市川和則(羊毛とおはな)、Salyuが参加した「ほぼ日手帳 2021」のスペシャルムービーがYouTubeで公開された。
この映像は9月1日の「ほぼ日手帳 2021」の発売に向けて、“handwrite(ハンドライト) / 人は、書く。”というテーマのもと制作された。映像で使用されている音楽は映像を監督した永田琴の呼びかけにより市川が書き下ろしたもの。ギター、マンドリン、コントラバスが奏でるワルツ調のリズムに、“書くことの面白さ”を表現したSalyuの歌声が乗せられている。
市川和則 コメント
携帯電話を使うようになってからは漢字の忘れ方がめっぽうひどく、携帯で調べてから書くなんて事も増えました。「書かない」って事は「忘れる」って事でもあります。と、自戒を込めて。すぐ調べられることが前提で成り立ってるこの危ういバランスの中、この映像を観て聴いて、書きたい気持ちを少しでも刺激できてたら嬉しいです。
Salyu コメント
私は子供の頃、自分の日記にトモという名前をつけて大切にしていました。それを開くと、こちらの心までも開かれていく不思議を、今も忘れません。手帳は私にとって大切な約束を交わし合える親友のような存在でした。そんな幼い頃の実体験を思い出しながら“書くことの面白さ”を歌で表現させて頂きました。紙の上を走る筆圧、そこに込められていた何ものかが、このような形になりました。
永田琴 コメント
近頃、考えていたことがあります。この期間、与えられた時間というのは、速くなりすぎたデジタル社会の中で、私たちが忘れかけている大切なものを思い出させてくれる時間なのではないのかな…と。
ネット上での情報収集や、友達とのLINE、FacebookやInstagram…始めた頃は、難なく海を渡れることに興奮を感じました。(もちろん今もその恩恵を受けているのだけど…)
けれどネット情報による仮想の面会に満足して、気づけばものすごくスピードアップしている人間関係。そういえば、コピー用紙は随分買っていない。ペーパーレスを意識しすぎて、全てをパソコン上で終える。モノがない分、整理整頓が素晴らしく進む。いいことは沢山あるけど…ふと思ったのです。なんだかずいぶん人間らしさを失ってない?最近、手を動かして書いてないんじゃない?と。
人はずっと書いてきました。祈り、手紙、記録、署名、子どもはペンを見つけると考えることなく手を動かし始め、そして描かれた軌跡に興奮します。学生時代、同じ黒板を写したはずが、友達と全く違うものになっていたあの楽しさ。そこ(ノート)には既に人柄が表れていました。
手書きには人間味がある。その人を感じることができる。今の時期、とくに大切なことのように感じます。そんな想いをこめて、この映像を作りました。人のぬくもりを人のエネルギーを感じてもらえたら…。