JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

デビュー20周年のFLOW「アニメ縛りフェスティバル」は「まるで百人組手」、レンジやロデオら登場

「FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~」の様子。
4か月前2023年07月04日 7:02

FLOWのメジャーデビュー20周年を記念したライブ「FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~」が、7月1日に千葉・幕張メッセ国際展示場にて開催された。

アニメタイアップ曲のみでセットリストを構成する「アニメ縛り」は、2017年以来不定期で行われてきたFLOWおなじみの企画ライブ。周年ライブも兼ねる今回は多数のゲストアーティストを迎えてフェス形式で実施され、さまざまな顔ぶれが入れ代わり立ち代わり登場し、絢爛たるステージが繰り広げられた。また本編のみならず、開演前にはサブステージにて著名人によるトークショーやDJパフォーマンス、コスプレショー、カラオケ大会なども行われ、イベントはまさにフェスティバルの様相を呈していた。

メインステージの開演時刻が近付き、会場に駆けつけたファンが今か今かと待ちわびる中、観覧時の諸注意が不意に梶裕貴の声でアナウンスされ始め、客席は驚喜のざわめきで埋め尽くされる。さらにはアニメ「七つの大罪」の主人公キャラクター・メリオダスの声色で観客を煽るひと幕もあり、ホールは開演前から早くも盛り上がりを見せた。

そして客電が落とされると、ステージ背面のスクリーンにオープニングムービーが映し出される。続いてIWASAKI(Dr)がアーシーなビートを打ち鳴らし始めると、そこにGOT'S(B)のスラップベース、TAKE(G)のカッティングギターの音色が順々に重なり、イントロ明けにはe-ZUKA(G / GRANRODEO)のリードギターが艶麗な旋律を奏で始めた。この日のオープニングナンバーに選ばれたのは、澤野弘之が手がけた「七つの大罪」挿入歌「Perfect Time」のギターインストバージョン。TAKEとe-ZUKAによる息の合ったツインリードプレイも交えつつオーディエンスのボルテージを否応なしに上昇させていくと、2組は間髪いれずにFLOW×GRANRODEO「7-seven-」「Howling」を続けざまに投下する。ツインギターに加え、KOHSHI(Vo)、KEIGO(Vo)、KISHOW(Vo / GRANRODEO)のスリーボーカル体制という分厚いサウンドで、のっけから聴衆を熱狂の渦に巻き込んでいった。

スクリーンにはリアルタイム映像のみならずアニメ映像も効果的に差し込まれ、レーザー光を駆使した大がかりなライティング演出なども織り交ぜながら、ステージ上にみるみるうちに華やかなエンタテインメント空間が形成されていく。鬼気迫る演奏で観衆を魅了したGRANRODEOの2人がステージをあとにすると、続くMCでKEIGOが改めてこの日に懸ける思いを述べ、「今宵もアニメ縛らせてもらいます!」と高らかに宣言。FLOWの5人のみによる演奏で「Hey!!!」や「新世界」などを含む怒濤のメドレーを披露し、アニソンライブ特有のポジティブさと希望に満ちたムードを加速させていった。

続いてステージに上がったゲストアーティストは、美竹蘭(Vo, G / Afterglow)こと佐倉綾音。2021年にゲームアプリ「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」にFLOWが期間限定実装曲「優勝 feat. Afterglow」を提供した縁でのコラボレーションだ。かねてから「一緒にやるときは“AfterFLOW”なんて名乗っちゃえばいいんじゃない?」などと言い合っていたという2組による念願のライブ初共演となったこのステージでは、前述の「優勝」のみならず、Afterglowのレパートリーである「Y.O.L.O!!!!!」もFLOWによる演奏で披露。まさかの演目で会場を大いに沸かせた。

佐倉が退いたあとにはアニメ「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」関連楽曲が連投され、次いでステージには影山ヒロノブが呼び込まれた。長年にわたりアニソンシーンをけん引してきたレジェンドシンガーは、姿を現すやいなや「CHA-LA HEAD-CHA-LA」の熱唱をお見舞いし、どこからともなくフロアに出現したドラゴンボール型の巨大バルーンの勢いも借りて会場中の空気を一瞬で掌握。続けて息をつかせる間もなくGRANRODEOと佐倉を再び呼び込んでJAM Projectの代表曲「SKILL」を畳みかける。これに対し、オーディエンスは盛大な「Motto! Motto !!」コールで全力応戦した。

フロアの興奮が冷めやらぬ中、暗転したステージにはピンスポットに照らされて名塚佳織と三瓶由布子が出現。それぞれアニメ「交響詩篇エウレカセブン」のエウレカ、レントンとしてセリフの朗読を披露し、オーディエンスに対して劇中の名言「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」の唱和を促す。さらに2人で声を合わせて「I Can Fly!」と高らかに言い放つと、軽やかなパーカッションが鳴り響き「DAYS」の演奏がスタート。続けて「ブレイブルー」を披露し、会場をディスコへと変貌させた。

KOHSHIが「百人組手みたいに、次から次へと猛者たちがお祝いに駆けつけてくれて」と形容した通り、以降もアニメ「サムライフラメンコ」の主人公・羽佐間正義を演じる増田俊樹、ヲタ芸パフォーマンス集団・Fly-N、アニソンダンスチーム・REAL AKIBA BOYZらが入り乱れてのステージが繰り広げられ、やがて公演はクライマックスとも言える「コードギアス」シリーズ関連楽曲コーナーへと突入する。暗転した舞台上には不敵な高笑いとともに福山潤が現れ、アニメ「コードギアス」シリーズのゼロとしてオーディエンスを扇動。これをきっかけにFLOWが「DICE」および代表曲の1つでもある「COLORS」を立て続けにプレイすると、ステージには再び福山がゼロとして現れ、今度は名塚もナナリーとして登場。兄妹の掛け合いを披露してファンを狂喜させたのち、おもむろに福山が9000人以上の観客に対して「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。歴史的瞬間をその目に刻み込め!」とギアスを発動させると、満を持してORANGE RANGEが呼び込まれた。

ステージ上には、KOHSHIとKEIGOにRYO(Vo)、HIROKI(Vo)、YAMATO(Vo)を加えた総勢5名にのぼるボーカル陣と、TAKEとNAOTO(G)のツインギター、GOT'SとYOH(B)のツインベース、そしてIWASAKIの計10人が一堂に会する形に。披露される楽曲は、昨年11月リリースのFLOWとORANGE RANGEのコラボ曲「デイドリーム ビリーヴァー」だ。2組のライブ共演に会場はこの日一番の盛り上がりを更新し、その勢いのままに「O2」が続けて演奏された。MCでは2組の良好な関係性がにじみ出たクロストークが和気あいあいと繰り広げられ、ホール全体が朗らかな笑顔に包まれる。ひとしきり語り終えたところでKEIGOが「ここで帰ってもらうなんて、そんなことはできない」と切り出してオーディエンスの喝采を呼ぶと、「FLOW×ORANGE RANGE、もう1曲いっちゃってもいいですか!」と絶叫。これを合図に、2003年にORANGE RANGEが手がけたアニメ「NARUTO -ナルト-」のエンディングテーマ「ビバ★ロック」を10人で奏で始め、会場を一気に陽気かつピースフルなムードに染め上げる。こうして20年来の盟友たる2組のライブ共演は、温かな大声援に包まれて完遂された。

しかし、ライブはまだ終わらない。最後には怒濤の「NARUTO -ナルト-」関連楽曲コーナーが待ち受けていた。「Re:member」「虹の空」「Sign」といった楽曲群が惜しげもなく連発されていき、続く「GOLD」ではKEIGOの「(観客全員でジャンプする際の音頭を)ボルトに託そうと思います」との提言から、曲中にうずまきボルトとして三瓶が再登場するひと幕も。そして「ラストは、せっかくなんでみんなでやりたくない?」とゲストアーティストらが再び呼び集められ、総勢20名を超す全出演者がステージ上に集結。KEIGOの放った「ラストは全員で跳ぶぞー!」の掛け声を契機に、オールキャストによるラストナンバー「GO!!!」へと突入した。度を超した情報量が詰め込まれたサービス精神たっぷりの本公演は、問答無用の収束力を備えるこの1曲によって瞬く間にまとめ上げられることとなり、熱く明るくさわやかに大団円を迎えた。

なおFLOWはアニメ「NARUTO」シリーズの主題歌のカバーを集めたアルバム「FLOW THE COVER ~NARUTO縛り~」を8月30日にリリースすることを発表した。

「FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~」2023年7月1日 幕張メッセ国際展示場 セットリスト

01. Perfect Time / 澤野弘之
02. 7-seven- / FLOW×GRANRODEO
03. Howling / FLOW×GRANRODEO
04. アニメ尺メドレー(「Hey!!!」「WORD OF THE VOICE」「United Sparrows」「新世界」)
05. 優勝 feat. Afterglow / FLOW×美竹蘭 from Afterglow(CV:佐倉綾音)
06. Y.O.L.O!!!!! / FLOW×美竹蘭 from Afterglow(CV:佐倉綾音)
07. 風ノ唄
08. INNOSENSE
09. CHA-LA HEAD-CHA-LA / FLOW×影山ヒロノブ
10. SKILL / FLOW×影山ヒロノブ×GRANRODEO×美竹蘭 from Afterglow(CV:佐倉綾音)
11. DAYS
12. ブレイブルー
13. 愛愛愛に撃たれてバイバイバイ / FLOW×Fly-N
14. Steppin' out / FLOW×REAL AKIBA BOYZ
15. DICE
16. COLORS
17. デイドリーム ビリーヴァー / FLOW×ORANGE RANGE
18. O2 / FLOW×ORANGE RANGE
19. ビバ★ロック / FLOW×ORANGE RANGE
20. NARUTO メドレー(「Re:member」「虹の空」)
21. Sign
22. GOLD
23. GO!!! / ALL CAST

FLOW「FLOW THE COVER ~NARUTO縛り~」収録内容 / オリジナルアーティスト

CD

01. 遥か彼方 / ASIAN KUNG-FU GENERATION
02. ビバ★ロック / ORANGE RANGE
03. GO!!!(20周年アニバーサリーバージョン) / FLOW
04. ユラユラ / Hearts Grow
05. Hero's Come Back!! / nobodyknows+
06. 流れ星~Shooting Star~ / HOME MADE 家族
07. ブルーバード(NARUTO縛りMix ver.) / いきものがかり
08. CLOSER / 井上ジョー
09. Sign(Piano Ballad ver.) / FLOW
10. Moshimo / ダイスケ
11. シルエット / KANA-BOON
12. カラノココロ / Anly
13. GO!!! - From THE FIRST TAKE / FLOW
14. Sign - From THE FIRST TAKE / FLOW

初回限定盤付属Blu-ray

MV

01. 遥か彼方 / ASIAN KUNG-FU GENERATION
02. ビバ★ロック / ORANGE RANGE
03. CLOSER / 井上ジョー
04. GO!!!(20周年アニバーサリーバージョン) / FLOW
05. Sign(Piano Ballad ver.) / FLOW
06. シルエット / KANA-BOON
07. カラノココロ / Anly

関連記事

「アニメロサマーライブ2023 -AXEL- powered by Anison Days」の様子。(c)Animelo Summer Live 2023

「アニサマ2023」大晦日に6時間一挙放送!TMN、内田真礼、上坂すみれ、オーイシら62組出演

約2時間
ゾロの名ゼリフ生演技を聞き、硬直してしまった大森元貴。

ミセスがルフィ、ゾロ、ウタの名ゼリフ生演技をリクエスト!あまりの感激に大森元貴が硬直

18日
花譜の活動5周年記念キービジュアル。

花譜が5大ニュース発表、ワンマンライブに佐倉綾音出演

28日
「BOAT RACE鳴門 presents『四星球企画 ふざけてナイト』」告知画像

四星球イベント「ふざけてナイト」にFLOW、かりゆし58前川真悟、高橋久美子ら出演

28日
auスマートパスプレミアム Adoコラボレーションコレクション告知画像

AdoのMVキャラクターぬいぐるみ17種発売、レンジや森愁斗ら参加のプレイリスト公開

約1か月
FLOW

FLOWが「帰還者の魔法は特別です」オープニング曲をシングルリリース

約1か月
(c)ナタリー

今週末「Aichiアニソンフェス」3DAYS、運営側の不手際により開催中止

約1か月
GRANRODEO

GRANRODEOのZepp DiverCity東京公演を生中継

約2か月
ORANGE RANGE「LIVE TOUR 010-011 ~orcd~ at Zepp Tokyo」配信ジャケット

ORANGE RANGE、2010年の未パッケージ化ライブ音源を配信 YouTubeでは5作品つないだ映像も

2か月
「X-CON 2023」告知ビジュアル

音楽フェス「X-CON」誕生!ヒップホップ、アニソン、K-POP、Vtuberなど豪華アーティストが競演

2か月