大森靖子のライブイベント「大森靖子生誕祭 2020」が9月18日に東京・LIQUIDROOMで開催された。
「大森靖子生誕祭」は大森の誕生日である9月18日に行われている生誕企画。今回は新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、収容人数を限定しての有観客と生配信での開催となった。大森はライブのバンドメンバー、シンガイアズと共にパフォーマンスを披露。さらにジョニー大蔵大臣(水中、それは苦しい)とぱいぱいでか美も恒例ゲストとして今年も参加した。
ハッピーバースデーをハイテンションに歌いながら登場したジョニー大蔵大臣は「保育園落ちた、吉田死ね」でさっそく歯切れよいギターカッティングを炸裂させ、弦を切らしながらパワフルに歌いオーディエンスを圧倒した。さらに大事な局面で熱を出してしまう人を題材にした誕生日ソング「ヘイ! 40℃」演奏前には「今日40℃熱ある人?」「入場前に測ったからいないですよね……」と際どいトークを交え、観客の笑いを誘う場面も。ペットボトル片手に「シンナー!」と叫んでから水を飲むおなじみのMCを挟み、最後は「農業、校長、そして手品」を汗まみれになりながら熱唱し、十分に会場を温めて出番を終えた。
続くぱいぱいでか美は手首に大森のタトゥーステッカーを付け、昨年の生誕祭でも歌われた「桃色の人生!」や自身が所属するユニット・APOKALIPPPSの楽曲「世界中をしあわせにする方法」を披露。合間には映像カメラに向かってポーズを決める“スクショタイム”を用意し、配信ならではのパフォーマンスを行った。MCでは大森とかき氷を食べに行ったエピソードを明かし、そこで見た大森の息子とのやりとりをうれしそうに回想。終盤ではジョニー大蔵大臣と共にカントリー娘。に石川梨華「初めてのハッピーバースディ!」をカバーし、大森の誕生日を温かく祝った。
そしてメインアクトである大森は「感情のステージに上がってこーい!!」と叫んで「ドグマ・マグマ」の演奏をスタート。前半ではアコースティックギターを使わずボーカルのみに専念し、パワフルなダンスを交えたパフォーマンスを繰り広げた。「JUSTadICE」ではシンガイアズが激しいセッションを展開する中、大森はステージ前方の台に立ち、客席をじっくりと見渡しながら歌声を届けていた。「イミテーションガール」「非国民的ヒーロー」「ミッドナイト清純異性交遊」をメドレー形式でプレイしたあとには、ぬいぐるみのナナちゃんに加え巨大なナナちゃん・ゆるナナちゃんもステージに登場。「7:77」の演奏に入ると、カメラはノリノリで踊るsugarbeans(Key)の姿を盛んに捉え始め、彼もそれに応えるように視聴者に向けてアピールを繰り返し行ってみせた。
ここまでボーカルメインのステージングを繰り広げた大森は「Re: Re: Love」からアコースティックギターを手にし、「VOID」ではパワフルなカッティングでシンガイアズを牽引していった。一方ギターを置いての「family name」では伸びやかな歌声を響かせて力強くパフォーマンスを展開。「死神」ではsugarbeansの奏でるピアノに繊細な歌声を重ねていった。そして本編最後の曲となった「アナログシンコペーション」では穏やかなムードを生み出して生誕祭のフィナーレを演出。アンコールの「絶対彼女」はコロナウイルスの感染対策のため「お前が一番可愛いよ!」コールは行えなかったものの、観客たちはピンク色のペンライトを振って一体感を高めた。最後に大森は「あなたの味方になれるような音楽でありたいです! ありがとうございました!!」とオーディエンスに告げ、温かな拍手に包まれながらステージをあとにした。
なおZAIKOでは明日9月21日23:00まで「大森靖子生誕祭 2020」のアーカイブを配信中。さらに9月30日には大森の楽曲「KEKKON」が配信リリースされる。
「大森靖子生誕祭 2020」2020年9月18日 LIQUIDROOM セットリスト
ジョニー大蔵大臣(水中、それは苦しい)
01. 保育園落ちた、吉田死ね
02. ヘイ! 40℃
03. 農業、校長、そして手品
ぱいぱいでか美
01. 桃色の人生!
02. 世界中をしあわせにする方法
03. プレイリードッグ
04. PAINPU
ぱいぱいでか美&ジョニー大蔵大臣(水中、それは苦しい)
01. 初めてのハッピーバースディ!(オリジナル:カントリー娘。に石川梨華)
大森靖子シンガイアズ
01. ドグマ・マグマ
02. JUSTadICE
03. 絶対絶望絶好調
04. メドレー(イミテーションガール~非国民的ヒーロー~ミッドナイト清純異性交遊)
05. 7:77
06. draw (A) drow
07. Re: Re: Love
08. VOID
09. family name
10. 死神
11. TOKYO BLACK HOLE
12. アナログシンコペーション
<アンコール>
13. 絶対彼女