北村匠海(DISH//)が主演する10月30日公開の映画「とんかつDJアゲ太郎」の撮影現場に、音楽ナタリーが密着した。
映画「とんかつDJアゲ太郎」は、2014年から2017年まで少年ジャンプ+で連載されたイーピャオと小山ゆうじろうによる同名マンガの実写化作品。東京・渋谷にある老舗とんかつ屋「しぶかつ」の跡取り息子・勝又揚太郎が、とんかつもフロアもアゲられる男“とんかつDJアゲ太郎”を目指す様子が描かれる。北村がアゲ太郎こと勝又揚太郎を演じるほか、アゲ太郎が憧れる見習いスタイリスト・苑子役を山本舞香が、アゲ太郎のライバル・屋敷蔵人役を伊藤健太郎が務める。
撮影は2019年10月に約1カ月かけて行われた。音楽ナタリーが密着したのは、東京・WOMBを舞台にしたDJイベントのシーン。実際のクラブを使用した撮影には北村、山本、伊藤に加え、アゲ太郎の幼なじみである“三代目道玄坂ブラザーズ”を演じる加藤諒、浅香航大、栗原類、前原滉の姿も。フロアにはイベントの観客役のエキストラがひしめき、スタンバイ中もきらびやかな照明やVJの映像が場内を彩る現場には賑やかなムードが漂っていた。
北村に劇中で披露するDJプレイについて聞くと「同じ事務所の方のイベントに出演したときに、実際にDJブースでプレイしたことはあるんです。アゲ太郎がかけるのはヒップホップだけど、僕はハウスとかをプレイして」という答えが返ってきた。自宅にもターンテーブルとMPCを備えており、「レコードを触ったりというのは日常的なことではあるんです。うちのバンドにもDJ(橘柊生)がいて、彼もイベントでプレイしたりしていますし」と北村。普段からレコードに触れているからこそ、DJプレイの特訓などは必要なかったが「だからこそすごく責任感を感じました。プレイで嘘ついちゃいけないよな、とか」と、アーティストとしての顔も持つ彼ならではの思いがあったことを吐露する。
「アゲ太郎をやらせていただくことには、いろんな思いがありますね。その中でも特に音楽を体感する楽しさを伝えたい」と自身が感じている使命感について明かしつつ、北村は「DJってやっていることはシンプルで。お客さんに曲を紹介しているだけだったりするんですけど、すごい緊張感があるんです。針を置くだけでもガクガクなってしまうくらい。DJブースは特別な場所だと感じますね」と語った。この日の撮影で“勝負のステージ”に臨むアゲ太郎の心境にそんな緊張感を重ねつつ、北村は三代目道玄坂ブラザーズのメンバーと共にWOMBの舞台に立ち、満員のフロアをアゲるべくアッパーなDJプレイを披露した。
(c)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会