マーベル最新作「ブラックパンサー」が3月1日に劇場公開されるのを記念し、本日2月27日に東京・SOUND MUSEUM VISIONでトークイベントが開催された。このイベントは、Zeebraが主宰するヒップホップ専門ラジオ局・WREPの昼の帯番組「Zeebra's LUNCHTIME BREAKS」とのコラボで企画されたもの。人気ラッパーたちが登壇し、マーベル史上初めて黒人ヒーローを主人公とした映画の内容や、ケンドリック・ラマーが映画にインスパイアされて制作したアルバム「Black Panther The Album」などについて語り合った。
イベントが開始すると、進行を務めるZeebraがSKY-HI、KEN THE 390、MC MIRI(ライムベリー)をステージに呼び込み、それぞれが映画の感想を熱く語り始める。すると舞台袖から「ちょっと待ってくださいZeebraさん、1人紹介し忘れてますって!」と言いながら藤森慎吾(オリエンタルラジオ)が登場。会場に驚きの声が沸く中で、Zeebraは「こんな豪華なゲストが集まることは滅多にありません」と言って、藤森を交えて全員でサイファーを行うことを提案した。
Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORYのビートに乗せて凄腕ラッパーたちが熱いマイクリレーを繰り広げたのち、いよいよ藤森の番に。サイファーは人生初だという彼は、入りのタイミングがつかめずに最初は無言で焦りを見せていたが、最終的には彼らしいフリースタイルでフロアを沸かせた。サイファーが終わると藤森は「汗だくです。口の中の水分がゼロです。緊張感ハンパないっす」と言って疲れきった表情を浮かべたが、SKY-HI、KEN THE 390、MC MIRIの3人は藤森の堂々としたラップを讃えた。またSKY-HIは「サイファーが始まる前に『日高くん、8小節ってどれくらいの長さ?』って聞かれました」とバラし、オーディエンスの笑いを誘っていた。
サイファー終了後、SKY-HIは「Black Panther The Album」について「2年くらい前からケンドリックが『アフリカにルーツを見つけた』と言っていたし、聴く前からこのアルバムへの期待値が上がりまくってたんですけど、今あればっか聴いてますよ」と語り、映画「ブラックパンサー」のCMでラップしていることについて「話をいただいたときは二つ返事どころか“マイナス二つ返事”で、食い気味でやりたいと返事しました」と話した。藤森が「マーベル作品はけっこう観てるんですけど、今までの作品とは一味違うので、マーベル作品を観たことがない人でも観やすいです。ビジュアルもカッコいいし、男子は好きになる要素満載です」と興奮気味に言うと、Zeebraも「ヒップホップファンは『アベンジャーズ』とか絶対好きなはずなんですよ。だってこうやって集まってラップしたりフィーチャリング曲を作ったりって、ヒーローが集まって戦うのと一緒だと思うから」とそれに同意した。
またZeebraは、物語の序盤で1992年のアメリカ・オークランドのシーンが映ることに触れて「当時Kダブシャインがオークランドに住んでたから、ちょいちょい行ってたんですよ」と当時を回想した。KEN THE 390は「エンドロールでケンドリックがやってるインディーズレーベル・TDEのロゴが出たときに、この成り上がりはヒップホップドリームだなと思った」と感慨にふけりつつ、映画の内容について「ヒーローアクション映画として誰が観ても面白いけど、実は時代背景とかを考えると奥が深くて、そんなところもヒップホップっぽい」とコメント。MC MIRIが「お父さんがすごくマーベル映画が好きで、家でずっと流れてたので私も好きになったので、今日ここに立ててうれしいです。『アクションだから女の子的にはどうなのかな?』と思う人がいるかもしれないけど、そういうの関係なしに楽しいので、皆さんに観てほしいなと思いました」と語ると、それに同意してZeebraが「劇中にカッコいい女の人がいっぱい出てくるからね!」と話した。
※記事初出時、キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。