5月30日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)でライブイベント「ライブナタリー “氣志團 × おとぼけビ~バ~ × PassCode”」が開催された。
おとぼけビ~バ~
本公演は「もしもライブナタリーがスリーマンライブで『氣志團万博』を開催するなら?」をテーマに企画されたイベント。氣志團の綾小路翔(Vo)は自身のX(Twitter)アカウントでPassCodeを「ラウドロックアイドルの雄、ミス・ピコリーモ」、おとぼけビ~バ~を「世界を席巻するロックバンド」とそれぞれ紹介し、三つ巴の対バンライブへの期待を煽っていた。
トップバッターで登場したおとぼけビ~バ~は「ヤキトリ」「あきまへんか」「ハートに火をつけたならばちゃんと消して帰って」を序盤に畳みかけ、ゴリゴリのバンドサウンドを観客に浴びせる。よよよしえ(G)が「ちょっと聞いて! Zepp初めてなんですけど!」と叫ぶ場面がありつつ、海外でも活躍する百戦錬磨のライブバンドらしい熱量たっぷりのライブが進行。「ジジイ is waiting for my reaction」ではあっこりんりん(Vo)が中指を立てて叫び、人気曲「アイドンビリーブマイ母性」へとつなげた。さらにおとぼけビ~バ~は激烈ビートの新曲「なあ、ありがとうは?」などを次々に演奏し、ラストにカオスな「あなたわたし抱いたあとよめのめし」を投下。持ち時間40分で全18曲を詰め込む怒涛のセットリストで観客を熱くさせた。
氣志團
氣志團のライブではけたたましいバイクのコール音が鳴り響き、まずサポートメンバー・叶亜樹良(Dr)がドラムソロを披露。綾小路の左右に早乙女光(Dance & Scream)と微熱DANJIが並び、「俺達には土曜日しかない」で華やかなロックンロールショーがスタートした。氣志團は続けて「房総魂」を投下し、羽田に彼らの地元・木更津の熱い風を吹かせる。「まだまだこんなもんじゃねえだろ! 俺らもまだまだこんなもんじゃねえぜ!」という綾小路の呼びかけで始まった「スウィンギン・ニッポン」では、早乙女、微熱DANJI、西園寺瞳(G)、星グランマニエ(G)がフロアに降りてパフォーマンスをするというサプライズが。西園寺と星が肩車された状態でギターを弾き倒す様子に、フロアが大きく盛り上がった。
氣志團は綾小路がギタリスト、早乙女が指揮者を務めるエモーショナルなインスト曲「朝焼けBANZAI」のあと、綾小路は「日本国民の皆さまから音楽感度の高い方を発掘するという名目でこのライブナタリーが開催されていることはあまり知られておりません」と話し、「皆さまも冷静に考えればわかったでしょう。おとぼけビ~バ~、PassCode、氣志團というありえないメンツ。加えて、開催1カ月前というあまりにも急な告知、さらに日本最大級のライブハウスZepp Hanedaにおいてどう考えても“プレミアム”な集客数。正直に申し上げます。皆さまは試されておりました。この過酷な環境下の中、鬼の平日木曜日鬼のド平日の木曜日にこの3組を観たいという人材を、我が日本国は求めておりました」と来場者数が決して多くはない結果になった本公演ならではのMCで観客を笑わせる。さらにQRコードの書かれた看板を持ち込み、ツアーを告知した。氣志團はさらに名曲「One Night Carnival」で大合唱を生み出し、オーディエンスをピリオドの向こうへと誘う。「One Night Carnival」は某テーマパークの楽曲にそっくりなアレンジでも届けられ、ステージに氣志團の着ぐるみも登場する中、華やかに締めくくられた。
PassCode
トリを飾るPassCodeはバンドセットで登場。南菜生、高嶋楓、大上陽奈子、有馬えみりという鉄壁の4人のバックをバンドメンバーのKAI(G)、GEN(G)、Masato(B)、Yohei(Dr)が陣取る。PassCodeは「Ray」でライブ開始の狼煙を上げ、有馬の激烈なシャウトなどでパワフルに切り込んでいく。ハッカー(PassCodeファンの呼称)の絶叫を浴びつつ、4人は「Seize Approaching BRAND NEW ERA」「FLAVOR OF BLUE」などプログレッシブかつヘヴィな楽曲を惜しみなく連投した。
南は「初めて観る人、たくさんいると思います。今日は一番若いグループかもしれませんが、トリに選んでくれたってことで、“下剋上”を見せてやりたいと思います!」と宣言。そんな言葉のあと、ギラギラとしたパッションをほとばしらせるPassCodeは、後半に「MYTH」「GROUNDSWELL」と有馬が加入して以降の楽曲群をパフォーマンスし、南は「今日は絶対いい日になるって思ってました。学校や仕事のあとで疲れている中、来てくれて本当にありがとう! プレミアムな皆さま! 日本で一番、最高の場所にしましょう!」と観客に呼びかけた。そして「アイドル代表、PassCodeでした!」という南の言葉に続いて、ラストナンバー「Kissの花束」へ。4人は場内の熱気を最高潮にまで高め、ステージをあとにした。
セットリスト
「ライブナタリー “氣志團 × おとぼけビ~バ~ × PassCode”」2024年5月30日 Zepp Haneda(TOKYO)
おとぼけビ~バ~
01. ヤキトリ
02. あきまへんか
03. ハートに火をつけたならばちゃんと消して帰って
04. シルブプレ
05. ラブ・イズ・ショート
06. いまさらわたしに話ってなんえ
07. 脱・日陰の女
08. ジジイ is waiting for my reaction
09. アイドンビリーブマイ母性
10. あなたとの恋、歌にしてJASRAC
11. 穴兄弟で鍋パーティー
12. 携帯みてしまいました
13. なあ、ありがとうは?
14. サラダ取り分けませんことよ
15. リーブミーアローンやっぱさっきのなしでステイウィズミ
16. 孤独死こわい
17. 一級品の間男
18. あなたわたし抱いたあとよめのめし
氣志團
01. 俺達には土曜日しかない
02. 房総魂
03. スウィンギン・ニッポン
04. 萌え萌えROCK'N'ROLL
05. 朝焼けBANZAI
06. 愛 羅 武 勇
07. One Night Carnival
08. ゆかいな仲間たち
PassCode
01. Ray
02. ONE STEP BEYOND
03. Seize Approaching BRAND NEW ERA
04. FLAVOR OF BLUE
05. Freely
06. Club Kids Never Die
07. MYTH
08. GROUNDSWELL
09. Clouds Across The Moon
10. Kissの花束