ASPが本日7月2日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で全国ツアー「KiLLiNG ASP TOUR」の最終公演を開催した。
ASPは2021年3月に始動した音楽事務所WACKの7人組グループ。コロナ禍中に精力的なライブ活動を展開し、2022年2月にZepp DiverCityでワンマンライブ「ANTi SOCiAL PAiNS」を行った。そのときはキャパシティの半分が埋まらないという状況。そして8月にシングル「Hyper Cracker」でavex traxからメジャーデビューを果たし、東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)でのワンマンライブを行った。12月には全国ツアー「GOD SAVE the ASP TOUR」の最終公演で2度目のZepp DiverCity公演を開催した。それから約半年の間、彼女たちは最新EP「DELiCiOUS ViCiOUS」を発表し、4月末から本ツアーで各地を回ってきた。開演前、舞台裏からメンバーが気合い入れを行う声がフロアまで届き、拍手が起こり、いよいよツアーファイナルにして3度目のZepp DiverCity公演がスタートした。
ユメカ・ナウカナ?、ナ前ナ以、モグ・ライアン、マチルダー・ツインズ、ウォンカー・ツインズ、チッチチチーチーチー、リオンタウンの7人は凛とした佇まいでステージに現れると、過去2回のZepp DiverCityでは聞くことのできなかったオーディエンスからの大歓声が響き渡る。ナ前ナ以が「準備はいいか、ならず者(ASPファンの呼称)!」と呼びかけ、7人は「Just do it」で勇ましくライブをスタートさせた。「いつでもファッキュー♡」「the MAN CALLiNG」とエッジィな楽曲を続け、前のめりなパフォーマンスで観客の興奮を煽り、フロアを揺らした。リオンタウンが「皆さん初めて手を挙げてくれて、声も出してくれて最高です!」と挨拶し、照明の熱気に負けないくらいの熱狂を生み出していくと宣言。ステージには会場設備の骨組みのような質感のオブジェがシンメトリーに配置され、その中には照明が仕込まれている。「SEXUAL CONVERSATiON」ではメンバーのすぐ近くで多数のレーザーが光を放ち、「I won't let you go」では放射状のライトが空間を美しく彩った。
ASPはこの日から真っ赤な新衣装。また双子の姉マチルダーと妹ウォンカーはこれまで髪色、髪型が微妙に異なっていたが、今回は赤髪ボブで統一したうえに衣装のスタイルも同様なため、遠目から見分けることが困難なビジュアルになった。ライブ中盤、ASPは最新EPに収録の「NO COLORS S」や、ライブ定番曲「レリゴ」などを披露。「The Emperor's New Clothes」ではステージ左右とフロア上部のミラーボールから光が乱反射する中、エモーショナルな歌声を響かせた。重厚かつドープなビートの「Tokyo Sky Blues」では、7人の鬼気迫るパフォーマンスをたくさんのレーザーが派手に彩り、サウンドとビジュアルでオーディエンスの気持ちをつかんだ。またウォンカーは次の曲が自身の作詞した曲であることにちなんだトークを展開。「ちなみにメンバーってゲロ吐いたことある?」と唐突な質問をする場面もありつつ、彼女は「ゲロ吐くのって、めちゃくちゃ気持ちいいんですよ。サビのかわいい振付は“ゲロ吐きダンス”です。ライブはなんでも吐き出してOKだと思っているんで、今日は気持ちいいゲロを吐きたいなって思います! 思いっきりぶっかけてください!」と、不思議なウォンカー節で観客に呼びかけ、「SPiT OUT」へとつなげた。
代表曲「A SONG of PUNK」が披露されたあと、モグは「ASPができて初めてもらった曲、私たちにとって始まりの曲。初めてのミュージックビデオもこの曲」と「A SONG of PUNK」についてコメント。続けて「MV撮影のときはものすごい土砂降りだった中、踊り続けなきゃいけなかったの。『泥まみれになってもぶっ転んでもいいから踊り続けろ』って。そう言われて『ああ、この世界って過酷なんだな』って思いながらも、『行かなきゃ!』と歌い踊ってた。でもライブでの『行かなきゃ!』は、本当に楽しい。ただもがいているのではなく、みんなと楽しんでいる『行かなきゃ!』だから。隣にいるメンバーからも気持ちが伝わってくるし、私たちの思いを真正面から受け止めてくれる皆さんがいてくれて、本当にうれしいです」と思いを語った。ライブ終盤、「SAKEBE」ではメンバーのシャウトに合わせて、ならず者がシンガロング。ステージとフロアの一体感と興奮が高まったところで、ASPはラストナンバーとしてキラーチューン「拝啓 ロックスター様」を投下し、熱くライブを締めくくった。
アンコールではまず、新作EPから「TOXIC iNVASION」が披露された。「TOXIC iNVASION」はマキシム(The Prodigy)が提供した原曲をもとに、“既存の理想像・虚像の破壊”をテーマに制作された1曲だ。その後、メンバーそれぞれが挨拶し、ウォンカーは「ただいまと言えるのは家とライブだけ。このライブをずっと大事にしたい。皆さんがいつでも帰ってこられるように命を燃やしてやっていく」、マチルダーは「ライブではすっぴんよりすっぴんのような、衣装を着てるけど裸のようでいられる」、チーチーは「ならず者と、(メンバーを見て)この面白い人たちと楽しいことをこれからも面白いことをしていけると思うとワクワクします」とそれぞれコメント。リオンは「皆さんのことがめっちゃ見えます。目を合わせてくれるあなたは、今日のライブに必要不可欠なパワー。ASPの活力につながっています」、モグは「私には憧れの人がいて、その人の背中を追いかけて今日もステージにいます。でも追いかけるだけじゃなくて自分らしく突っ走って、ならず者が一緒に走りたいと思ってもらえるような存在になりたい。今日のツアーファイナルが終わったら、始まりが来る。盛り上がってくれたならず者、本当に最高です」、ナ前ナ以は「たくさん成長したいと思いながら回ったツアーでした。成長したいと思う理想と、カッコ悪い自分という現実で葛藤するメンバーがカッコいいと思った。そんなメンバーがグループにいてくれて幸せです。このツアー、すごくいいツアーでした。このライブ、すごくいいライブでした」と語った。最後にユメカは「特別な時間をありがとうございます。最後に皆さんにとっても特別な1日だったと思ってもらえるように、初披露の新曲をやります」と宣言。ASPは8月9日にリリースする2ndシングル「I HATE U」の表題曲を軽やかに披露した。そしてメジャーデビュー曲「Hyper Cracker」、インディーズ時代からの楽曲「M」をパフォーマンスし、声出し解禁後初めてのツアーをハッピーなムードで締めくくった。
終演後、ASPは8月11日より全国11カ所を回るツアー「But I Love You TOUR」の開催を発表。ツアーファイナルは10月15日に神奈川・Yokohama Bay Hallで行われる。ユメカはツアー情報を告知したあと、ファンに向けて、「ASPの夏はここからですよ! 最高の夏にしましょう!」と呼びかけた。
ASP「KiLLiNG ASP TOUR」2023年7月2日 Zepp DiverCity(TOKYO) セットリスト
01. Just do it
02. いつでもファッキュー♡
03. the MAN CALLiNG
04. HATRED of LOVE
05. SEXUAL CONVERSATiON
06. I won't let you go
07. TRUST MY SELF
08. NO COLOR S
09. レリゴ
10. WASTED TEARS
11. The Emperor's New Clothes
12. ITSUMO KOKOKARA
13. Tokyo Sky Blues
14. SPiT OUT
15. 被害者ぶるな
16. GO STRAIGHT
17. A SONG of PUNK
18. PLEASE!!!
19. SAKEBE
20. 拝啓 ロックスター様
<アンコール>
21. TOXIC iNVASION
22. I HATE U
23. Hyper Cracker
24. M
But I Love You TOUR
2023年8月11日(金・祝)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
2023年8月12日(土)石川県 Kanazawa AZ
2023年8月13日(日)福井県 福井CHOP
2023年8月19日(土)広島県 LIVE VANQUISH
2023年8月20日(日)岡山県 YEBISU YA PRO
2023年8月27日(日)埼玉県 HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
2023年9月2日(土)青森県 青森Quarter
2023年9月3日(日)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
2023年9月9日(土)岐阜県 岐阜club-G
2023年9月10日(日)静岡県 SOUND SHOWER ark
2023年9月16日(土)愛媛県 WStudioRED
2023年9月17日(日)香川県 高松MONSTER
2023年9月23日(土)北海道 cube garden
2023年9月24日(日)北海道 苫小牧ELLCUBE
2023年9月30日(土)鹿児島県 CAPARVO HALL
2023年10月1日(日)熊本県 熊本B.9 V1
2023年10月7日(土)兵庫県 Harbor Studio
2023年10月8日(日)奈良県 EVANS CASTLE HALL
2023年10月15日(日)神奈川県 Yokohama Bay Hall
