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草なぎ剛「ギター好きになってよかったな」3年ぶりのはっぴょう会、飽くなき探究心に和田唱も太鼓判

1年以上前2022年08月31日 20:03

草なぎ剛が昨日8月31日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でライブイベント「草なぎ剛のはっぴょう会2 ~Neo Vintage~」の初日公演を行った。

「草なぎ剛のはっぴょう会」は、ギター歴約10年になる草なぎが、ギターボーカルの“先輩ゲスト”を迎えつつ、これまでに書き貯めていたオリジナル曲やゲストとのコラボレーションを披露するイベント。2019年に行われた第1回に続く今回は1日目のゲストにmiwaと和田唱(TRICERATOPS)、2日目のゲストに泉谷しげると田島貴男(Original Love)を迎えて開催されている。

草なぎ自慢のビンテージギターがずらりと並べられたステージ。デニムのサロペット姿で観客の前に姿を見せた草なぎは、3度のギターストロークで“お辞儀の挨拶”をすると「はっぴょう会、3年ぶりの開催です!」と開会宣言し、「はっぴょう会のテーマ」でライブをスタートさせた。初っ端から息ぴったりの手拍子で盛り上がる客席に向け、「心の中で歌ってね」と歌った草なぎ。2曲目にプレイされた「オレとヤツのウタ」は、彼らしい自由でポジティブなマインドが歌詞にも演奏にも詰め込まれた楽曲で、楽しげに弾き語りを披露する草なぎの姿に、会場に笑顔の輪が広がってゆく。

2曲を終え、MCの時間を取った草なぎは「3年ぶりに開催できて本当にうれしいです。世界が本当に大きく変わって、皆さんいろんなことがあったと思います。だけど、改めてこうしてみんなの前に立てること、幸せに感じております」と思いを語った。そして「温かく見守っていてください!(笑)」と照れながら呼びかけ、愛器をファンに紹介しながら演奏を披露してゆく。1953年製のアコースティックギターを手にした彼は、ドラマ「拾われた男」の撮影で赴いたアメリカのミシガン州・カラマズーでギブソンのギター工場跡地に足を運んだというエピソードをファンに語り「なんか、縁を感じちゃって。1本の道で世界はつながってると思ったんです。この大都会・渋谷も、カラマズーも」と、しみじみとした表情を浮かべる。ここで届けられたジョン・デンバー「Take Me Home, Country Roads」のカバーでは、ステージ奥を覆っていた黒い幕が開き、壁一面に描かれた草なぎ直筆のイラストがオーディエンスの目に飛び込んでくるというドラマチックな演出も。このイラストには自然の中を通る1本道の周りにギター工場や渋谷109、NHKの建物、愛犬のクルミとレオンなどが描き込まれており、大好きなものに囲まれながらまっすぐな歌声を響かせる草なぎの姿を、観客は熱い眼差しで見つめていた。

「僕にとってギターを弾くことって、めちゃくちゃ勇気の要ることなんです。リズムを取りながら歌うって、神がかり的なことで」と来場者に伝えながら、真摯にギター演奏に向き合う草なぎ。ライブ後半にはこの日のゲストであるmiwaと和田とのセッションを楽しみながら、ギター談義に花を咲かせた。miwaの演奏をステージ後方に置かれたチェアからじっくりと見つめていた草なぎは、「441」の弾き語りを見るなり「ピックホルダーを(マイクスタンドに)付ける意味が初めてわかった! アルペジオのときにピックを一度捨てるからなんだね」と目を丸くしつつ「何より歌声が透き通っていて! 生で感じないとわからないこともたくさんありますね」とmiwaに語りかける。そんな草なぎとmiwaによる「ヒカリへ」のセッションはおそろいのコリングス・ギターで届けられ、2人は温かな音色を重ねながら優しい歌声を響かせていた。

「私のギターの師匠!」という草なぎの言葉とともにステージに姿を見せたのは、今回の公演の音楽監督も務めている和田。ギター愛にあふれる2人はステージ上でもハイテンションなギター談義を繰り広げ、草なぎは「唱くんは“ギター変態”なんですよ。唱くんに演奏を見られるのが一番緊張する!(笑)」と心の内を明かした。エロール・ガーナー「Misty」で愛器の豊かな音色をたっぷりと響かせた和田は、「THE GREAT ESCAPE」「HOME」をそれぞれギターとキーボードの弾き語りで届け、「シラフの月」を草なぎとセッション。草なぎによるバッキングの上で和田がソロを取るシーンでもオーディエンスの耳を楽しませ、コラボを成功させた2人は固い握手を交わしていた。

観客の熱烈な手拍子に応える形でスタートしたアンコールでは、出演者3組によるTRICERATOPS「Raspberry」のコラボレーションも。曲中、3人はソロ回しを2周する大サービスで各々のギターテクニックを聴衆に披露してみせる。和田に「(演奏に)安心感あるでしょう?」と言わしめた草なぎ、「アコギでソロなんて初めてです!」と演奏前に明かしていたmiwa、テクニカルな演奏で魅了する和田、それぞれの個性がにじむセッションをファンも手拍子しながら楽しみ、3人は曲を終えるなり「緊張した!」「楽しかった!」と充実感たっぷりに笑顔を浮かべた。

2人のゲストを送り出し、「僕が一番楽しんじゃってる(笑)」とつぶやいた草なぎは「ギター好きになってよかったなと思います。趣味を通していろんな交流が持てることは、人生において素晴らしいこと。皆さんも好きなものを見つけて、自分の人生をよりよいものにしていってくれたら」とオーディエンスに語りかけた。彼が最後に届けたのは、「この3年間で1曲だけできた歌」だという「みち」。“僕はまだ道の途中”と飽くなき探究心を表明して3年ぶりの「はっぴょう会」初日公演を終え、草なぎは深い礼をしてステージをあとにした。

草なぎ剛「草なぎ剛のはっぴょう会2 ~Neo Vintage~」2022年8月31日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)セットリスト ※カッコ内はオリジナルアーティスト

草なぎ剛

01. はっぴょう会のテーマ
02. オレとヤツのウタ
03. クソ野郎と黄金の右腕
04. Take Me Home, Country Roads(ジョン・デンバー)
05. クルミちゃんの唄
06. twist, shake
07. My Standard

miwa

08. don’t cry anymore
09. 441
10. True Colors (シンディ・ローパー)

草なぎ剛&miwa

11. ヒカリへ

和田唱(TRICERATOPS)

12. misty(エロール・ガーナー)
13. THE GREAT ESCAPE
14. HOME

草なぎ剛&和田唱

15. シラフの月

草なぎ剛

16. はっぴょう会のテーマ

<アンコール>

草なぎ剛&miwa&和田唱

17. Raspberry

草なぎ剛

18. みち

※草なぎ剛のなぎは弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記。

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