Kalafinaのドキュメンタリー映画「Kalafina 10th Anniversary Film ~夢が紡ぐ輝きのハーモニー~」の公開初日舞台挨拶が本日3月30日に東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、Kalafinaの3人が登壇した。
今作はKalafinaのデビュー10周年を記念して製作された、グループ初のドキュメンタリー映画。作中では彼女たちが2017年に開催した全15公演の全国ツアー、栃木・日光東照宮や奈良・興福寺といった世界遺産でのライブに加え、デビュー日である1月23日に行われた東京・日本武道館ワンマンの模様などが舞台裏での3人の“素顔”と共に映し出される。
ファンの前に立った3人は、それぞれに今作についての思いを語る。映画製作が決まったときの心境を聞かれると、Wakanaは「ビックリしたけれど、私たち自身も私たちの音楽世界を体感できると思うと『面白そう』となりました」とコメント。Keikoは「『ドキュメンタリー=密着』というイメージで、最初は『イヤだな』って思いました! いつでも完全体の私たちでいたいのに、オフなところを撮られる場面もあるんです。なので、最初は(カメラを)すごく避けていました」と正直な気持ちを明かし、Hikaruも「緊張して胃が痛かったです。スクリーンにアップが映ると、本当にドアップになるんですよ。そうしたら、虫刺されみたいなものが映ってて……(笑)」と続いた。
また話題が日本武道館公演に及ぶと、Keikoは「1曲1曲終わるたびに『ありがとう』って気持ちだったんですが、パッと(WakanaとHikaruを)見たら2人が同じ顔のときがあった。私センターだから、2人のことがよく見えるんです。だから確認して『ああ同じ顔、同じ顔』って」とライブ中のエピソードを語る。するとWakanaは「同じ気持ちだったね。(上手の)私は右目が発達して、(下手の)Hikaruは左目が発達してる。センターのKeikoは両目が発達してる。それがKalafinaなんです(笑)」と独特な表現で3人がこれまでに培ってきた特別なアイコンタクトの方法を明かした。
3人で歩んだ10年間については、Keikoが「改めて自分たちの活動を振り返ると、ホントにたくさん歌ったねって。個性の違う3人が一緒に歌うことって本当に未知数で、『楽しいことは3倍』っていう言葉も本当にそうだよなって体感した10年でした」と柔らかい笑みを浮かべながら思いを述べる。Hikaruは「10年前の自分には考えられないような自分に今、なっていて。『人って10年あると変わるんだな』と、自分自身で実感しています」と語った。そして、フォトセッションを終えると3人は観客へ向けてメッセージを伝えることに。最初にマイクを握ったWakanaは「10年という時間をこの映画に詰め込んでいただいたような作品になりました。自分たちが歩んできた10年は、お客さんと共に歩んできた10年だったんだなって、改めて感じることができました。みなさんにとっても10年間のフィルムになっていてくれたらうれしいです」と呼びかける。
すると、続くKeikoは「今日この映画館で皆さんと過ごす空気感がライブのようで不思議だなと思ったけど、『いつもKalafinaのライブはこうだ』って思いながらしゃべっていました。いつも温かい時間をありがとうございます」と観客に向けて感謝。そして「楽しんで観てください。ありがとうございました」と、少し声を詰まらせながら言葉をつないだ。最後にHikaruは「自分たちがステージに立っている姿をたくさん収録してもらっていますし、ステージに向かっていく素の姿もたくさん撮ってもらいました。もうね、詰め込めるぶんを全部詰め込んだフィルムになっています。お1人お1人、観たあとに感じる気持ちは違うかもしれないけれど、どれも正解だと思いますので、楽しんでいただければうれしいなと思います」と言って、笑顔を浮かべる。観客から大きな拍手を受けると、3人は深く一礼して、ステージをあとにした。
この映画は4月12日までの2週間限定で公開される。