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CKB、祝CDデビュー20周年!地元ィ横浜アリーナで繰り広げた歴史絵巻

約6年前2018年09月29日 0:06

クレイジーケンバンドが9月24日、神奈川・横浜アリーナでデビュー20周年公演「CRAZY KEN BAND TOUR 2018 GOING TO A GO-GO Presented by NISHIHARA SHOKAI」を行った。

神奈川・横浜を拠点に1997年より活動をスタートさせ、翌98年に1stアルバム「Punch! Punch! Punch!」を発表したCKB。昨年9月には神奈川・横浜赤レンガ野外特設ステージで結成20周年ライブ「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」が行われ、CDデビュー20周年の今年は地元横浜最大のアリーナ会場・横浜アリーナで盛大なアニバーサリーパーティが開かれた。

開演直前、ステージ後方に4面配置された巨大なモニタには、この日VJを務めたVIDEOTAPEMUSICの楽曲「世界各国の夜」のミュージックビデオが流れる。その後バンドメンバーと共に司会のコハ・ラ・スマートがステージへ。インストナンバー「大映スターパレード」の演奏とコハ・ラの流暢な口上に乗せてステージ上段に横山剣(Vo)がせり上がってくると、横浜アリーナに大きな拍手と歓声がこだました。8月1日に発売されたばかりの最新アルバム「GOING TO A GO-GO」からのナンバー「山鳩ワルツ」「GOING TO A GO-GO」で幕を開けたかと思うと、次は結成初期の楽曲「暴動」「けむり」「ざくろ」と、横山曰く「20年分のそれとかナニとか支離滅裂な選曲」でライブは進行していく。地元横浜に全国各地からファンが集まった圧巻の光景に、横山は「あのB'zや矢沢永吉さん、ジェームス・ブラウン、ユーミン、東方神起、KARA、ゆず、ディズニー・オン・アイス……The Rolling Stonesも来たか。そんなステージに立てて、とても幸せです」と感慨ひとしお。「2本の営業をやるために組んだバンドが21年続いてしまいました。廣石恵一(Dr)さんが『あと20年やろう!』って言ったので、あと40年やろう! でも大事なのはこの瞬間ね。スパークする魂、これが一番大事」という横山の言葉に観客は大いに沸いた。

21年の歴史の中で生まれたさまざまな楽曲を用意してきた彼らだが、「自由コーナー」と題されたMCタイムにはさらにリクエストを募集。観客から挙がった候補曲のうち「路面電車」が選ばれ、百戦錬磨のバンドメンバーは即座に演奏を始める。横山はバンコク訪問時にタクシーで聴いたリズムを元に膨らませたという「路面電車」の楽曲制作エピソードまで披露した。

今回のアニバーサリーライブを含むライブツアー「CRAZY KEN BAND TOUR 2018 GOING TO A GO-GO」では、産休により活動を休止している菅原愛子に代わり、女性ボーカルパートをサポートメンバーのAyesha(アイシャ)が担当している。横山はパキスタンと日本のハーフであるAyeshaを紹介したあと、異国情緒あふれる「シャリマール」を披露。そこから、今はなき横浜の遊園地の名を連呼する「ドリームランド入口」、中古車センターを舞台にしたエキゾチックなナンバー「中古車」へとメドレーでつなげた。今の季節を哀愁深く歌った「せぷてんばぁ」、この日のライブのスポンサーである業務用食品卸会社・西原商会の社歌「Bossa西原商会」のボサノバ2連発に続き、ヒットナンバー「タイガー&ドラゴン」のイントロが鳴ると場内は拍手喝采。 CKBのこってりした演奏が横浜アリーナに響いた。さらにこってりと「ルパン三世のテーマ」を歌い上げた横山はそれでは飽き足らず、「仮面ライダー」「巨人の星」「赤き血のイレブン」「ポケットモンスター」「妖怪人間ベム」の主題歌をアカペラで口ずさんだ。

横山の密かなパンクスピリッツが爆発した「亀」のあとは、ギタリスト小野瀬雅生をフィーチャーした「小野瀬雅生ショウ」のコーナーへ。「のっさん!」コールで沸き立つ中、小野瀬はセンターマイクの前に立ち「のっぺらぼう」で歌声を披露。再び横山がステージ中央に戻ると、 CKB結成以前からのレパートリー「スージー・ウォンの世界」が1997年当時のライブ映像をバックに演奏された。この曲は横山が1989年に作った楽曲ながら、当時のバンド・ZAZOUではうまく表現できず、1991~94年に活動したCKBの前身バンド・CK'Sで日の目を見ることに。横山はCKB結成前夜を振り返り、さらにもう1曲、初期のCKBスタイルを決定付けた楽曲のエピソードを明かす。CK'Sで出会った廣石から教えてもらった橋幸夫、小野瀬から教えてもらったフランス・ギャル、レース場で聴いたPUFFY「サーキットの娘」が脳内で結び付き浮かんだという「葉山ツイスト」だ。横山は華麗にステップを踏みながら「葉山ツイスト」を歌い、最後はカッコいいポーズで決めた。

ライブ後半戦にはCKBの20周年を祝うべくゲストが続々と登場。「夜のエアポケット」の艶かしいスキャットを歌いながら現れた渚ようこは空港のタラップを模した階段をゆっくりと降り、横山と「かっこいいブーガルー」をデュエットした。「Cosmic Night Run」ではm-floの☆Taku TakahashiとVERBAL、さらに野宮真貴がステージへ。アリーナの盛り上がりがピークに達したところでCKBは“昭和77年”のドライブソング「GT」を叩き込み、本編ラストの「木彫りの龍」では突然ステージ後方にオーケストラが出現し、ゴージャスなサウンドを奏でた。豪快に銀テープを発射しエンディングを迎えると、横山はバイクに乗って退場。豪快なエンジン音を響かせステージ袖へと消えた。

オーケストラはアンコール1曲目の「男の滑走路」の演奏にも加わった。歌詞の中で横山が夢想した「見えないオーケストラ」ならぬ“見えるオーケストラ”が具現化した格好だ。「アレしてコレしてナニして、やっと叶いました。ありがとうございます」と感極まった様子の横山は、さらにバラード「横顔」にもオーケストラアレンジを取り入れ、作曲時に脳内で鳴っていたサウンドを具現化させ、「作曲家になりたくて、いろんなところにこの曲を持っていったけど全部ボツにされて……そのおかげでクレイジーケンバンドの愛される楽曲になりました」と感慨深げに語った。この時点でライブはすでに3時間を超えていたが、CKBはダブルアンコールに応えて再三ステージへ。そして横山は「20年前に録音した『Punch! Punch! Punch!』という1stアルバムには1、2曲ボツがあるんです。ボツにしたのはダメだからじゃなくて『もっとよくなるだろう』と思ったからで。そして今やっと、それが完成しました」と、最新アルバム「GOING TO A GO-GO」に収録された20年越しの新曲「MIDNIGHT BLACK CADILLAC」を披露。さらに「日本時間は今8時26分ですけど、CKB王国の時間は今夜中の2時21分なんです。2時22分になったらスタートします」と、3rdアルバム「ショック療法」収録の高速ボッサ「発光!深夜族」を歌い、最後はJackson Sistersの「Miracles」から1stアルバムの楽曲「空っぽの街角」「Punch! Punch! Punch!」につなげてエンディングへ。ステージにはゲストを含む全出演者が集まり、万雷の拍手の中で20周年公演を終えた。このライブの模様は12月にBSスカパー!でオンエアされる予定なので、ファンは楽しみにしておこう。

クレイジーケンバンド「デビュー20周年記念スペシャルライヴ CRAZY KEN BAND TOUR 2018 GOING TO A GO-GO Presented by NISHIHARA SHOKAI」
2018年9月24日 横浜アリーナ セットリスト

01. 大映スターパレード
02. 山鳩ワルツ
03. GOING TO A GO-GO
04. 暴動
05. けむり~ざくろ
06. ZZ
07. GARDEN~Cissy Strut(オリジナル: The Meters)
08. 883
09. パランタガヤン~京浜狂走曲 with コハ・ラ・スマート
10. 漢江ツイスト
11. ランタン
12. モータータウン・スイート
13. シャリマール~ドリームランド入口~中古車
14. せぷてんばぁ~Bossa西原商会
15. Let's Go CKB~タイガー&ドラゴン
16. ルパン三世のテーマ
17. 亀
18. のっぺらぼう
19. スージー・ウォンの世界
20. 葉山ツイスト
21. 夜のエアポケット~かっこいいブーガルー with 渚ようこ
22. せつ子~ブラック・サンド・ビーチ(オリジナル:加山雄三)~ナオミの夢(オリジナル:ヘドバとダビデ)
23. 棕櫚
24. Cosmic Night Run with m-flo、野宮真貴
25. GT
26. 木彫りの龍
<アンコール>
27. ダイナスティ・ラウンジ~男の滑走路
28. 横顔
<ダブルアンコール>
29. MIDNIGHT BLACK CADILLAC
30. 発光!深夜族
31. Miracles(オリジナル:Jackson Sisters)~空っぽの街角~Punch! Punch! Punch!

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND TOUR 2018 GOING TO A GO-GO Presented by NISHIHARA SHOKAI」(※終了分は割愛)

2018年10月7日(日)愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2018年10月8日(月・祝)福岡県 福岡国際会議場メインホール
2018年10月10日(水)宮崎県 メディキット県民文化センター演劇ホール
2018年10月13日(土)高知県 高知県立県民文化ホール グリーンホール
2018年10月19日(金)岡山県 倉敷市芸文館
2018年10月20日(土)京都府 京都劇場
2018年10月27日(土)福島県 白河文化交流館コミネス
2018年10月28日(日)宮城県 電力ホール
2018年11月1日(木)山口県 防府市公会堂
2018年11月2日(金)鹿児島県 鹿児島市民文化ホール 第2ホール
2018年11月9日(金)愛知県 幸田町民会館
2018年11月10日(土)東京都 中野サンプラザホール
2018年11月15日(木)富山県 富山県教育文化会館
2018年11月17日(土)石川県 北國新聞赤羽ホール
2018年11月23日(金・祝)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
2018年11月25日(日)沖縄県 ナムラホール

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