KERAの最新アルバム「LANDSCAPE」発売記念ライブが8月25日に東京・Billboard Live TOKYOで開催された。
6月には東京・LOFT HEAVENにて小編成でのライブを行ったKERA。ソロ名義ではおよそ3年ぶりのBillboard Live TOKYO公演となったこの日は、計20名のビッグバンド編成で演奏が披露された。本記事では昼夜2公演のうち、第2部の模様をレポートする。
演奏メンバーが先にスタンバイし、「B・BLUE」の演奏がスタートするとKERAがステージに登場。この楽曲は「LANDSCAPE」ではフォーキーな曲調となっていたが、本公演内では昭和歌謡の要素を押し出した、ビッグバンドならではのゴージャスなアレンジが施された。KERAたちはライブ前半、「じんじろげ」「ケイト」といったスウィンギンなナンバーを中心にプレイ。ダイナミックなサウンドでオーディエンスを魅了した。
アルバム「LANDSCAPE」収録曲が続く中、中盤に届けられたLONG VACATION「操行ゼロ」のカバーでは、ホーンセクションが息ぴったりのアンサンブルを展開。父について歌ったという「アンパンとジャズ」、インディーズレーベル・ナゴムレコードでの活動を経て出会った人たちに捧げた「シリーウォーカー」の演奏前には、KERAが父との思い出や仲間たちの近況を話題に上げ、各楽曲に込めた思いが明かされた。
2016年発表のソロアルバム「Brown, White & Black」のナンバー「Old Boys」のあと、KERAはアルバム「LANDSCAPE」の売り上げが好調であることを語り、「もう1枚オールドジャズ風味のソロアルバムを作りたいです。3年ぐらい掛かるかもしれないけどね」と次回作に向けての意気込みを告げた。本編最後の楽曲となった「聖者の行進」では目まぐるしく曲調が変わる中、演奏メンバーたちによるソロ回しでフロアのテンションは一気に高まった。
アンコールに入ると、KERAたちは「サニー・グッジ・ストリート」でライブ終盤をノスタルジックに演出。「見上げてごらん夜の星を」の中盤からはステージ後方の幕が開き、夜空をバックにしての演奏が繰り広げられた。そして最後は「LANDSCAPE SKA」で軽快な2トーンサウンドを展開し、にぎやかにライブを締めくくった。
KERAは12月7日に東京・新宿LOFTでライブイベント「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー2019」を開催。出演者やチケットの販売情報は追ってアナウンスされる。
「KERA ソロアルバム『LANDSCAPE』発売記念ライブ2 ビッグ・バンド編」2019年8月25日 Billboard Live TOKYO セットリスト
01. B・BLUE
02. じんじろげ
03. ケイト
04. stardust
05. 木の歌
06. BITTER SWEET SUNSHINE(第1部) / 操行ゼロ(第2部)
07. ビバップ・バトン・ビバップ
08. サンキュー
09. アンパンとジャズ
10. cheek to cheek
11. 食神鬼
12. シリーウォーカー
13. Old Boys
14. キネマ・ブラボー
15. 俗界探検隊(第1部) / 聖者の行進(第2部)
16. サニー・グッジ・ストリート
<アンコール>
17. 見上げてごらん夜の星を
18. LANDSCAPE SKA
※第2部ではアンコール内で「サニー・グッジ・ストリート」を演奏。
演奏メンバー
KERA(Vo) / 伏見蛍(G) / 佐藤真也(Piano, Key) / 杉山圭一(Key, Manipulator / ケラ&ザ・シンセサイザーズ) / 坂出雅海(B / ヒカシュー) / 佐久間亮(Dr) / 向島ゆり子(Violin) / 玉木秀和(Contrabass) / ハラナツコ(Sax) / 副田整歩(Sax) / 上原弘子(Sax) / 上石統(Tp) / 真砂陽地(Tp) / 鈴木光介(Tp) / MAKOTO(Tp) / 湯浅佳代子(Tb) / 滝本尚史(Tb) / 和田充弘(Tb) / 重住ひろこ(Cho) / 岡村玄(Cho)
ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー2019
2019年12月7日(土)東京都 新宿LOFT
<出演者>
KERA / and more