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Homecomingsが地元京都でくるりと競演、卒業するドラム石田成美と過ごした日々は“誇り”

Homecomings(撮影:池野詩織)
2か月前2024年02月17日 3:06

Homecomingsが2月10日に京都・KBSホールでライブイベント「Homecomings New Neighbors FOUR Won't You Be My Neighbor? February.10, 2024 at Kyoto KBS Hall」を開催した。

くるりが京都の後輩・Homecomingsに送ったメッセージ

バンドの結成地である京都を舞台に行われた「Homecomings New Neighbors FOUR Won't You Be My Neighbor? February.10, 2024 at Kyoto KBS Hall」。Homecomingsは本公演をもって、10年以上の月日をともに過ごしてきたメンバー石田成美(Dr)が卒業することをアナウンスしていた。この日はゲストとして、同じく京都出身でHomecomingsが敬愛する先輩バンド・くるりが出演。会場にはこの特別な夜を見届けようと多くのファンが詰めかけた。

くるりはサポートメンバーの松本大樹(G)、あらきゆうこ(Dr)、野崎泰弘(Key)を従えてステージに現れると、「ブレーメン」で高らかにライブ開始の狼煙を上げる。そのまま「コンチネンタル」「チアノーゼ」といった良質なロックンロールナンバーをエネルギッシュに届け、序盤から観客の心をがっちりとつかんでいった。MCでは岸田繁(Vo, G)が「昔からちょこちょこライブを観ているんですけど、うーん……大好き。聴いていて幸せな気持ちになりますよね」、佐藤征史(B)が「いやなところが1ミリもない。全部が優しいんです」と、京都の後輩であるHomecomingsの音楽をそれぞれの言葉で讃えた。

活動初期の名曲「春風」で場内に穏やかな春風を吹かせたくるりは、続く「琥珀色の街、上海蟹の朝」でHomecomingsの畳野彩加(Vo, G)を呼び込む。腕利きのバンドメンバーが紡ぐ酩酊感のあるメロウな音世界の中、岸田と畳野は気持ちよさそうに体を揺らしながらそれぞれの歌声を重ねていった。くるりはその後、昨年10月発表の最新アルバム「感覚は道標」から「California coconuts」「In Your Life」をパフォーマンス。最後は岸田が「後輩のバンドから学ぶことがいっぱいあって。音楽を必死に演奏しているとウワーってなるんですけど、Homecomingsの曲を聴くとほんまに幸せな気持ちになるなってことを心から思いました。いい光景が見れて幸せでございます」と告げて「Remember me」を歌唱し、会場に深い余韻を残してステージをあとにした。

ドラム石田成美の卒業ライブ

HomecomingsのファンにとってはおなじみのSEであるNico「These Days」が鳴り響き、畳野、福富優樹(G)、福田穂那美(B)、そして石田が姿を見せると、フロアからは温かな拍手が沸き起こる。4人は「Songbirds」で穏やかにライブの幕を開けると、映画「愛がなんだ」の主題歌「Cakes」や、アニメ「君は放課後インソムニア」のエンディングテーマ「ラプス」など近年の代表曲をじっくりとプレイ。石田がタイトなグルーヴを刻む「LIGHTS」では、そのエバーグリーンなサウンドを浴びた観客たちが思い思いに体を揺らして演奏を楽しんだ。福富は「音楽を始める前からずっと聴いている大好きなくるりと、京都という土地で一緒にライブができてすごくうれしい。それもこうして集まってくださった皆さんのおかげです。ありがとうございます!」と呼びかけると、ストリングスアレンジに岸田を迎えて制作したミディアムナンバー「光の庭と魚の夢」を大切そうに奏でた。

ライブ中盤、真っ赤に染まったステージで披露されたのはロックテイストの「Shadow Boxer」。静かな立ち上がりから肉体的かつエモーショナルな展開を見せる石田のドラムと、畳野の力強くまっすぐなボーカルで観客を圧倒した。Homecomingsは畳野の「大好きな曲をやります」のひと言で演奏を再開すると、くるりへのリスペクトを示すように「ハローグッバイ」をカバー。そのまま5月公開の映画「三日月とネコ」の主題歌に決定している新曲「Moon Shaped」や、「ひとりでもふたりでもないよ」「ぼくらはたまたまうつくしい」といったバンドが掲げるステートメントを曲にした「US / アス」を軽やかに演奏してライブ本編を終えた。

「4人でここまで来れたことをずっと忘れないでいたい」

Homecomingsはアンコールの拍手を受け再びステージに登場。福富は満員のフロアを眺めながら「今日をもってドラムのなるちゃんは一旦卒業します。大学のいい先輩とかわいい後輩みたいな関係性から始まったバンドが10年も続いて。くるりと一緒にライブができることもそうやし、KBSのステージに立てていることもそうやし、この4人でここまで来れたことをずっと忘れないでいたい。今日観に来てくれた皆さんも含めて、これまでのすべてを誇りに思います。ありがとうございます!」と呼びかける。そして「ドラム、成美石田!」の言葉を合図に「I Want You Back」の演奏になだれ込むと、ステージ後方の幕が開き煌びやかなステンドグラスが姿を表す。4人はこの神秘的な空間を、みずみずしいバンドサウンドで満たした。それでもダブルアンコールを求める拍手はやまず、Homecomingsはみたびステージへ。最後はキラーチューン「HURTS」が駆け抜けるようにプレイされ、ライブは湿っぽさを感じさせないさわやかな空気の中で締めくくられた。

またHomecomingsは本公演の翌日に京都・MUSEで開催されたイベント「"Homecomings New Neighbors FOUR Won’t You Be My Neighbor?" AFTER PARTY」に“シークレットバンド”として出演。石田を含む4人体制ラストのパフォーマンスを披露した。このステージの模様はバンドのInstagram公式アカウントにて視聴することができる。

セットリスト

「Homecomings New Neighbors FOUR Won't You Be My Neighbor? February.10, 2024 at Kyoto KBS Hall」2024年2月10日 KBSホール

くるり

01. ブレーメン
02. コンチネンタル
03. dancing shoes
04. チアノーゼ
05. 春風
06. 琥珀色の街、上海蟹の朝
07. California coconuts
08. In Your Life
09. 飴色の部屋
10. everybody feels the same
11. Remember me

Homecomings

01. Songbirds
02. Cakes
03. ラプス
04. PAINFUL
05. LIGHTS
06. 光の庭と魚の夢
07. euphoria / ユーフォリア
08. Here
09. Shadow Boxer
10. ハローグッバイ(くるりカバー)
11. Moon Shaped
12. Blue Hour
13. US / アス
<アンコール>
14. I Want You Back
<ダブルアンコール>
15. HURTS

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