蓮沼執太とクリエイティブカンパニー・HERALBONY(ヘラルボニー)によるコラボレーション楽曲「根っこを育てる」が、本日10月7日に配信リリースされた。
2016年7月26日に神奈川・相模原市の県立障害者支援施設・津久井やまゆり園で発生した殺傷事件から今年で10年が経過したことを受け、神奈川県から委託を受けたHERALBONYが映像作品「ハートビート・ボイス 津久井やまゆり園事件から10年、心の声を聴く」を制作。この映像作品とコラボする形で蓮沼が実際に津久井やまゆり園を訪れ、園内でフィールドレコーディングを行い完成させた楽曲が「根っこを育てる」だ。
「根っこを育てる」には蓮沼が園内で収録した呼吸、足音、生活音などの日常的な音が“心の声”として取り入れられており、発語の有無にかかわらずすべての人に宿る鼓動を表現している。歌詞はミナペルホネン創業者・皆川明の言葉「レター」を引用し、蓮沼が加筆した。ジャケットアートワークには、津久井やまゆり園の入所者である榎本浩二氏の造形作品が使われている。
蓮沼執太 コメント
地球上に存在するものすべてに声があります。日々の営みを「音」というメディアを使って寄り添わせていただきました。一番大切なことは、その声を聴こうとする姿勢です。発している声に気付けるように、生活の中で生まれる強い声や弱い声を聞いて、言葉を編み、ひとつの音楽を変奏しました。貴重な機会をありがとうございました。
桑山知之(映像監督) コメント
津久井やまゆり園で耳を澄ませていると、言葉になる前の気配や、ふとした仕草、呼吸、足音のなかに、その人だけの声が確かにあることを、何度も教えてもらいました。今回配信される「根っこを育てる」は、その心の声が響き合い、交わることで、ひとつの“うた”になっていくのだという、わたしたちなりのアンサーです。障害のある人との出会いは、特別な場所だけにあるものではなく、音楽を聴く、口ずさむ、誰かと共有する、そんなカジュアルな時間の中にも生まれるはずだと思っています。この楽曲が、まだ出会ったことのない誰かの日常にそっと入り込み、心の奥にある声へ耳を澄ませるきっかけになればうれしいです。


