JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイト「ジョイオンプー」LINEスタンプ販売中

大森靖子×ハバナイ×トリプルファイヤー、東京の地下で音楽を光らせた一夜

「TOKYO BLACK WHOLE vol.1」の様子。(Photo by Masayo)
2年以上前2022年06月01日 13:03

5月26日に東京・LIQUIDROOMにてライブイベント「TOKYO BLACK WHOLE vol.1」が開催された。

「TOKYO BLACK WHOLE」は大森靖子とHave a Nice Day!がそれぞれの活動の拠点になるような時間や空間を創造することを目的に企画されたイベント。初回は2組と長年交流のあるトリプルファイヤーを迎えて行われた。

Talking Headsの「Born Under Punches (The Heat Goes On)」をBGMに、まずはハバナイと大森がステージに登場。2組はイベントの幕開けを宣言するように、「Fantastic Drag」をハイテンションなステージングで披露した。そのままハバナイ単独のライブに移ると、彼らは「ファウスト」「フォーエバーヤング」とメジャーデビュー前に発表した代表曲で一気にフロアの熱気を高めていく。一方で「ビューティフルライフ」「僕らの時代」では、退廃的でありながらもロマンチックな世界観を表現した。そんな中後半、浅見北斗(Vo, Key)は、2017年からおよそ5年間にわたってギタリストを務めた、中村むつおがこの日のライブをもって脱退することを発表した。中村はラストナンバー「Blood on the mosh pit」でステージ中を絶え間なく飛び回り、メロディアスにギターをかき鳴らして最後のパフォーマンスを彩った。

2番手を務めたトリプルファイヤーはシマダボーイ(Per)、沼澤成毅(Key, Per)をサポートメンバーに迎えた6人体制で演奏。あるパーティの内容を淡々と紹介する「面白いパーティー」、飲酒すると明るくなる人について歌った「お酒を飲むと楽しいね」といった楽曲群を、ファンク色をより強調したアレンジで届けていった。合間のMCでは、吉田靖直(Vo)が「大森さんとハバナイ、ひさしぶりに会いました。前と変わらず優しくしてくれました……1回経て優しい感じになってました」とどこか含みのある様子で語り、観客たちの笑いを誘った。その後「バー」からはサウンドがエキゾチックなものへと変容。最後は「好きでやっていたことに価値が生まれていくこと」を題材にした「ギフテッド」でフロアを心地よいムードに包み込み、大森へとバトンを渡した。

トリを務めた大森は、アコースティックギターのみの弾き語り形式でスタンバイし、イベントタイトルの元ネタになった「TOKYO BLACK HOLE」でライブをスタート。新曲「天獄ランキング」を挟み、「レディースクリニック」と「パーティドレス」は交互にマッシュアップするようなアレンジで演奏した。さらに「hayatochiri」演奏の途中では「音楽を捨てよ、そして音楽へ」の歌詞「音楽は魔法ではない」を一瞬歌ったと思いきや、そのままシームレスに「死神」へと移行。弾き語りならではの即興スタイルが積極的に展開された。「ハンドメイドホーム」の途中、大森は「時代に評価されながら私はやることをやる。それをただ見てくればいい、東京の地下に」と観客たちに語りかける。終盤に差し掛かるとさらに楽曲は複雑に組み合わせられていき、「アイドルを辞める日」では「音楽で会いましょう」という歌詞から「音楽を捨てよ、そして音楽へ」のワンフレーズ「音楽は魔法ではない」へとスムーズに移り変わる場面もあった。そして「stolen worID」の最後では「ミッドナイト清純異性交遊」の「街の匂いとか 全部教えて」という一節を「街の匂いとか ここで光らせて」に変えて引用。「TOKYO BLACK WHOLE」に込められた思いを示し、本イベントの第1回を締めくくった。

「TOKYO BLACK WHOLE vol.1」2022年5月26日 LIQUIDROOM セットリスト

Have a Nice Day!

01. Fantastic Drag(feat. 大森靖子)
02. ファウスト
03. Are you ready?(suck my dick)
04. フォーエバーヤング
05. Fallin Down
06. わたしを離さないで
07. ビューティフルライフ
08. 僕らの時代
09. Blood on the mosh pit

トリプルファイヤー

01. 面白いパーティー
02. お酒を飲むと楽しいね
03. 本物のキーホルダー
04. Jimi Hendrix Experience
05. 人生を変える言葉
06. バー
07. 相席屋に行きたい
08. ギフテッド

大森靖子

01. TOKYO BLACK HOLE
02. 天獄ランキング(新曲)
03. レディースクリニック~パーティドレス
04. 夕方ミラージュ
05. ミッドナイト清純異性交遊
06. VOID
07. hayatochiri~音楽を捨てよ、そして音楽へ
08. 死神
09. Rude
10. ハンドメイドホーム
11. あまい~即興~アイドルを辞める日~音楽を捨てよ、そして音楽へ
12. stolen worID~ミッドナイト清純異性交遊

関連記事

「パンと音楽とアンティーク2025春」出演者第1弾

「パンと音楽とアンティーク」にKIRINJI、向井秀徳アコエレ、空気公団、パ音、トリプルファイヤーら

約18時間
西中島きなこ「創作」ジャケット

西中島きなこ、63曲入りアルバム「創作」本日リリース

10日
soraya

sorayaが新曲「言葉の庭」発表、ゲストにトリプルファイヤー迎えた自主企画の開催も

10日
トリプルファイヤー

トリプルファイヤーからのクリスマスプレゼントは「相席屋に行きたい」映像

25日
「SYNCHRONICITY'25 - 20th Anniversary!! -」ロゴ

「SYNCHRONICITY」にスカパラ、ZAZEN、スペルバ、tricot、171、ベルセデスメンツら15組追加

25日
「藍染カレン フォトエッセイ 藍臓」表紙 (c) GENKOSHA Co.,Ltd. 2025

元ZOC・藍染カレンが6年にわたる激動アイドル人生を初めて語るフォトエッセイ「藍臓」刊行

約1か月
大森靖子「SickS ckS」ミュージックビデオより。

戦慄かなのが大森靖子になる

約1か月
トリプルファイヤー「相席屋に行きたい」ミュージックビデオより。

トリプルファイヤー「EXTRA」アナログ化決定、「相席屋に行きたい」MV公開

約1か月
「SYNCHRONICITY'25 - 20th Anniversary!! -」ロゴ

「SYNCHRONICITY」トリプルファイヤー、MONO NO AWARE、BREIMENら14組出演発表

約1か月
「PLAY VOL.163」告知画像

HINTOとトリプルファイヤーが初ツーマンライブ

約1か月