるかな』と思って書いた曲。思い描いていたような景色を見せてもらったので感無量です」と、観客の盛り上がりに感謝を述べる。YOSUKEも「今年は韓国でも『JUST LIKE THIS』をやらせていただいて、海を越えて音楽でひとつになる瞬間を作れたことに感動しました。そしてまた日本で、こうして皆さんに温かい空気を作っていただいて。めちゃくちゃ気持ちいいです」と、初の2カ国公演への手応えを熱く語った。
また来年も「JUST LIKE THIS」できるように
「まだまだ熱くなっていきたいんですよ。ここからは全速力のラストスパート行きますよ!」とYOSUKEが告げたあとは「RE-BIRTH」「0 GAME」といった骨太のヘビーロックチューンを立て続けに披露し、会場のテンションを再び高めていく。そしてこちらもメジャーデビュー当時の楽曲であるレア曲「CRAZY」が始まると、客席はさらに熱狂。ヒット曲のオンパレードで楽しませた韓国公演とはまた異なる、日本公演ならではのサービス精神に満ちたセットリストでファンを喜ばせた。
MOMIKENとKENTAが刻む力強いリズムに乗せてUZがキレのあるラップを、YOSUKEが雨空を切り裂くようなシャウトを聞かせた「Supersonic」、「ここ1年で一番狂う日にしてください!」とYOSUKEが絶叫して始まった「Bring the Beat Back」といった楽曲で熱狂をピークに導いたあと、YOSUKEは「これからもしっかりと音を鳴らして、また来年も『JUST LIKE THIS』できるように1年走っていきます。力をくれてありがとう!」と感謝を述べる。オーディエンスが灯すスマートフォンやペンライトの明かりが温かくステージを照らした「オレンジ」のあと、本編は「JUST LIKE THIS」でしか披露されない特別なナンバー「JUST LIKE THIS」で締めくくられた。
新曲とツアーを発表、さらなる躍進の予感でエンディング
アンコールでYOSUKEは「今年は韓国でも『JUST LIKE THIS』をやって、10月からはヨーロッパツアーに行ってきます。世界でライブができているのも日本で皆さんが僕たちに愛をくれているおかげです」と、日本のファンに対する思いを述べる。「そして世界でもらったパワーを……12月に皆さんと分かち合いたいと思います」とYOSUKEが告げると、客席は大いにざわめいた。ここでYOSUKEから発表されたのは12月に全国4都市で行われるライブツアー「SPYAIR JAPAN TOUR 2026-2027 -EP.01-」の開催。YOSUKEは「まず“第1弾”として」とさらなる発表を匂わせるが、タイミングよくステージ前に現れた1匹の蝶に「お前も来るか?(笑)」と呼びかけて場内を和ませた。
さらにYOSUKEは「せっかくの『JUST LIKE THIS』なので新曲やります! 10月に開幕する『2026-27 SV.LEAGUE』のテーマソングです。バレーボールとSPYAIRを今後ともよろしくお願いします!」と発表し、ファンを喜ばせた。ここで披露された新曲「Take Flight」は、高く飛ぼうとする前向きな思いを描いた疾走感たっぷりのナンバー。SPYAIRのさらなる躍進をオーディエンスに確信させたのち、アンコール最後に「SINGING」を披露して今年の「JUST LIKE THIS」の幕を閉じた。
SPYAIRは新曲「Take Flight」に続き、10月21日に歴代のアニメタイアップ曲を網羅したベストアルバム「BEST OF ANIME」をリリースする。
セットリスト
SPYAIR「JUST LIKE THIS 2026」2026年9月26日 河口湖ステラシアター
1. Awake
2. イマジネーション
3. ジャパニケーション
4. Darling
5. FEEL SO GOOD
6. リセット
7. WENDY ~It's You~
8. 青
9. サクラミツツキ
10. BEAUTIFUL DAYS
11. We Are One
12. RE-BIRTH
13. 0 GAME
14. CRAZY
15. Supersonic
16. Bring the Beat Back
17. RAGE OF DUST
18. オレンジ
19. JUST LIKE THIS
<アンコール>
20. サムライハート(Some Like It Hot!!)
21. Take Flight
22. SINGING
撮影:キョートタナカ、小野海斗


