MCバトル番組「ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター」の第4回が、1月23日(日)にABEMAで配信された。
「ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター」は“モンスター“と呼ばれる実力派ラッパーを相手にチャレンジャーが即興ラップで勝負を挑み、賞金100万円獲得を狙う番組。1月31日をもって閉館するMCバトルの“聖地“、USEN STUDIO COASTを舞台に、ラッパーたちが繰り広げるバトルの模様が全5回にわたって配信される。過去3回ではNidra Assassin、杉本青空(からし蓮根)、POWER WAVE、SKRYU、梵頭の5人が登場したが、いずれも3rdバトルにすら進むことができずに敗退。凄腕“モンスター“の呂布カルマ、そして“ラスボス”の般若は一度もステージに立っていない状況だ。
そんな中、観客の期待を一身に背負って登場した最後の挑戦者は、バイブスと硬い韻を合わせ持った“熱韻”スタイルで知られる、1988年生まれのラッパーCIMA。関西のクルー・BOIL RHYMEのメンバーであり、HIDDADY(韻踏合組合)が営むアパレルショップ・一二三屋のスタッフでもある。昨年は数々のMCバトル大会で準優勝となり、悔しい思いをしたというCIMAだが、11月に行われた「KING OF KINGS 2021西日本大会」では優勝。上り調子の彼は気迫みなぎる様子で観客の前に姿を見せた。
CIMAの対戦相手として召喚された“モンスター“は、番組第1回でNidra Assassinを“クリティカル”で敗退させたID。初対戦となる2人のバトルビートとしてDJ CELORYがセレクトしたのはZORNの「Rep」だ。人気曲で観客も大いに沸き上がる中、IDは食い気味にラップを始め、「CIMAさん 3 3 4で生き方 死に方準備で1 2 3 くたばるまでの10カウントダウン」とアグレッシブに先制攻撃を仕掛ける。これに「HIP HOPってヤツは死に方じゃなく マイクで語るぜ 生き様」と応えたCIMAは「ID所詮ブルブル震えたバンビ 高くオーリー まるでハンプティ? するぜ hunting hunting お前よりもコンスタント インスタント 韻踏まんと俺と乱闘出来ない お前よりも商売も繁盛」と“熱韻”で猛反撃。2ターン目でも怒涛の勢いで韻を畳みかけ、“クリティカル”でIDを撃破した。
CIMAの前に立ちはだかった2人目の“モンスター“はFORK。CIMAとは対照的にクールなスタイルで知られる彼は、JUSWANNAの「BLACK BOX」に乗せて「何の嫌味もないお前には怒りもないけど 痛みも苦みも必要なビタミンだぜ 摂取して帰れ そして撤収しろ お前はメッシュみたいに穴だらけになってる メッシみてぇに格が違ぇ所を見せんのは 朝飯前だと証明します」と静かに韻を踏んでいく。一方のCIMAは「コイツ倒してヒマになるぜ 川の流れの様 ひばり まるで美空 青空くんの方が渋いぜ」とFORKに敗れた杉本青空の名を挙げつつ、「セーブは出来ないこのゲーム 危険度S 自然と消える 舐めんなBOILがグツグツ 火拳のエース ここで消す」とバイブス全開でアンサー。ID戦同様の“熱韻”スタイルで1本目を勝ち取った。
さらに阿修羅MICの「THE MEN」がバトルビートとして選ばれた2本目でも、FORKとCIMAはそれぞれのスタイルでバトルを展開。一歩も引かない言葉の応酬を繰り広げる。しかし、最後のターンを「お前が練習しようと研究しようと ひっくり返すのがセンス」という言葉で締めくくったFORKに対して、CIMAは「でもそのセンス no センス 食べないno thank you ICH BAHN もう天狗?俺ならば納めない年貢 全部 頂く 俺は温風 西からの風 それじゃ駄目 早くカルマと般若を出せ お前はまだ朝飯前だぜ」とパンチラインを連発。2本目も連取し、今回のチャレンジャーで初となる3rdバトルに進んだ。
絶好調のCIMAと激突した3人目の“モンスター”はS-kaine。前回“隠れモンスター”として登場したものの、梵頭に撃破されてしまった彼は、呼煙魔「Champion Road」のビートでバトルが始まると、「今 人生の岐路に立った 俺はもうやるしかねぇ その選択だ」とこの勝負にかける強い思いを示し、熱いライムをCIMAにぶつける。これを後攻のCIMAは「Dopeぶってるけどこいつ青年 メンタル豆腐」と挑発しながら受け流し、2ターン目ではS-kaineの「恥」と言う言葉を拾って「恥でも投げないサジ 俺は88 これもガチガチ」と押韻。最後は「俺もこう見えて変態紳士 すきにやる それがメッセージだよ」とCIMAと同じく関西をレペゼンする変態紳士クラブの曲名を挙げたラインで締めくくり、“クリティカル”でS-kaineを沈めた。
ついに次回が最終回。CIMAはその“熱韻”で呂布カルマ、そして般若を打ち破ることができるのか。ABEMAでは第4回のアーカイブを公開中。