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武部聡志、岸谷香、miwa、川崎鷹也、Kenta Dedachiがタイムレスな共演で観客魅了

1年以上前2022年08月16日 12:02

武部聡志が音楽監督およびプロデュースするコンサート「TIMELESS SESSIONS in 山形 2022」が、8月13日に山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)で開催された。

「TIMELESS SESSIONS」は幅広い世代のアーティストが、武部のピアノ演奏と一夜限りのセッションを繰り広げるコンサートで、山形での開催は今年で2回目。武部と共演経験のある岸谷香、miwa、川崎鷹也、Kenta Dedachiという世代の異なるアーティストが出演しコラボレーションを繰り広げた。

武部のピアノ独奏によるkōkua「Progress」のセルフカバーでコンサートの幕が上がり、最初のゲストとして呼び込まれたのはアメリカ・ロサンゼルスの大学に通いながら音楽活動を展開するKenta Dedachi。「初めましての方が多いかと思いますが、楽しんでいきましょう」と朗らかな声で呼びかけた彼が歌ったのは、映画「天使にラブ・ソングを2」の劇中歌としても広く知られる讃美歌「Oh Happy Day」だった。伸びやかで迫力のあるボーカルでホールを開放的な空気で満たしたあと、Kenta Dedachiは全編英語詞によるオリジナル曲「Jasmine」を武部の繊細なピアノの調べに乗せて情感たっぷりに歌い上げ、ポテンシャルの高さをしっかりとオーディエンスに印象付けた。続いてアコースティックギターを抱えた川崎が現れ、自身の代表曲である「魔法の絨毯」をKenta Dedachiとデュエット。川崎の甘くスモーキーな声と、Kenta Dedachiのフレッシュなボーカルが温かなハーモニーを紡ぐ。そこに、武部の穏やかなピアノと、パーカッションのリズムが寄り添うように響き、優しくホールを包み込んだ。

アーティストたちによるパフォーマンスやコラボレーションはもちろん、武部と出演者たちのトークも醍醐味の1つである「TIMELESS SESSIONS」。Kenta Dedachiを送り出したあと、武部と川崎は音楽制作にまつわるエピソードを語り合い、次にセッションする曲へとつなげていく。身近な出来事を制作の原動力にしていることを明かした川崎は、自身の伴侶との出会いを歌ったラブソング「君の為のキミノウタ」をしみじみと歌唱。さらに敬愛する玉置浩二への思いを熱弁したのち、言葉1つひとつに思いを込めるように「メロディー」を熱唱し、深く切ない余韻をホール内に残した。

「こんばんは! miwaですー!」。そんなはつらつとした挨拶とともに現れたmiwaは、長年の付き合いである武部と昔話で盛り上がったのち、川崎とともに自身のデビュー曲「don’t cry anymore」をセッションし始める。miwaのまっすぐ伸びていくボーカル、その声を支える川崎の低い声が重なり、エモーショナルなひとときを作り出した。足早に去る川崎を見送った武部は、miwaが次に歌う「結-ゆい-」について言及。特にお気に入りの1曲であり、今回の「TIMELESS SESSIONS」でも「どうしても歌ってほしい」とリクエストしてセットリストに組み込んだことを明かした。そんな曲紹介を経て、miwaは若者たちへのメッセージを刻んだ1曲を、ギターをかき鳴らし、感情をほとばしらせながらパフォーマンス。さらに自身の最新アルバムのタイトル曲である「Sparkle」を体中の力を振り絞るようにしながら熱唱した。

「母が大ファンなので、母の分までリスペクトを込めて歌おうと思います」というmiwaの言葉を合図に今度は岸谷が登場し、miwaとプリンセス プリンセス「M」をコラボ。岸谷の弾く胸に迫るようなピアノの旋律に身を委ねながら、miwaはエネルギッシュなボーカルを聴かせる。その気迫とリスペクトに満ちたパフォーマンスを受けて岸谷は「素晴らしかった!」とmiwaを絶賛。温かな眼差しで後輩を見送りつつ、アコースティックギターを抱えステージのセンターにスタンバイする。そして、ロックンロールモード全開の「GET CRAZY!」を皮切りに、疾走感のあるサウンドとポジティブな歌詞が光る「STAY BLUE」、色褪せない魅力を放つプリンセス プリンセスの大ヒット曲「Diamonds<ダイアモンド>」という、自身の明るくポジティブなキャラクターを熟知した選曲でオーディエンスのテンションを引き上げた。

アンコールを彩ったのは、出演者たちがセレクトした楽曲で構成された「時代を超えて聞き継がれる夏ソングメドレー」。出演者の最若手であるKenta Dedachiが先陣を切る形で森山良子「涙そうそう」を温もりをにじませた声でしっとりと歌ったのち、川崎がサザンオールスターズ「真夏の果実」をハスキーなボーカルを生かしながら、エモーショナルにパフォーマンスする。その後、武部がつなぐピアノの旋律に導かれるように井上陽水・安全地帯「夏の終りのハーモニー」のカバーがスタート。Kenta Dedachiと川崎はお互いの声に耳を澄ませながら心地よいハーモニーを響かせていく。さらにKenta Dedachiと川崎の2人と入れ替わるように、岸谷とmiwaが再びステージへ。miwaが松任谷由実「ハローマイフレンド」をゆったりと、岸谷が平山三紀「真夏の出来事」を弾けるようなボーカルで披露し、それぞれ異なる夏の景色を歌で描き出した。

今年の「TIMELESS SESSIONS」の最後に奏でられたのは、武部曰く「夏と言えばこの曲」というプリンセス プリンセスの「世界でいちばん熱い夏」。川崎とKenta Dedachiもステージに合流し、武部の躍動感あふれるピアノに乗せ4人のアーティストたちがマイクリレーを繰り広げていく。「世代の異なるアーティストたちによる一夜限りのタイムレスなセッション」というコンサートタイトル通りのフィナーレに観客は熱烈な拍手を贈った。

なお、uP!!!およびTELASAではコンサートのアーカイブ映像を8月21日23:59まで配信中。

「TIMELESS SESSIONS in 山形 2022」2022年8月13日 やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館) セットリスト

01. Progress
02. Oh Happy Day
03. Jasmine
04. 魔法の絨毯
05. 君の為のキミノウタ
06. メロディー(玉置浩二)
07. don't cry anymore
08. 結-ゆい-
09. Sparkle
10. M(プリンセス プリンセスカバー)
11. GET CRAZY!(プリンセス プリンセス)
12. STAY BLUE
13. Diamonds<ダイアモンド>(プリンセス プリンセス)
<アンコール>
14. 涙そうそう(森山良子)
15. 真夏の果実(サザンオールスターズ)
16. 夏の終りのハーモニー(井上陽水・安全地帯)
17. Hello, my friend(松任谷由実)
18. 真夏の出来事(平山三紀)
19. 世界でいちばん熱い夏(プリンセス プリンセス)

※カッコ内はオリジナルアーティスト。

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