今年で没後30年を迎える作曲家・いずみたくの作品集「いずみたく ソングブック ‐見上げてごらん夜の星を‐」が4月20日に発売される。いずみは作詞・作曲家の三木鶏郎主宰の集団「冗談工房」で活動後、自身のプロダクション・オールスタッフプロダクションを設立。坂本九「見上げてごらん夜の星を」、ザ・ドリフターズ「いい湯だな（ビバノン・ロック）」、ピンキーとキラーズ「恋の季節」、「ゲゲゲの鬼太郎」「天才バカボン」「徹子の部屋」といったアニメや番組のテーマソング、童謡「手のひらを太陽に」などあらゆる分野の楽曲を手がけ、幅広い世代のリスナーを魅了した。「いずみたく ソングブック ‐見上げてごらん夜の星を‐」は遺族と株式会社オールスタッフ全面協力のもと、いずみが残した膨大な楽曲をカテゴリごとにCD5枚にわたり収録した作品。CMソングをビクター・オーケストラらの演奏で再録した「いずみたくCM Song集」、野坂昭如が構成を担当した「組曲 都会」が初めてCDに収録され、三木といずみの共作音源「ゴルフマンボ」が初音源化される。なお、いずみの楽曲がカテゴリ別にまとめられ、本格的な作品集として発表されるのはこれが初となる。本作にはいずみのキャリアを辿るブックレット、彼が作った劇団・イッツフォーリーズによる「いずみたく あいうえおメドレー」の模様を収めたDVDが付属する。ブックレットには生前ゆかりのあったアーティストからの寄稿をはじめ、収録曲解説、1万5000曲以上あるという楽曲の中から主要曲をまとめた作品リスト、ミュージカルや映画の主要作品リストなどを掲載。監修・選曲はアンソロジストの濱田高志が担当した。※濱田高志の「高」ははしご高が正式表記。<h2 id="NA_article_sub_h2_1">V.A.「いずみたく ソングブック ‐見上げてごらん夜の星を‐」収録内容</h2><h3 id="NA_article_sub_h3_1">CD</h3><h4 id="NA_article_sub_h4_1">DISC 1「ヒット・ソングス」</h4>01. 手のひらを太陽に / 宮城まり子、ビクター児童合唱団 02. 見上げてごらん夜の星を / 坂本九 03. 夜明けのうた / 岸洋子 04. ともだち / 坂本九 05. 返しておくれ今すぐに / フランク永井 06. 女ひとり / デューク・エイセス 07. ベッドで煙草を吸わないで / 沢たまき 08. 太陽のあいつ / ジャニーズ 09. 世界は二人のために / 佐良直美 10. 私の好きなもの / 佐良直美 11. 太陽野郎 / 寺内タケシとバニーズ 12. いい湯だな（ビバノン・ロック） / ザ・ドリフターズ 13. 恋の季節 / ピンキーとキラーズ 14. 夜明けのスキャット / 由紀さおり 15. 希望 / フォー・セインツ 16. いいじゃないの幸せならば / 佐良直美 17. 筑波山麓合唱団 / デューク・エイセス 18. 今、今、今 / ザ・シャデラックス 19. 太陽がくれた季節 / 青い三角定規 20. 恋の衝撃 / 朱里エイコ 21. 帰らざる日のために / いずみたくシンガーズ 22. ふれあい / 中村雅俊 23. 裸足のマリー / 尾藤イサオ＆ドーン<h4 id="NA_article_sub_h4_2">DISC 2「レアリティ・ソングス」</h4>01. セシ・おぼん / 水谷良重 02. 殺し文句 / フランク永井 03. 素敵なパパ / 森繁久彌、いしだあゆみ 04. 愛を謳おう / 鰐淵晴子 05. おしゃべりな真珠 / 伊東ゆかり 06. 僕等はみんな恋人さ / 橋幸夫 07. 甘ったれたいの / 今陽子 08. 太陽のジュディー / ザ・サニー・ファイブ 09. 君 好きだよ / ザ・ビーバーズ 10. 好き、嫌い / キューティー・Q 11. 君の祖国を / ザ・シャデラックス 12. 未来あるもの / 吉永小百合 13. さらばロバよ / 西村晃 14. このままでいいのだろうか / いずみたく 15. バラの革命 / 弘田三枝子 16. 私あぶないの / 篠ヒロコ 17. 美しい地球 / 大阪労音第一合唱団 18. 昔一人の歌い手がいた / 淡谷のり子 19. 愛の世界(MONDE D'AMOUR) / レイモン・ルフェーヴル・グランド・オーケストラ 20. 青春の0番地 / いずみたくシンガーズ 21. ダーちゃんどこへ行く / 朝倉理恵 22. 涙のパンダ / 黒柳徹子 23. 地球はみんなのものなんだ / 大和田りつこ、東京放送児童合唱団<h4 id="NA_article_sub_h4_3">DISC 3「テーマ・ソングス」</h4>01. 少年ケニヤ / 安房茂代、ビクター児童合唱団 02. 宇宙少年ソラン / 上高田少年合唱団 03. 星の炎に / みすず児童合唱団、東京混声合唱団 04. ともだち / 鰐淵晴子 05. ボンジョルノ・トッポ・ジージョ / 山崎唯 06. 天才バカボン / 石川進 07. ケロヨンのうた / 森あき子、新井勢津朗、千種瞳、田上和枝、若草児童合唱団 08. 怪人わかとの / 楠トシエ 09. ゲゲゲの鬼太郎 / 熊倉一雄 10. もーれつア太郎 / 桂京子 11. さすらいの太陽 / スリー・グレイセス、ボーカル・ショップ 12. ハローララベル / 堀江美都子、コロムビアゆりかご会 13. 勇気の花がひらくとき / ドリーミング 14. すすめ！アンパンマン号 / ドリーミング 15. これが青春だ / 布施明 16. 虹につづく道 / 倍賞千恵子、ボニージャックス 17. でっかい青春 / 布施明 18. ゆびきりげんまん / ピンキーとキラーズ 19. 青春の丘 / いぬいなおみ 20. 肝っ玉かあさん / 佐良直美 21. 月と星のバラード / 倍賞千恵子 22. 赤頭巾ちゃん 気をつけて / 佐良直美 23. 素敵な恋 / ピンキーとキラーズ 24. ワルのテーマ / 尾藤イサオ 25. QRソング / ザ・ピーナッツ 26. OBCソング 27. 夜のバラード / クラウン・ストリング・ファンタジア、クラウン混声合唱団 28. テレビ名画座 29. スター千一夜 30. 徹子の部屋のテーマ<h4 id="NA_article_sub_h4_4">DISC 4「CMソングス」</h4>01. キスミー パールピンクA / 沢たまき、ボニージャックス 02. ハトヤの唄 / BLACK CATS 03. カシミロン / 北野路子、東京メール・カルテット 04. ロートシロンの唄 / 久里千春、東京メール・カルテット 05. ジュジュシャンテ / 北野路子、BLACK CATS 06. 東洋ソフラン / 多摩幸子、BLACK CATS 07. 不二家ハイカップ / 北野路子、BLACK CATS 08. 明治JPチョコレート / BLACK CATS、東京メール・カルテット 09. イタリアンピンク / 武山昌代 10. 森永コーラス / 久里千春、東京メール・カルテット 11. デンキブラン / 朝比奈愛子 12. ライオンニュートップ / 北野路子、東京メール・カルテット 13. セクシーピンク / BLACK CATS 14. 不二家パラソルチョコレート / 牧嗣人 15. 仁丹リミーの唄 / 北野路子、BLACK CATS 16. 明治ブルーライン / BLACK CATS 17. ピアスマンボ / 藤田功、BLACK CATS 18. アルコL / 北野路子、BLACK CATS 19. 赤玉キャシー / 武藤礼子、BLACK CATS 20. ローズサンスター / 東京メール・カルテット 21. 花王ザブの唄 / 朝比奈愛子、BLACK CATS 22. 松下電気シネスココマーシャル / 久里千春、田端典子、BLACK CATS 23. カワイの肝油ドロップのうた / 北野路子、フォー・コインズ 24. 明治マーブルチョコレート / 久里千春、ハニー・ナイツ 25. 明治チョコレート・テーマ / スリー・グレイセス 26. 不二家キスキャンディー / 森山加代子、フラワーシスターズ 27. ナショナル カーステレオ / 佐良直美 28. 岡田屋 / 今陽子、ハニーナイツ 29. 愛のスカイライン / スリー・グレイセス、ボーカル・ショップ 30. 藤田組 手にハンマーを / 佐良直美 31. ゴルフマンボ / ダークダックス、星野みよ子 32. プロローグ～目覚め / ビクター・オーケストラ 33. 活動A / ビクター・オーケストラ 34. 活動B / ビクター・オーケストラ 35. 憩いと眠り～エピローグ / ビクター・オーケストラ<h4 id="NA_article_sub_h4_5">DISC 5「舞台・ミュージカル・ソングス」</h4>01. 泥の中のルビーのテーマ（A） / 宮城まり子 02. 泥の中のルビーのテーマ（B） / 宮城まり子 03. 勉強のチャチャチャ / 坂本九、パラダイス・キング 04. 故郷はいつでも / 越路吹雪 05. 見上げてごらん夜の星を / 坂本九、九重佑三子、パラダイス・キング 06. 脱出 / 今陽子 07. 夜が終る時 / 今陽子、西村晃 08. 顔を見ないで / 岸洋子 09. 翼のない天使 / 真木ゆうこ 10. この自然に抱かれながら / 真木ゆうこ 11. あんぱんまんのうた / 楠トシエ、いずみたくとそのファミリー 12. 二人のラブコール / 七瀬ひとみ、佐藤光政 13. 愛するいのち / ジェリー藤尾、奈々瀬ひとみ 14. 生きるしあわせ / パンチョ加賀美、青井陽治 15. 飛べ太陽に / いずみたくフォーリーズ 16. ダスヴィダーニャ / 財津一郎、北村昌子 17. 手紙をくれるかい / 財津一郎 18. 山は高く谷は深い / 福沢良、弘中くみ子 19. わが青春の茉莉 / 秋川リサ 20. Tomorrow / 福沢良<h3 id="NA_article_sub_h3_2">DVD ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ「いずみたく あいうえおメドレー」</h3>・あ：世界は二人のために ・い：ハトヤの唄 ・う：帰らざる日のために ・え：エクスラン ・お：いくぞ！ばいきんまん ・か：ふれあい ・き：希望 ・く：グラスをのぞくフラミンゴ ・け：ゲゲゲの鬼太郎 ・こ：花のア太郎 ・さ：恋の勲章 ・し：みんなでつくろう ・す：あい逢い横丁 ・せ：セクシーピンク ・そ：肝っ玉かあさん ・た：さすらいの太陽 ・ち：明治チョコレート・テーマ ・つ：筑波山麓合唱団 ・て：エンドーチェーン ・と：Tomorrow ・な：でくの棒 ・に：AとBの対話 ・ぬ：ナショナル ヘアーセット ・ね：勉強のチャチャチャ ・の：野原で手を叩け ・は：バオバブの木の下で ・ひ：グッド・バイ（脱出） ・ふ：プロポーズ・ロックンロール ・へ：ベッドで煙草を吸わないで ・ほ：手のひらを太陽に ・ま：あの娘と暮らしたい ・み：南の風とタンポポ ・む：ハリス企業ソング ・め：ブランドール ・も：翼を忘れた天使たち ・や：バラの革命 ・ゆ：行こうよ仲間たち ・よ：夜明けのうた ・ら：ラ・ポプラ ・り：両国 ・る：夜明けのスキャット ・る：二重唱 ・れ：レモンのキッス ・ろ：塩・ローソク・シャボン ・わ：恋の季節

今年で没後30年を迎える作曲家・いずみたくの作品集「いずみたく ソングブック ‐見上げてごらん夜の星を‐」が4月20日に発売される。

「見上げてごらん夜の星を」「いい湯だな」など数々の名曲生んだ作曲家・いずみたくの作品集発売

毎回1名のアーティストの音楽遍歴を紐解くことで、音楽を探求することの面白さや、アーティストの新たな魅力を浮き彫りにする本企画。第6回は、7月にライブCD「ASKA CONCERT TOUR 2019 Made in ASKA -40年のありったけ- in 日本武道館」を、8月21日に同作のライブDVD / Blu-rayをリリースしたASKAに話を聞いた。<h2>音楽に触れたきっかけ</h2>こういう企画だと普通ミュージシャンはまず“初めて買ったレコード”を挙げるのかもしれませんが、「忘れているものがありませんか？」と言いたいんです。それはNHK教育（現Eテレ）の「おかあさんといっしょ」。僕はいつも楽しみにしていました。お兄さんとお姉さんの歌を聴いて、子供ながらにリズムをとって体を揺らしていましたね。最初に買ったレコードは当時テレビ放送していた「ターザン」のドラマ版テーマ曲。お年玉でレコードプレーヤーを手に入れたので、とにかく何かレコードをかけてみたかったんです。坂本九さんも大好きでした。まだ、僕が4歳になりたての頃、九電記念体育館にダニー飯田とパラダイス・キングが坂本さんと一緒に来たことがあって。九ちゃんって当時はいじられキャラだった。子供なりに正義感が芽生えていたのでしょう。ステージ上でみんなにいじめられる九ちゃんを救おうと、最前列の柵の前まで走って「九ちゃんをいじめるな！」と叫びました。それがRKB毎日放送テレビで映ったんです。しかもドアップで（笑）。のちのちその話を聞いた局の方々が、何度も探してくれたのですが、当時は全てフィルムの時代で“バックアップ”なんて言葉もありません。すべて廃棄されたとのことでした。観てみたかったですね。<h2>グループサウンズに熱狂</h2>小学4年生くらいだったと思いますが、ザ・タイガースをはじめとしたGSが本当に好きでした。僕より年上の人たちはみんな熱狂していたんですが、そういう大人の世代と一緒のものが好きというのが子供心にうれしかったですね。同じ頃、僕が住んでいた福岡県の我が町にピンキーとキラーズがラジオの公開録音でやってきました。それを目の前で観たんです。そしてすぐ手に入れたレコードが、後に僕自身がカバーすることになる「七色のしあわせ」のシングル盤。当時から歌を歌うのは大好きで、親戚の前で歌を披露しては、おひねりをねだったりしてました（笑）。<h2>井上陽水との出会い</h2>小学2年生の頃から剣道をやっていたんですが、部活動としてやるようになってからはもう剣道一直線。父親の仕事の都合で北海道に引っ越してからも夜までくたくたになるまでやっていましたね。だからその時期は音楽を聴くどころじゃなかった。そうこうするうちに高2の夏にインター杯個人代表になったことがきっかけで福岡に戻りましたが、しばらくして部活を辞めたので急に時間ができて。その頃友達の家で初めて聴いたのが井上陽水さん。衝撃でした。あの声が自分に飛び込んできたときは、「この人のように歌ってみたい！」と思いました。当時よく聴いたアルバムというと「陽水II センチメンタル」「氷の世界」「もどり道」といった初期作品ですね。<h2>バンドを結成しコンテストへ</h2>部活を辞めてからは妙に焦燥感もあって。高3で初めてバンドを組んで、KBCラジオのオーディションを受けようと思ったんです。学校の授業が終わってから参加するには間に合わない時間帯だったんですけど、ダメ元で先生に相談したんです。そうしたらその先生が「お前は本気で自分の将来を考えてそれに出ようと思うのか？ だったら公欠にしてやるから行って来い」って。今考えると本当にいい先生に恵まれたんだなと思います。その後大学に進学し音楽部に入って「ポプコン」（「ヤマハポピュラーソングコンテスト」）にも出場するようになるんですが、当時はとにかく審査員にウケる曲をやってグランプリを取るんだと必死でしたね。そして運よくデビューをすることになりました。<h2>コンピュータで楽曲制作を始める</h2>1980年代を振り返ると、とにかく世の中が貪欲に音楽を求めている時代でした。大きな転機だったのは80年代前半に音楽制作の現場にコンピュータが現れたことですね。ROLANDのMicroComposer MC-4というシーケンサーを友人のS.E.N.S.が使いこなしているのを見て、「俺もこれからはこれだ！」と。すごく早い段階でコンピュータによる制作を開始しました。デスクトップ型パソコンを手に入れてからはデモテープ作りにすごくのめり込んで。当時はまだ自宅録音なんて一般的じゃないから、レコード会社の人に「どこで録ったの!?」と驚かれたりしました。<h2>映画音楽と洋楽</h2>昔からとにかく往年の映画音楽が大好きで。「シェルブールの雨傘」「追憶」……ほかにもたくさん。本当に美しいメロディの宝庫で、アレンジもものすごくよくできている。若い頃からSimon & GarfunkelやCarpentersなど洋楽ポップスも聴いていたけど、実はThe Beatlesを聴いたのはデビューして数年経ってからなんです。その前にポール・マッカートニーのWingsを先に聴いていた。以前ポールにお会いしたとき、その話をしたら彼がとても喜んでくれました。<h2>デヴィッド・フォスターに惚れ込む</h2>1980年代の終わり頃に、初めてこの人の音楽で全身を満たしたいという人が現れたんです。それがデヴィッド・フォスター。誰にも影響されなかった自分が、初めて「この人のような音楽を作ってみたい」と素直に思えた。それくらいショックでした。ソロアルバムももちろんすべて持っていますけど、提供曲も素晴らしい。そういえば、セリーヌ・ディオンは彼の「The Power Of Love」でブレイクしましたけど、その前に実は僕の「WALK」をカバーして録音しているはずなんです。でも、マネージャーの交代などがあってお蔵入りしてしまった。それ、ずっと聴いてみたいんだよなあ（笑）。<h2>やっと世界に通用するバンドが現れた</h2>ありがたいことに、若いアーティストと話してみると、僕の音楽を熱心に聴いていたと言ってくれる方が多く、すごく光栄なことです。一方で若者が洋楽をあまり聴かなくなってしまっている気もしていて。“身近なすごさ”じゃなくて、海外の桁外れにすごい音楽にもぜひ触れて欲しいと思います。もちろん、すごいと思う若いアーティストはたくさんいます。最近ではサカナクションが素晴らしいと思いますね。それと、実際に会ってTakaくん（Vo）に伝えたこともあるんですが、ONE OK ROCKの楽曲を聴いたとき、ようやく世界に通用する歌声を聴かせる日本のバンドが現れたと思った。それと、BUMP OF CHICKENも素晴らしいですよね。<h2>若い世代をサポートしたい</h2>40年音楽をやらせてもらったので、今度は次の世代のサポートをしていければいいなと考えていて、一昨年に音楽配信サイトの「Weare」を始めました。僕はこれからのアーティストは個人商店を持つべきだと思っているんです。今、定額制で聴き放題の時代になってCDが売れなくなってしまったのは、我々が世間に迎合し過ぎたからだと思うんです。CDが売れないと新しい音楽を作れず音楽を諦める若手が増えて、どんどん音楽産業がダメになってしまう。今、音楽がどんどん値段を下げ続けている時代だからこそ、サブスクのいい面を利用しつつ、きちんと音楽の本当の価値を提示していかなければならない。僕は今そうするためにいろいろと動き出しているところなので、これからに期待してください。<h2>ASKA</h2>1979年に「ひとり咲き」を発表し、チャゲ&飛鳥としてデビュー（のちに「CHAGE and ASKA」に改名）。約300万枚のセールスを記録した「SAY YES」をはじめ、ヒットナンバーを数多く世の中に送り出す。1988年にソロアルバム「SCENE」をリリースし、ソロデビューを果たした。1991年に発表した3rdシングル「はじまりはいつも雨」がミリオンヒットを記録し、ソロアーティストとしての知名度も高める。2017年には自主レーベルを設立。同年10月には配信サイト「Weare」を立ち上げた。2019年8月21日にはライブDVD / Blu-ray「ASKA CONCERT TOUR 2019 Made in ASKA -40年のありったけ- in 日本武道館」をリリースし、8月25日にはライブDVD / Blu-ray「CHAGE&ASKA LIVE IN KOREA 韓日親善コンサート Aug. 2000」をリリースする。11月20日には約10年ぶりとなるシングルCD「歌になりたい」を発表することが決定しており、12月からは「billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-」を開催する。※記事初出時、本文に誤りがありました。お詫びして訂正します。取材・文 / 柴崎祐二

毎回1名のアーティストの音楽遍歴を紐解くことで、音楽を探求することの面白さや、アーティストの新たな魅力を浮き彫りにする本企画。第6回は、7月にライブCD「ASKA CONCERT TOUR 2019 Made in ASKA -40年のありったけ- in 日本武道館」を、8月21日に同作のライブDVD / Blu-rayをリリースしたASKAに話を聞いた。

#ピンキーとキラーズ

「見上げてごらん夜の星を」「いい湯だな」など数々の名曲生んだ作曲家・いずみたくの作品集発売

アーティストの音楽履歴書第6回 ASKAのルーツをたどる

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