POLPOが3月1、4日にワンマンライブ「PWYW LIVE 2018 "peels off"」を行った。この記事では1日の東京・WWW公演の模様をレポートする。
このライブはPay money To my PainのPABLO(G)とZAX(Dr)がPOLPOとして1月に発表した初音源「peels off」のレコ発ライブとして実施されたもの。チケット料金を観客が終演後に決めて支払って帰るという“Pay What You Want(PWYW)”方式で、会場には多くの観客が集まった。
2人はサポートメンバーとしてSACHIKO(G, Cho / MAISON "SEEK"、FLiP)、藤本ひかり(B / 赤い公園)、堀向彦輝 a.k.a. hico(Key)を迎えた5人でステージに登場。幻想的なムードからダイナミックな演奏へと変化する「30 Steps」、PABLOがボーカルを取る「encore」と、「peels off」収録曲を続け、観客を魅了していった。
2曲を終えるとPABLOが「めっちゃ楽しいっす!」と破顔。疾走感あふれるロックチューンや浮遊感のあるナンバー、ノイジーなインストゥルメンタルなどさまざまな楽曲を披露するPOLPOについて「(PABLOとZAX)2人の音楽の歴史を封じ込めている」と説明すると、ZAXの繰り出す跳ねるリズムに乗せた「Night Cafe」でライブを再開した。
この日彼らはカバー曲も多く取り入れたセットリストを展開。Mogwaiの「Glasgow Mega-Snake」の次にはPay money To my Painの「Ligarse」が続けられ、POLPO流にアレンジされた同曲にファンはじっと聴き入る。PABLO、ZAXが共に好きだと言うThe Cinematic Orchestraの「Child song」の演奏前にはメンバーが「難しい曲」だと口々に漏らしていたが、5人は気持ちよさそうに盤石のアンサンブルを奏でていた。最近ギターを購入したというZAXが作った新曲「ハーフォ ファーホ」をPABLOは「すごい素敵な曲です」と紹介。Pixies「Gigantic」のカバーではSACHIKOとPABLOがツインボーカルで盛り上げ、間奏では5人が顔を見合わせて楽しげにプレイした。さらに彼らはSACHIKOの所属するMAISON "SEEK"の楽曲「心波」もカバー。演奏前にSACHIKOが「カバーしてもらえるの光栄です!」と笑顔を見せ、彼らはエレクトロな同曲をエッジィなバンドアレンジで聴かせた。
終盤のMCではPABLOが「peels off」について、「今日来た人が1人1000枚ずつ買ってくれたら」と冗談を飛ばしたのち「そんなことはしなくていいから、ずっと聴いててください。大切にしてください」と改めて語る。そして現時点で、POLPOの今後の活動予定はないと告げるも、「引き続き音楽を作っていきたいという気持ちはあるんで」と今後への意欲を見せた。
そして彼らはSACHIKOとPABLOのボーカルが絶妙に絡み合う「Wings of Black」、次々にリズムの変わる「Manhunt」を届けると、本編ラストナンバー「Sleeping Bug」の演奏へ。それぞれがエフェクターを操作して混沌としたムードを生み出すと、ノイジーなサウンドと大きな余韻を残したまま、メンバーはステージをあとにした。
アンコールではPABLOが1人でステージへ上がり、ギター1本で「A fool born in April」をしっとりとパフォーマンスする。演奏が終わるとZAXが彼のもとへ駆け寄り「カッコよかったよ!」と声をかけた。そして改めて5人がステージに立つと、軽やかに「in the mountain」を届けて、ライブの幕を下ろした。
POLPO「PWYW LIVE 2018 "peels off"」
2018年3月1日 WWW セットリスト
01. 30 Steps
02. encore
03. Night Cafe
04. Glasgow Mega-Snake(※Mogwaiカバー)
05. Ligarse
06. White Painted Johnny
07. Child song(※The Cinematic Orchestraカバー)
08. ハーフォ ファーホ(※新曲)
09. Gigantic(※Pixiesカバー)
10. 心波(※MAISON "SEEK"カバー)
11. Wings of Black
12. Manhunt
13. Sleeping Bug
<アンコール>
14. A fool born in April
15. in the mountain