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Juice=Juice植村あかり、コンプレックスだった笑顔を武器に!14年のアイドル人生に幕

「あーりーがとう」と書かれた手紙を見せる植村あかり。
5か月前2024年06月15日 2:06

Juice=Juiceの植村あかりの卒業公演「Juice=Juice Concert Tour 2024 1=LINE 植村あかり卒業スペシャル」が、昨日6月14日に東京・日本武道館で開催された。

研修生から14年、Juice=Juiceとして11年の歴史に幕

ハロプロ研修生としてレッスンを積んだのち、2013年にJuice=Juiceの初代メンバーに選ばれた植村。2021年11月に卒業した金澤朋子からバトンを受け継ぐ形で、3代目リーダーを務めてきた。

Juice=Juice最後のオリジナルメンバーとなった植村は「結成10年をひとつの区切りとして、10周年をやりきってから新しい道に進みたい」という思いのもと、2023年8月にグループおよびハロー!プロジェクトからの卒業を発表。そんな植村のアイドルとしてのラストステージを見守るべく、日本武道館には約1万1000人のファンが訪れ、コンサートの模様は全国47都道府県の映画館とCSテレ朝チャンネルで生中継された。

開演前、Juice=Juiceファミリー(Juice=Juiceファンの呼称)からの熱烈な「あーりー」コールが鳴り止まぬ中、黒を基調としたシックな衣装のJuice=Juiceが登場。11人は植村のメンバーカラーである“メロン色”のリストバンドをおそろいで着けている。冒頭から、メジャーデビュー曲「私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)」、ライブで人気の「Borderline」、新曲「トウキョウ・ブラー」とダンサブルな楽曲が続き、会場に一体感が生まれていった。

おなじみの「We are Juice=Juice!」という掛け声で始まった冒頭の挨拶で植村は「ステージに立った瞬間から、皆さん温かくて、笑顔になりました」と顔をほころばせる。2023年5月に加入し、今回が自身初の武道館公演となった川嶋美楓は「皆さんの熱気がすごくて、本当に楽しみな気持ちでいっぱいです!」と心境を語った。

彼女たちは、メジャーデビュー曲「ロマンスの途中」を皮切りに、「好きって言ってよ」「イジワルしないで 抱きしめてよ」とアッパーチューンを連発。そして植村をJuice=Juiceの初代メンバーに選んだ恩師・つんく♂が、彼女の卒業を意識して手がけた楽曲「おあいこ」も披露された。

メンバーの個性が光る、多彩な楽曲でファミリーを魅了

トレンチコートを羽織ったメンバーたちは、再登場するや否や「ポツリと」を切なげに歌唱。「愛・愛・傘」では、それぞれがメンバーカラーの傘を手にしてキュートなダンスを見せる。横並びに座って歌い始めた「銀色のテレパシー」では、コートを脱いでチェック柄の衣装を披露。さらに山下達郎「FUNKY FLUSHIN'」をグルーヴィにパフォーマンスするなど、彩り豊かな楽曲でファミリーを魅了した。

続いては、ハロプロ研修生 feat. Juice=Juice名義でリリースした「天まで登れ!」や、「五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)」「伊達じゃないよ うちの人生は」といった初期の名曲で構成されたメドレーがスタートした。ライブで鉄板のロックナンバー「CHOICE & CHANCE」では井上玲音得意のボイスパーカッションがさく裂。その後も、ドラマ「武道館」の挿入歌で、NEXT YOU名義でリリースした「大人の事情」とアッパーチューンが畳みかけられる。有澤一華が特技のバイオリンでメンバーのパフォーマンスに彩りを添えた「チクタク 私の旬」を経て、「アレコレしたい!」でメドレーコーナーはクライマックスを迎えた。

キラーチューン連発、武道館のボルテージは最高潮に

石山咲良が「皆さん! サボってないですか? 声出していけますか?」と観客を煽ると、メンバーがいつもライブ前に行う気合い入れの円陣に、“特別バージョン”としてファンも参加。メンバーとファミリーが一丸となる。

コンサート終盤は、新曲「ナイモノラブ」に始まり、「プライド・ブライト」「Fiesta! Fiesta!」「『ひとりで生きられそう』って それってねえ、褒めているの?」「GIRLS BE AMBITIOUS」とキラーチューンが続き、武道館のボルテージは最高潮に。

パフォーマンス中は、あと数時間で卒業してしまう植村のもとにメンバーが駆け寄って、仲睦まじくほほえみ合う場面も。本編は、太陽とシスコムーンからJuice=Juiceが受け継いだソウルフルなナンバー「Magic of Love」で締めくくられた。

大好きです。あーりーがとう!

アンコール後、きらびやかなドレスを身にまとった植村は1人でステージに登場。新たな旅立ちを思わせるソロ曲「Brilliance of memories」を、さわやかに歌い上げた。

穏やかな表情の植村は、「お手紙を書いてきたので、私の話口調で皆さんにお届けできたら」と、思いを語り始める。「気付いたらJuice=Juiceに加入して11年が経っていました。大阪で“関西の研修生”という形でダンスレッスンをさせていただいて、その頃から数えると14年目になります」と感慨深げ。「私のヘナチョコな人生にJuice=Juiceという素晴らしい道をくださったつんく♂さん、スタッフの皆さん、支えてくれた友達、家族、そしてJuice=Juiceファミリー、メンバー。みんなの存在のおかげでここまで来ることができました」と感謝の思いを口にする。

植村は、2015年6月から約1年4カ月かけて225公演を行い、総移動距離約6万8000km、“地球1周半分”を回ったライブツアーに触れつつ、「Juice=Juiceにしか成し得なかったことを、みんなと経験できたことは一生の宝物です。ライブ中は、ネガティブな気持ちを持ってこないことを約束にステージを楽しんでいた私ですが、そのことを言葉で伝えずとも、みんなは率先して笑顔でJuice=Juiceを囲んでくれましたね。本当にありがとうございます」と目に少し涙をにじませた。

さらに植村は「つんく♂さんが強い歌詞を書いてくださるから、私たちも自然とたくましくなれました。Juice=Juiceの強さ、自由さはすべてそこから来たものだと思います」と、恩師へ謝意を伝える。今回のツアータイトル“1=LINE”を例に挙げ、「リーダーになるタイミングで、Juice=Juiceの真ん中にいる“=”のような、これからをつなげていく存在になれたらと思い、ここまでやってきました。“=”という記号は、どこまでも平行線で対等。私たちは“1=LINE”で、皆さんとも平行に、いつまでも“おあいこ”のような存在でいられているのかなと思います。11年、酸いも甘いも噛み分けてきたけど、最後に残るのは幸せな気持ちしかなかったです」と胸中を語った。

そして「私のあかりという名前は『明るい道をたどって、いつまでも明るく照らしていけるように』というのが由来。当初はコンプレックスだった自分の笑顔を好きになれたきっかけもJuice=Juiceファミリーの皆さんとの時間。今では笑顔は私の武器の1つになりました」と胸を張る。

植村は「Juice=Juiceを愛してくれて、Juice=Juiceを見つけてくれてありがとう! 皆さんが明日からもキラキラな毎日を送れるよう応援しています。大好きです。あーりーがとう!」と伝えると、2枚の便箋を会場に見せ、内容が白紙の1枚と、「あーりーがとう」の一言だけが書かれた手紙であったことを明かし、ファンを驚かせる。すべてのメッセージを伝えきった植村は「あー、緊張した! ありがとうございました!」と胸をなでおろした。

Juice=Juiceをつないでいく、4代目リーダー・段原瑠々の決意

その後、純白の衣装に着替えたメンバーが植村のもとへ。卒業ソングとして歌い継がれる「続いていくSTORY」、大団円にふさわしい楽曲「Wonderful World」を歌唱。最後の挨拶ではメンバーたちが、植村への思いを語った。

川嶋は「加入したとき、植村さんと『一生泣きません』と約束したから、今日は泣かないように目をカピカピにさせてきました」と、メンバーと観客の笑いを誘い、最年少の遠藤彩加里は号泣しながら「今回のツアーは、植村さんやファンの皆さんとたくさんアイコンタクトが取れてうれしかったです」と語る。石山も涙をこらえながら「これからも私たちの背中をドンって押してください!」と植村に視線を送った。

江端妃咲は「植村さんは最初に私のことを“えば”と呼んでくださった先輩。植村さんがイジってくださらなかったら今の“悪ガキ”キャラもなかったです。たくさん感謝しています」と笑顔を見せる。入江里咲は、この公演の本番中、舞台裏で植村がメンバーに指輪をプレゼントするサプライズを仕掛けていたことを明かし「最後の最後まで植村さんの愛を感じました。その愛を受け継いでがんばっていきます」と宣言。有澤は「私が壁にぶち当たったとき、植村さんは『自分が信じてる音楽をやっていいんだよ』と言って助けてくれました。植村さんが伝えてくださったことは私が引き継ぎますので、ご安心ください!」と決意を新たにした。

続く松永は、観客の声出しが禁止されていたコロナ禍のライブの際、楽屋で植村と話したことを回想し「うえむらしゃんに『ライブの楽しみが、わからなくなった』と言ってしまったことがある」とエピソードを明かし「今では武道館にこんなにたくさんの方が集まってくださって、ライブの楽しみを感じることができて本当にうれしい。Juice=Juiceをもっと大きな舞台に連れて行きたいです」と目標を掲げる。「植村さんと過ごすのが幸せで、煽っちゃったりする」と語った工藤由愛は「結局(植村の)手のひらの上で転がされて『あー、叶わないな』って思うまでが楽しい時間で、タコ、胸いっぱでした!」と発言し、会場を笑いで包んだ。

こぶしファクトリーの解散を経て、2020年にJuice=Juiceに加入した井上は、当時を振り返り「植村さんにかけていただいたとある言葉のおかげで、Juice=Juiceへの仲間意識がすごく芽生えました」と涙を浮かべる。そして植村からリーダーを引き継ぐ段原瑠々は「最後のオリジナルメンバーを送り出すことになって、妹じゃなくなってしまうのが少しさみしい。オリジナルメンバーさんのうしろで踊っているときの無敵感。ずっとずっと憧れで、『こんなカッコいい人たちいるんだ』と肌で感じた感動を、今後も伝えていきたいです。大好きな植村さんが愛してくださったJuice=Juiceを続けて、頼もしい後輩たちと進んでいけたらと思います!」と力強く表明した。

最後に植村は「Juice=Juiceが全部を賭けて、凝縮したものを届けられる場所がライブだと思っているので、これからもたくさん楽しい空間を作っていってほしいです。近くからJuice=Juiceファミリーとして応援しています。これからもJuice=Juiceをつないでいきましょう! 3代目リーダーの植村あかりでした!あーりーがとうございました!」と叫ぶ。ラストは前向きなナンバー「Goal~明日はあっちだよ~」で植村の卒業公演は幕を閉じた。

セットリスト

「Juice=Juice Concert Tour 2024 1=LINE 植村あかり卒業スペシャル」2024年6月14日 日本武道館

01. 私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)
02. Borderline
03. トウキョウ・ブラー
04. ロマンスの途中
05. 好きって言ってよ
06. イジワルしないで 抱きしめてよ
07. おあいこ
08. ポツリと
09. 愛・愛・傘
10. 銀色のテレパシー
11. FUNKY FLUSHIN'
12. メドレー
 天まで登れ!
 五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)
 伊達じゃないよ うちの人生は
 CHOICE & CHANCE
 大人の事情
 チクタク 私の旬
 アレコレしたい!
13. ナイモノラブ
14. プライド・ブライト
15. Fiesta! Fiesta!
16. 「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?
17. GIRLS BE AMBITIOUS
18. Magic of Love
<アンコール>
19. Brilliance of memories / 植村あかり
20. 続いていくSTORY
21. Wonderful World
22. Goal~明日はあっちだよ~

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