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Creepy Nutsが世界中でヒット / 「オーバーライド」の音MAD爆増中

再生数急上昇ソング定点観測
17分前2024年01月26日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで1月12日から1月18日にかけて集計されたミュージックビデオランキング、および楽曲ランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、4位にSnow Manの両A面シングル「LOVE TRIGGER / We'll go together」の表題曲「LOVE TRIGGER」のダンスプラクティス映像が登場。相手が“引き金”となりだんだん愛に溺れていく姿をグルーヴィかつ疾走感のあるバンドサウンドに乗せて歌った1曲だ。ダンスプラクティス映像では、リーダーの岩本照が振付を担当した“トリガー”を表現したサビのダンスを含め、先に公開されていたMVとは違った彼らの魅力を存分に堪能できる。

そのほか、10位はMrs. GREEN APPLEの今年1発目の曲であり、山田涼介(Hey! Say! JUMP)が主演、浜辺美波がヒロインを演じる映画「サイレントラブ」の主題歌である「ナハトムジーク」。 “ミセス史上最も美しいMV”と銘打たれた今回のMVはフルCGで描写されており、楽曲と同じく壮大なスケール感に圧倒される。40位はBUMP OF CHICKENの「Sleep Walking Orchestra」。テレビアニメ「ダンジョン飯」のオープニング主題歌で、ケルト調のアレンジが優しい温かみを感じさせる。48位には、オールドスクールヒップホップとポップパンクを融合させたNMIXXの「DASH」がランクインした。

そして、昨年8月に公開されたjon-YAKITORYの「混沌ブギ」が徐々に再生回数が伸ばして63位に初登場。人生に投げやりなようで、実は希望を感じられる歌詞が秀逸だ。バンドサウンドからダンスナンバー、ボカロ曲などさまざまなジャンルの楽曲が並んだ今週は、下記の3曲をピックアップ。

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」

※YouTubeウィークリー楽曲ランキング初登場19位

テレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」第2期のオープニング主題歌として書き下ろされたCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が、日本のみならず海外でも大ヒットをしている。1月7日にリリースされたこの曲は、Apple MusicとSpotifyの国内ストリーミングランキングで1位に。海外のiTunesヒップホップチャートでも、インドネシア、台湾、ラオス、メキシコ、チリ、ウクライナなど10カ国以上で1位を獲得した。1月15日のSpotifyのグローバルチャートでは80位にランクイン。アメリカのiTunesヒップホップチャートで最高6位を記録し、Apple Musicのストリーミングチャート「トップ100:グローバル」で22位にまで食い込んだ。配信リリースからわずか2週間で、全世界でのストリーミング総再生回数は3000万回を突破。アニメのオープニングムービーで主人公が踊るダンスのインパクトも相まって、その思わず体を動かさずにはいられない中毒性の高いビートに世界中が虜になっている。

現在TikTokやYouTubeでは「マッシュル-MASHLE-」のオープニングムービーに合わせて一緒に踊る「BBBBダンス」チャレンジが流行中。アニプレックスのYouTubeアカウントでも「マッシュル-MASHLE-」出演声優たちによる「BBBBダンス」タグを付けた動画が続々投稿されており、このダンスチャレンジブームの勢いを後押ししている。

TikTokで3億回再生を超えた「のびしろ」などのポップス路線から転換し、10月リリースの「ビリケン」でジャージークラブを導入して海外の流行を取り入れたCreepy Nuts。引き続きジャージークラブに取り組んだ「Bling-Bang-Bang-Born」のヒットを皮切りに、彼らの活動のスケールが海外へと拡大していくのかもしれない。

友成空「鬼ノ宴」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場53位

高校3年生だった2021年3月に、EP「18」でアーティストデビューを果たした友成空。彼は作詞・作曲・編曲からアートワークのイラストまで自身で手がけており、さらにBiSHに「I」、BiTE A SHOCKに「常夏プラネット」を提供するなど、若くしてマルチな才能を発揮している。

そんな友成空の「鬼ノ宴」は、昨年11月にTikTokに投稿したデモ音源が250万回再生を突破し、リリース前の段階で注目されていた楽曲。リスナーの期待が膨らむ中、YouTubeでフルバージョンが公開されると、2週間で100万回再生を超えた。「好きなもの丈 食べなはれ 堕ちるとこまで堕ちなはれ」という歌詞の通り、欲に溺れて堕落していく様を唯一無二のワードセンスで紡いでいくこの曲。「宴が始月曜(はじまんでい)」から「今宵は帰日曜(かえさんでい)」につなげる構成力も見事だ。

吉田夜世「オーバーライド」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場89位

吉田夜世による重音テトを使用したオリジナル曲「オーバーライド」のMVが公開されたのは11月29日。それから少し経って1月中旬から再生数が急加速し、その結果1月24日公開のBillboard JAPANが集計するボカロ曲チャート「ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20」で1位を獲得した。

タイトルになっている「オーバーライド」は、古いデータやソフトを新しいもので置き換えることを指す際に使われているIT用語。そのタイトルの通り、音MADを中心に当楽曲を使用した二次創作動画(主にニコニコユーザーの間では「オーバーマッド」と呼ばれている)が続出したことが、この曲がヒットした要因の1つだろう。特に元日に投稿された、アニメ「葬送のフリーレン」のキャラクターを使った動画は人気で、10日で40万回再生を突破し「オーバーライド」の人気をさらに加速させた。ちなみにこういった二次創作は著作権侵害にあたる行為ではあるが、これに対して吉田は「公序良俗に反するものでなければ本当に歓迎です」と寛容な姿勢を示している。

肝心の楽曲について言うと、縦ノリの気持ちいい出だしから、サビでポップさが増幅する緩急が素晴らしい。個人的には、ラストの「アンタが書いた杜撰なコードばっか持てはやすユーザーよ 吐いた言葉の裏なんて知る由もないだろう」のフレーズは世間に対しての毒気が効いていて痛快だ。

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