2020年の日本の音楽業界における大きなトピックがTikTok発のアーティストのヒットだろう。さまざまな新人アーティストがTikTokをきっかけにバズり、その後LINE MUSICをはじめとするサブスクリプションサービスでその人気をさらに広げるという1つの流れができあがった。そこで今回の記事では、TikTok Japanの音楽チーム シニアマネージャー・宮城太郎氏とLINE MUSICのコンテンツマネージャー・出羽香織氏の2人に、今年SNSをきっかけにブレイクしたアーティストについて語り合ってもらった。
取材・文 / 丸澤嘉明 撮影 / 相澤心也
瑛人とTikTokと紅白
──さっそくですが、TikTokやLINE MUSICで今年どんな曲が流行ったか振り返っていければと思います。
出羽香織 外せないのは瑛人さんですよね。もちろん去年もTikTokから話題の曲は出ていますけど、彼の「香水」という曲が爆発的に広がって、「NHK紅白歌合戦」まで行ったことが象徴的だなと思っていて。TikTokで話題になり、ストリーミングサービスで聴かれて世の中の流行になるケースがかなり増えて、TikTokから音楽がヒットするのが当たり前になったというか、定番化した感じがしますよね。
宮城太郎 2019年もTikTokでの人気曲がLINE MUSICなどのチャートに入ることはあったんですけど、瑛人さんくらい一発大きくヒットしたものがなかったので、「TikTokで流行ったものはTikTokの中で終わる」と言われていたんです。今年はちゃんとTikTokから外に広がることが示せたのでよかったと思います。
──やはり瑛人さんは外せないですね(参照:瑛人「ライナウ」インタビュー)。
出羽 紅白出場というのが、音楽ファンだけじゃなくてお茶の間にも届いたという感じですよね。
宮城 今年ブレイクしてからのスピードが早かったですよね。あっという間に紅白出場まで行って。
──しかも「香水」って2019年に発表された曲なんですよね。
宮城 そういうケースが今年は多かったですね。「なんで今これが流行っているんだろう?」と思うようなものがけっこうありまして。「なんで突然バズったんですか?」ってよく聞かれるんですけど。
──なんでなんですか?
宮城 去年の夏にindigo la Endさんの「夏夜のマジック」という曲が話題になったことがあったんですよ。TIkTokクリエイターがこの曲を使って動画を上げて「めちゃめちゃエモい!」と評判になり、LINE MUSICなどのチャートに影響があったりして。そこからエモい感じの楽曲をユーザーが動画として上げていく流れがけっこう定番化したんですよね。陽キャの人だけじゃなく、陰キャの人でも切なさとかそういう気分の動画を上げていいんだという流れができて、歌詞動画が根付き始めるんですね。
──それはindigo la Endさんの「夏夜のマジック」がきっかけだったんですか?
宮城 もともと大森靖子さんの楽曲を使って動画を上げている人たちもいたし、どれか1つがきっかけということは言い切れないんですけど、「夏夜のマジック」に関しては明らかにヒットしたという感覚はありますね。ほかにはiriさんの「会いたいわ」とか。そうやって徐々に歌詞動画が伸びてきたところで、その次の段階で男性シンガーソングライターの瑛人さんがユーザーに刺さったのかなと。
──ちょうど盛り上がっているタイミングだったんですね。
宮城 そうですね。去年だったらダメだったかもしれない。
歌詞のインパクトが求められる
出羽 今、エモいというお話がありましたけど、ユーザーの間で歌詞の世界観がすごく重視されていますよね。歌詞が付いた動画を載せることによって、より強調しているんでしょうね。ただ聴くだけじゃなくて、歌詞の世界観が視覚でも入ってきて。
宮城 そうですね。特にTikTokは頭の何秒かで興味ないとパッと飛ばされちゃうので、最初の歌詞のインパクトが求められるんですけど、そういう意味でも「香水」の「別に君を求めてないけど」とか「ドルチェ&ガッバーナ」というワードが強くて、スワイプされずに残ったんだと思います。
出羽 動画を観ているユーザーが「わかる!」って共感して、それがどんどん連鎖していくというか、シェアされていくんですよね。エモのスパイラルというか。アーティストのネームバリューに関係なく、歌詞に共感してどんどん広まっていきますよね。
──Rin音さんの「snow jam」とか。
宮城 そうですね。「snow jam」もAメロの「Loadingで進まない毎日」という言葉の強さがあって、モーニングルーティンの動画を上げる人がすごく多くて。Aメロからバズったので、僕らがフル尺を聴いたのはけっこうあとで、「あ、サビってこうなってたんだ」ってあとになってわかるという(笑)。
出羽 サビを聴いていなくても、グッとつかむワンフレーズがあれば楽曲が広まるきっかけになるんですよね。
──ほかに今年気になったアーティストは?
出羽 yamaさんの「春を告げる」も衝撃的でしたし、もさを。さんは「ぎゅっと。」でヒットしたあとに、次の「きらきら」も同じくらい支持されていてすごいと思いましたね。優里さんも「かくれんぼ」がバズって、最近出した「ドライフラワー」がまた大ヒットして。
宮城 「ドライフラワー」は「かくれんぼ」のアンサーソングですよね(参照:優里「ドライフラワー」インタビュー )。
出羽 そうそう、アンサーソングが女性側の目線で。1曲バズったからと言って次の曲もバズるとは限らないんですが、そういうギミックがユーザーに刺さったんでしょうね。「あっそういうことだったんだ!」みたいな。
宮城 「かくれんぼ」も歌詞の強さが衝撃的でしたよね。
ユーザーの共感が大事
──今年TikTok発で話題になるアーティストが多く出てきた理由はどういうところだと思いますか?
宮城 僕は音楽の聴き方が変わってきたと思っています。昔はアーティスト側が「この歌はこういう曲なんだよ」とミュージックビデオで提示していたと思うんですが、今はユーザーが勝手にMVを作ってくれるんです。曲がどう解釈されるか、僕はユーザーに任せたほうがいいと思っていて、ユーザーがうまいことMVを上げてくれるような流れを作っているアーティストが共感を得ている感じはしますね。昔は「聴き手に委ねる」という言い方をしていましたけど、今は聴き手であると同時に作り手でもあるので、ユーザーにどう委ねていくかがポイントで、そこで共感が生まれたものが結果的に多く聴かれる状態になっていると思います。
──“共感”というのは1つのキーワードですね。
出羽 共感された曲が勝手に一人歩きしていくのがすごくいいですよね。例えば、おそらくアーティストが狙った本意ではないかもしれないですけど、オレンジスパイニクラブさんの「キンモクセイ」でシャボン玉を飛ばしている動画とか。
宮城 そうそう、「キンモクセイ」でシャボン玉を飛ばしている動画はTikTokに多いですよね。
出羽 ほかにも紙袋で遊ぶ動画とか、ある種お約束的な動画がたくさんあるんですけど、たぶんどれもアーティストが望んだものではない。その曲で本来狙ったものとは違うんだけど、ユーザーが撮りたいように撮って楽しんで広まっていくのがすごく面白いですよね。
宮城 それが結果的にアーティストにも還元されるんですよね。
TikTokには偶然の出会いがある
──今年TikTokで流行ったアーティストの皆さん、インタビューで口をそろえて「こんなにバズるとは思わなかった」と言いますよね。無名だった人でも一気に有名になれるのがTikTokというSNSの大きな特徴のように思うのですがいかがですか?
宮城 TikTokは、フォロワーがゼロでも、初めて上げた1本目の動画でもバズる可能性があるのが特徴なので、新規のファンを獲得するのに向いてるかもしれないです。ほかのプラットフォームだと基本的にフォローしている人の投稿がタイムラインに流れてくるので、偶然の出会いが少ないですよね。TikTokはまったく予期せぬ角度からボール飛んでくるので。川崎鷹也さんの「魔法の絨毯」という曲があるんですけど、その曲が最初にバズったのは無名のカップルが上げてる動画だと本人が言っていて。なんでその動画がバズったのかわからないんですけど、とにかくどの動画がバズるかわからないので、思いもかけないところから新しい何かが生まれる可能性はありますね。
出羽 私はユーザーさんのピュアさにも支えられてるんじゃないかなと思います。ほかのSNSだと内容によっては「こんなの上げたらディスられたり炎上したりするんじゃないか」という心配もあると思うんですけど、TikTokはそういうことがないとユーザーの子たちは安心してますよね。例えば「これなんて曲ですか?」って普通に質問しますし。ほかのSNSだったら「こんなこと知らないの?」みたいなリアクションを気にして聞けないこともあると思うんですけど、たぶんユーザー同士の信頼感があるから「この曲なんて曲ですか? すごくいいですね」っていうコミュニケーションが発生しやすいのかなって。
宮城 昔、学校で音楽詳しい人がよく「今流行っている曲は『◯◯』だよ」って教えてくれたと思うんですけど、アプリ内にもそういう人がいるし、「みんな知らないだろうけど俺はこの曲使ってるよ」みたいな感じでセンスのよさをアピールしている投稿者とかもいて、そういうところも面白いですね。
──TikTokとしてギスギスしない雰囲気作りを心がけている部分もあるんですか?
宮城 いや、そこはもうユーザーがのびのびとやっていただければよくて、僕らがタッチすることはほとんどないですね。
出羽 自然とバズるから面白いですよね。大人が何かやろうとすると流行らなかったり(笑)。
宮城 そうそう、思いっきりスベったりするので。
出羽 自然発生的に名もなきアーティストの曲がピュアにバズるのがすごくいいというか、そこに大人が介入したらたぶんユーザーも離れちゃいますよね。
TikTokに対するイメージが変わってきた
──ひと口にTikTokでバズると言っても、アーティストの楽曲が弾き語りのカバー動画として流行るパターンと、BGMとしてユーザーにいろんなシチュエーションで使われて流行るパターンとあるのかなと思うんですけど、そのあたりはいかがでしょう?
宮城 パターンで言うと、何か特定のパターンがあるというより、もう無数にある気がします。あとでこの楽曲はこれで盛り上がったんだなってわかるんですけど、最初からわかるかというとわからないですね。
出羽 これは何型だねっていう法則みたいなものはないということですね。
宮城 歌詞で言うと、shimamoさんの「YOU」という曲が去年すごく投稿数を集めたんですね。「YOU」はラブソングなのでたぶん好きな人を思い描いて書かれた曲なんですけど、ユーザーが“YOU”をペットでも親でも友達でも好きなように解釈して多様な動画が生まれたんです。ほかにも大原櫻子さんの「大好き」という曲で大好きなごはんを撮る人もいたりして。「愛してる」とか「好き」とか、そういう歌詞を書くとユーザーがいろいろなシチュエーションで使ってくれるんですよね。グルメ動画に使ってくれるかもしれないし、風景動画に使ってくれるかもしれない。今年はより具体的な歌詞が盛り上がったなという印象があります。
出羽 動画にリリックが乗りますもんね。
宮城 そう。その具体的な強さを求めるというか。例えばさっきも話に挙がったRin音さんの「Loadingで進まない毎日」もそうですね。
──アーティストがTikTokに新規参入するケースも増えて来ていると思いますが、そのあたりはどう捉えていますか?
宮城 最近アカウントを開設していただいた方で言うと福山雅治さんとかそうですね。前は「アカウント開設しても何を上げていいかわからない」とか「踊らなきゃいけないんですか?」と質問されることが多かったんですけど、今年はそういう質問もなくて、TikTokに対するイメージもだいぶ変わったかなと思いますね。福山さんはまだ顔出ししないで弾き語り動画を上げられています。認証マークが付いていなかったら本当に福山雅治さんなのか疑われる状態ですけど(笑)、おそらくご本人が面白がってやられているんでしょうね。そういうふうに、TikTokは自由だということをわかっていただけているのかなと思います。
──なるほど。キャリアのあるアーティストで言うとナオト・インティライミさんもけっこう早い段階からやられていますよね。
宮城 ナオトさんはTikTokにハマっていただいた方の1人で、今年に入ってものすごい勢いで上げ始めていただいて(笑)。TikTokの中に飛び込んでいるというか、あのナオトさんみたいにキャリアを確立された人があえてこっちに飛び込んでくるみたいなパターンでコンテンツも面白いので印象的ですね。
LINE MUSICとTikTokの親和性
──いくつかあるサブスクサービスの中でもLINE MUSICとTikTokの親和性が高い印象があるんですが、実際どうなんでしょう?
出羽 TikTokで流行った曲で、LINE MUSICで初めてチャート1位になったと言っていただくことはよくありますね。おそらくTikTokで音楽を敏感にキャッチするのって女子高生とか若年層が多くて、LINE MUSICも同じ層のユーザーが多いので連動しているんだと思います。LINE MUSICでは女子高生を集めて最近のトレンドについて話す「LINE MUSIC部」という定例会を毎月やっているんですけど、「この曲どうやって知ったの?」って聞くと「全部TikTok」みたいなことがあって。TikTokでまず曲を知って、よく聴くからLINE MUSICで調べて再生をするという流れがすごく多いんです。レーベルさんにも新人を探すんだったらTikTokとLINE MUSICのチャートを常に照らし合わせたほうがいいと言っていただいています。
──LINE MUSICの中にTikTokのプレイリストもありますよね。
宮城 TikTokで人気のプレイリストを、再生回数に応じたランキングでお渡しさせていただいています。
出羽 毎週更新しているんですけど、すごく人気ですね。TikTokで聴いた曲がまとまっているのがユーザーにとっても便利みたいです。
カバー動画の投稿に対する敷居が下がっている
──りりあ。さんが昨年の秋にTikTokを始めたときには、弾き語り動画を上げている人はそんなにいなかったと言っていましたが、弾き語りのカバー動画が増えてきたのには何かきっかけがあるんでしょうか?
宮城 去年から「#歌うま」という企画をやっていまして、今年は春夏秋冬と季節に応じてやっているんですけど、春の「#歌うま」で瑛人さんの「香水」のカバーする人、夏から秋にかけては川崎鷹也さんの「魔法の絨毯」や優里さんの「かくれんぼ」をカバーする人が増えて、そういう影響もあるのかもしれないですね。そうそう、アコースティックギターの売り上げが伸びてるらしいですよ。TikTokのおかげではないと思いますけど、ステイホームの期間に楽器を始める人が増えたのかなと思います。
出羽 コロナの影響はありますよね。LINE MUSIC部の定例会に参加している女子高生の子たちも何人かアコギを始めたって言ってました。
宮城 そういう意味ではりりあ。さんとかが希望を与えているかもしれないですね。
出羽 アコギ1本で、コードもシンプルで真似しやすいから、初心者でもがんばって練習すれば弾けそうですもんね。
宮城 ギターを始めて1週間の人の動画もけっこう上がってたりするので、カバー動画の投稿に対する敷居が下がっている感じはしますね。
K-POPの人気
出羽 りりあ。さんの「浮気されたけどまだ好きって曲。」とかそうですけど、今年はアコギ弾き語りをベースにしたシンプルなメロディと、言葉の強い歌詞の曲がヒットしているのかなと思いますね。
──確かにそうですね。それにプラスしてエモい、みたいな。
出羽 世間的にもコロナでパーティのムードではなかったから、家でチルしながらアコギ弾き語りのスローテンポな曲がハマったんじゃないかなと思いますね。
宮城 ヒップホップもチルな曲が流行りましたもんね。
出羽 ですよね。LINE MUSICだと本格的なゴリゴリのヒップホップよりも、ちょっとゆるめの楽曲のほうが反応がよくて。それこそRin音さんとか空音さんとか、さなりさんもそうですけど、見た目もシュッとしてカッコよくて楽曲にはちょっと“チル感”もあるみたいな。
宮城 そういう落ち着いた感じの曲が流行った一方で、Meland × Hauken (feat. Benjain Beats)「CHERNOBYL 2017」、通称「やりらふぃー」と言われてるような楽曲とかも盛り上がりましたね。K-POPはダンスチューンを中心に盛り上がっていったので、ダンスも定番化しているのかなと。
──TikTokではK-POPも人気なんですか?
宮城 人気です。ダンスする人はK-POP中心になっていますね。本人たちが公式アカウントに曲の振り付け動画を上げて、みんなにチャレンジを促すパターンが定番化しています。振りが面白いのでユーザーも挑戦欲が湧くみたいで。先ほど歌詞が大事だと言いましたけど、K-POPに関してはむしろ日本語バージョンじゃないほうがいいようです。ハングルのほうがグルーヴするから、そっちのほうがみんな踊りやすくて好きなんですよね。BLACKPINKの曲も日本語バージョンだと逆にテンション下がっちゃうみたいで(笑)。
出羽 そうそう。韓国語バージョンをみんな欲していて。日本語バージョンしかないものは「韓国語バージョンを出してほしい」っていうリクエストも来ます。
宮城 そりゃBTSも世界征服できますよね(笑)。
気軽に動画を上げてほしい
──最後に2021年に向けての展望があればお聞かせください。
出羽 瑛人さんが音楽番組で「ヒットを実感したのっていつですか?」って聞かれたときに「お母さんがLINE MUSICで100位内に入ってるチャートを見つけて教えてくれたとき」って言っていたんですけど、それがすごくうれしくて。アーティスト自身が気付いていないバズをLINE MUSICのチャートに入ったことで実感してもらえるのがすごくありがたいなと思いましたし、そういうアーティストがもっと出てきてくれたらいいなと思います。LINE MUSICとしては音楽を聴くだけじゃなくて、カラオケできるようにしたり、LINEのプロフィールにMVを設定できるようにしたり機能面を充実させているので、どんどんユーザーにLINEやLINE MUSIC上で音楽を使って遊んでもらえたらいいなと思います。
──宮城さんはいかがでしょう?
宮城 ミュージシャンの皆さんにしっかりTikTokを認識していただいて、楽曲を入れていただくことを推し進めていきたいと思っています。サブスクは解禁するけどTikTokには楽曲を提供しないという方もまだいるので、そういう方たちに「やったほうがいいですよ」と広めていきたいなと。
出羽 最近は逆パターンもありますよね。TikTokでバズってて聴きたいのにLINE MUSICにない、みたいな。
宮城 配信してないパターンもありますね。例えばひらめさんの「ポケットからきゅんです!」はバズったのは6月なんですけどその時点でフル尺がなくて。本人もバズるなんて思ってなかったのでフル尺がそもそもない状態で、こちらで連絡して「今すぐ配信したほうがいいですよ」「いや、でもないんです」「早く作ったほうがいいですよ!」みたいな(笑)。そういうケースもあります。
──そうなんですね。
宮城 あとTikTok的にはいい動画を作ったり投稿したりする敷居がどんどん下がっているので、アコースティックだけじゃなくて多様な人たちが出てきてほしいですし、僕らもそれを応援していきたいなと思っています。
──動画を上げるにあたって何かアドバイスはありますか?
宮城 アドバイスというほどのものはないですけど、動画を撮るとなると「ちゃんとしたものを撮らなきゃ」と思うアーティストの方がけっこう多いんですね。でも別にいい動画じゃなかったら削除してもいいですし、みんなそういうトライ&エラーを繰り返してやっているので、一度上げてユーザーの反応を見てみたらいいんじゃないでしょうか。曲を上げるにしても完成してない状態で上げてもらって、それでユーザーの反応を見てよかったらフル尺を作るということも考えられますし。
──過程を知っていると、ファンもよりその楽曲のことを好きになれそうですね。
宮城 そうですよね。「この曲、あのときのやつだ」となると思います。どうしてもアーティストの方は完璧に作った状態で出したい人が多いと思うんですけど、もっと気軽にやっていただけるようになればいいなと思います。
宮城太郎
TikTok Japanの音楽チーム シニアマネージャー。音楽のプレイリストの管理および、レーベル、事務所、メディアと音楽を使った運営企画を行っている。現在「#冬の歌うま」「#カラオケ歌うま」などの音楽関連の企画も開催中。
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出羽香織
LINE MUSICのコンテンツマネージャー。レーベルや事務所の窓口としてアーティスト周りの企画を担当。独占映像コンテンツや音声コンテンツ、LINE LIVEの企画を行い、最近では音楽番組制作まで幅広く担当。
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