ジェニーハイが無観客ワンマンライブ「ベイビージェニー」を10月27日に開催。今年2月に行われた初のツアー以来となるこのライブで、彼らはどぶろっくやアイナ・ジ・エンド(BiSH)といったゲストと共に笑いありのライブパフォーマンスを届けた。
開演時刻を迎えると、オープニングアクトとしてどぶろっくが登場。昨年の「キングオブコント」で優勝した際のネタ「農夫と神様」を、「小籔さんが隠れちゃうくらいの大きなイチモツを私にください ついでにジェニーハイのライブも見せてください」と替え歌で披露し、視聴者を盛り上げた。さらにどぶろっくは「○○な女」「もしかしてだけど」を歌唱。下ネタ混じりの歌詞をプロ顔負けの美しいハーモニーで歌い上げた。「ある研究者の話では ジェニーハイを聴いてる女はスケベが多い」という偏見に満ちた歌詞が飛び出す場面も。
どぶろっくがステージを後にすると、舞台は一時暗転。しばしの沈黙のあと明転すると、舞台幕がゆっくりと上がり、ステージ後方に5人の影が映し出された。「ジェニーハイのテーマ」で1人ひとりがラップを歌い継ぎながら、川谷絵音(G, Produce/ indigo la End、ゲスの極み乙女。、ichikoro、美的計画)、新垣隆(Key)、くっきー!(B / 野性爆弾)、中嶋イッキュウ(Vo / tricot)、小籔千豊(Dr)の順にステージ前方へと出てくる。続けて5人はメロディアスな「グータラ節」「ランデブーに逃避行」をパフォーマンス。さらにくっきー!のベースプレイが冴えわたる「ダイエッター典子」を畳みかけ、画面越しのオーディエンスを盛り上げていった。
その後ライブはどぶろっく進行のもと、2月のツアーの際にも行われた即興ソングコーナーへ。5人はTwitterで募集したワードをもとに即興で楽曲を作っていく。川谷が「乾燥肌」「歯がちっちゃい」「浮気」「金髪巨人」「一重と二重と奥二重」など一切脈略のない言葉からイメージを膨らませながらコードを奏で、新垣のキーボードと小籔のドラムの音が加わる。そこに中嶋が歌詞を紡ぎながら儚い歌声を乗せると、メロウな楽曲が完成。最後にはくっきー!と中嶋が「歯が 歯が 歯がちいちゃい」という奇天烈な歌詞で声を合わせ、視聴者の笑いを誘った。
ライブ中盤に披露された「強がりと弱虫」では、各メンバーのソロパートが挟みこまれ、それぞれのテクニックが存分に発揮される。中でも川谷は歪んだギターの音を暴れさせ、ギタリストとしてのスキルを見せつけた。さらに中嶋は変拍子が際立つバラードナンバー「東京は雨」で切なく繊細な歌声を聞かせる。その後彼らはステージの上方へと上り、5人横並びで「愛しのジェニー」と「ジェニーハイラプソディー」を歌唱。ゆるい振り付けや映像を交えたパフォーマンスを届けた。
ライブが終盤に差しかかると、中嶋の「お友達を連れてきていいですか」という言葉に誘われるようにBiSHのアイナ・ジ・エンドが登場。コラボ曲「不便な可愛げ」でハスキーな歌声をエモーショナルに響かせた。曲が終わると、アイナは小籔の引きとめも虚しく舞台袖へ退場してしまう。続けて5人が「片目で異常に恋してる」をプレイしてると、演奏の終盤にアイナがどこからともなく再び舞台に。はにかむような笑みを見せながら新垣の隣で体を揺らした。さらにバンドは初披露となる新曲「コクーンさん」や人気曲「シャミナミ」をラストスパートへと畳みかける。最後にはゆったりとしたウエディングソング「まるで幸せ」でライブをしっとりと締めくくった。
エンディングではこの日出演したどぶろっくとアイナが舞台に勢ぞろい。川谷が、来年2月7日に初のアリーナ単独公演「アリーナジェニー」を東京・国立代々木競技場第一体育館で開催することを告知し、視聴者を驚かせた。チケット情報などの詳細は後日発表されるとのこと。さらに本日披露された新曲「コクーンさん」が11月13日に配信リリースされることも発表された。
このライブはThumvaにて11月5日23:59までアーカイブ映像が配信されている。チケットは11月5日19:00まで販売中。
ジェニーハイ「ベイビージェニー」2020年10月27日セットリスト
01. ジェニーハイのテーマ
02. グータラ節
03. ランデブーに逃避行
04. ダイエッター典子
05. 強がりと弱虫
06. プリマドンナ
07. 東京は雨
08. 愛しのジェニー
09. ジェニーハイラプソディー
10. 不便な可愛げ
11. 片目で異常に恋してる
12. コクーンさん
13. シャミナミ
14. まるで幸せ