矢野顕子の楽曲「LOVE LIFE」をモチーフにした同名映画が2022年秋に全国公開される。
「LOVE LIFE」は矢野がニューヨーク移住後に初めて発表した、1991年10月リリースのアルバムの表題曲。「ひとつとして、同じ形をした愛は無い」ということを歌ったこの楽曲に着想を得た深田晃司監督が、“愛”と“人生”に向き合う1組の夫婦の物語を描く。
構想期間20年を経てついに完成したという本作の主演を務めるのは木村文乃。木村は突然訪れた悲しい出来事によって家族の平穏が奪われながらも、孤独を抱え生きる主人公・妙子を演じる。
公開に先駆け、「LOVE LIFE」が流れる映画の特報映像がYouTubeで公開されている。
深田晃司監督 コメント
矢野顕子さんの「LOVE LIFE」を初めて聴いたのは二十歳の頃でした。「なんて美しい歌、美しい歌詞なのだろう」と心震える思いで、矢野顕子さんの多くの歌がそうであるように、言葉のひとつひとつが重層的な意味を持ち様々な解釈を許してくれました。「LOVE LIFE」を何度も聴くうちに、自然と一本のシナリオが思い浮かびました。ある夫婦の話でした。そして、どうしたらその物語とともに最高のかたちで「LOVE LIFE」を映画館に響かせられるかばかりを考えるようになりました。それから20年が経ちました。しぶとく企画を持ち歩き続けていたら、多くの仲間の力を得てこうして映画化することができました。自分は幸せ者です。
主演の妙子を演じてくれた木村文乃さんとは初めてのお仕事でしたが、決して簡単ではない役をリハーサルから一緒に作り上げることができたのは私にとっても大切な時間となりました。一本芯の通った木村さんの強さをこの作品で皆さんにも感じ取って頂けるのではないかと思います。早くスクリーンにお届けしたくて仕方がありません。どうぞお楽しみに。
矢野顕子 コメント
ひとつとして、同じ形をした愛は無い。
そのことを丁寧にうつし取って映像にして見せてくれる、それが「LOVE LIFE」です。
音楽の“LOVE LIFE”にこんな大きな風景を見せてくださって、ありがとうございました。
木村文乃 コメント
余計についてしまったものを全部そぎ落として、
これまでとは違う道へひたむきに進みたいと思った時に
「LOVE LIFE」とのご縁を頂きました。
深田監督の人柄を知れば知るほど、
安心して身を委ねて、監督が作られた本の中にある
大沢妙子という、ひとりの人を
精一杯生きてみようと思いました。
深田晃司監督作品をこれまでご覧になっている方々にとっても
私のことを応援してくださっている方々にとっても
とても新しい一面が見える作品になると思います。
本作を通して、自分なりの「LOVE LIFE」という言葉の意味を、
見つけて頂ければと思います。