アンジェラ・アキが2024年5月から全国で上演されるミュージカル「この世界の片隅に」の音楽制作を担当し、日本での活動を再開することが発表された。
2005年にシングル「HOME」でメジャーデビューしたアンジェラ。2006年には東京・日本武道館にて史上初となるピアノ弾き語り単独ライブを成功させ、2008年にはNHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲として制作した「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」がヒットを飛ばしプラチナディスクを獲得するなどの功績を残した。
しかしそんな活躍を続ける中、アンジェラは2013年に日本での活動を休止することを発表。2014年に渡米し、以前からの目標であったミュージカル音楽家になるべく、作曲をイチから学び直したという。そして2016年にウォルト・ディズニーの短編ミュージカル作品に作詞家として参加し、ミュージカル音楽作家としての一歩を踏み出し、ブロードウェイ作品のプロジェクトにも関わり始めた。
その後も日本のアーティストに楽曲提供を行うなど精力的に活動を行ってきた彼女は、日本での活動再開発表に際して、「私は日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい。そう思っています」とコメント。この発表と合わせて彼女のInstagramおよびX(Twitter)公式アカウントが開設され、オフィシャルサイトやYouTube公式チャンネルはリニューアルされた。
アンジェラが音楽制作を担当する「この世界の片隅に」は、こうの史代による同名マンガを原作としたミュージカル。脚本と演出を上田一豪が担当し、昆夏美、大原櫻子、海宝直人、村井良大、平野綾、桜井玲香、音月桂らがキャストとして出演する。
またアンジェラは新曲「この世界のあちこちに」を2024年2月7日に配信リリースする。「この世界のあちこちに」は「この世界の片隅に」のために書き下ろされた楽曲。ミュージカルの劇中で使用される楽曲をアンジェラがリアレンジし、自ら歌唱したバージョンがリリースされる。なお、アンジェラが新曲をリリースするのは約10年ぶりとなる。
アンジェラ・アキ コメント
この度、「この世界の片隅で」ミュージカルに音楽担当として参加させて頂く事になりました。
ミュージカルの音楽作家になりたくて、10年前にアメリカの音楽大学に入学し、作曲を学び直しました。
その学びの体験を経て、この素晴らしい作品に巡り会えた事を心から光栄に思っています。
そして、この作品の発表をもって日本での活動を再開させて頂きます。
シンガー・ソングライターとして曲を書くことと、ミュージカル音楽作家として曲を書くこと。その一番大きな違いは、視点です。シンガー・ソングライターとして曲を作るときは私の個人的な視点で書きますが、ミュージカルの場合はキャラクターの視点。そのキャラクターがどの場面で何を感じているのか、その視点になって、言葉ではなくまず音で考えてみる。そのときにどんな音が鳴っているのが正しいのかを探していく。難しいことではあったけれど、ものすごくやりがいを感じている自分がいました。
ミュージカルは総合芸術。関わる全員が答えを探し、何度も書き直したりしながら一緒に作品を作り上げる。この喜び、この経験は、一回やって“楽しかったな”で終われるようなものではありません。私は日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい。そう思っています。
この世界の片隅に
2024年5月 東京都 日生劇場
2024年6月 北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
2024年6月 岩手県 岩手県民会館
2024年6月 新潟県 新潟県民会館
2024年6月 愛知県 御園座
2024年7月長野県 まつもと市民芸術館
2024年7月 茨城県 水戸市民会館
2024年7月 大阪府 SkyシアターMBS
2024年7月 広島県 呉信用金庫ホール
※上演スケジュールは後日発表