ブランデー戦記のライブツアー「ブランデー戦記 東名阪クアトロツアー」が本日1月12日に大阪・梅田CLUB QUATTROでファイナルを迎えた。この記事では1月4日に東京・渋谷CLUB QUATTROで行われたツアー初日の模様をレポートする。
ブランデー戦記は蓮月(G, Vo)、みのり(B, Cho)、ボリ(Dr)の3人で2022年8月に結成された大阪発のロックバンド。昨年8月に1st EP「人類滅亡ワンダーランド」をリリースし、11月には「バズリズム LIVE 2023」、12月には「COUNTDOWN JAPAN 23/24」に出演するなど、着実にリスナーを増やして活動の規模を広げてきた。ゲストにTHEティバを迎えて開催されたツアー東京公演のチケットはソールドアウト。2組は大勢のファンが見守る中、白熱のパフォーマンスを繰り広げた。
THEティバはサポートメンバーのKou Ishimaru(B)を迎えた3人編成でスモークの立ち込めるステージに現れると、「Down the river」「I want nothing to do any more」「Hole horrible」といったタイプの異なる楽曲を次々とプレイ。重厚感のあるオルタナティブなサウンドに、明智マヤ(Vo, G)のどこか気だるくも力強いボーカルを乗せて観客のボルテージをと上昇させていった。ライブ終盤、THEティバはノイジーなバンドサウンドが印象的な「fade」や、サチ(Dr)の刻むドラムが徐々にエモーショナルな展開を見せる「Summer Ends」などを披露。最後は「Go back our home」を壮大な演奏で届けてステージをあとにした。
場内にPixies「Where Is My Mind?」が鳴り響き、ブランデー戦記の3人が姿を見せると、この日を心待ちにしていたファンから大きな拍手と歓声が上がる。高揚したムードの中、ブランデー戦記は1曲目に蓮月の弾き語りで始まる「サプリ」をセレクト。彼女の儚げなボーカルとギターの温かな音色をじっくりと聞かせたところで、リズム隊が奏でるダイナミックなバンドサウンドが合流。そのままポップネスと歪んだギターサウンドがいい塩梅で混じり合う「黒い帽子」や、軽快なビートで駆け抜ける「ラストライブ」、みのりが淡々と弾くベースを起点に壮大なサウンドスケープを描く「水鏡」などを続け、オーディエンスを独自の世界感へと一気に引き込んでいった。
昨年4月に初めて渋谷CLUB QUATTROに訪れたというみのり。彼女は満員のフロアを眺めながら「まさか自分がクアトロのステージに立つことになるとは思っていなくて、私たちの音楽を届けられる人数がこんなにたくさんいることがすごくうれしい。さっきも裏のモニターで観ていて泣きそうでした。本当にありがとうございます!」と感慨深そうに語った。ブランデー戦記は疾走感あふれる「Kids」でライブを再開すると、そのまま10代の苦悩について歌った新曲「coming-of-age story」を披露。そしてボリの力強いドラムを合図にセッション的に音を重ねていき、オーディエンスを十分に引き付けたところで「僕のスウィーティー」へと突入。3人の激しい演奏を浴びた観客がハンドクラップをしたり、手を掲げたりと一体感のあるステージが繰り広げられた。
ライブ終盤、蓮月はTHEティバのステージを振り返り「カッコよかったですね……。後ろから観てたんですけど、めちゃくちゃカッコよくて今日は一緒にできて本当にうれしいです。ありがとうございます」と笑顔でひと言。そしてオーディエンスに「2024年、私たちはいろんなチャレンジをしていこうと思っているので、今年も音楽とライブを楽しんでいただければと思います」と呼びかけると、バンドの名を音楽シーンに知らしめたキラーチューン「Musica」、昨年12月発表の最新曲「ストックホルムの箱」をプレイし、大盛況の中この日の公演の幕を降ろした。
セットリスト
ブランデー戦記「ブランデー戦記 東名阪クアトロツアー」東京公演 2024年1月4日 渋谷CLUB QUATTRO
THEティバ
01. Down the river
02. I want nothing to do any more
03. Hole horrible
04. Alien loves you!
05. Monday
06. fade
07. Summer Ends
08. Through the dark
09. Go back our home
ブランデー戦記
01. サプリ
02. 黒い帽子
03. ラストライブ
04. 水鏡
05. Kids
06. coming-of-age story
07. 僕のスウィーティー
08. Musica
09. ストックホルムの箱