GANG PARADE × THE イナズマ戦隊が1年ぶり競演、感動と興奮の一夜

3か月前2024年07月10日 10:03

ライブイベント「ライブナタリー Presents GANG PARADE SAY HELLO! 2MAN」が7月6日に神奈川・SUPERNOVA KAWASAKIで開催され、GANG PARADEとTHE イナズマ戦隊が約1年ぶりのツーマンライブを行った。

ギャンパレ×イナ戦の伝説的大阪ライブから1年

昨年7月に大阪で行われたライブナタリーのイベントで、ギャンパレとイナ戦は初めて競演。そこで両者の個性が相乗効果を生み、感動と興奮のライブ空間が作り出された。その後、ギャンパレはイナ戦から楽曲提供を受け、「ROCKを止めるな！！」をシングルリリース。そんな関わりがありつつ、初競演から約1年が経ったこの日、両者が再びツーマンライブを行うこととなった。

THE イナズマ戦隊が遊び人の前に帰ってきた

イナ戦は結成から27年間、上中丈弥（Vo）、山田武郎（G）、中田俊哉（B）、久保裕行（Dr）の4人で活動を続けてきたが、先日に久保が体調不良で活動を休止。この日はサポートメンバーとしてオータケハヤト（Dr / ROCK'A'TRENCH）を迎えた体制でステージに登場し、「GLORY DAYS」でライブの口火を切った。上中は「ギャンパレちゃんには『ROCKを止めるな！！』って曲を書いたんだけど、ライブでは別のアイドルの曲をやると喜んでもらえるんだよ！」と話し、上中が作詞した「ズッコケ男道」へ。ギャンパレファンとイナ戦ファンが大きな声でコール＆レスポンスに興じ、一体感が一気に高まった。

ニューアルバムからの新曲「グッジョブ！！」では上中が親指を突き立てると、それに呼応するようにオーディエンスもサムズアップを返した。また上中は久保の活休に触れつつ、「27年もやってたらこういうこともある」としつつ、1人が欠けた3人体制でも“ROCKを止めず”に突き進み、また4人でステージに必ずカムバックしたいという素直な思いを語った。そして聴く者の背中を押すような新曲「You ROCK It」がこの日限りの即興の歌詞を交えて届けられる。替え歌部分の歌詞は以下の通りで、ギャンパレと遊び人（GANG PARADEファンの呼称）にとってうれしいものだった。

もしも俺がギャンパレちゃんだったら君のために今日も歌う
もしも俺がギャンパレちゃんだったら遊び人のために今日も踊ろう
もしも俺が遊び人だったらそんなギャンパレちゃんを今日も応援しよう
もしも俺が遊び人だったらギャンパレちゃんのために明日も生きよう

上中丈弥、フロアの中心で愛と感謝を叫ぶ

MCで上中は遊び人、とりわけ同世代の“おじさん”について「推しがいる人生って素敵よな」と称賛。そしてイナ戦としての目標として「俺たちはいつか武道館に立つ」と宣言し、喝采を浴びた。勢いのあるロックチューン「Ban&An～バカ万歳アホ万歳～」に続き、上中が亡き父に捧げる歌「33歳」へ。

「33歳」の演奏中、上中は「瞬間瞬間を大事に。大切な人には愛してるとありがとうを伝えておこうぜ、エブリバディ！死んだら伝えられないから。俺はドラムが戻ってくるまでイナズマ戦隊が好きな人のためにがんばってこの場所を守るよ！」と宣言。そして上中はステージを降り、フロアの中央へ。観客に360°囲まれた状態で、「大切な人を思って、歌おう！」と叫ぶ。観客は上中を中心に大合唱。観客同士が肩を組んで歌うという美しい光景が広がった。そんな感動的な場面を経て、ラストにイナ戦は「応援歌」でポジティブなエネルギーを観客1人ひとりにぶつけるような、渾身のパフォーマンスを見せてライブを終えた。

GANG PARADEが登場「私たちは一生懸命歌って踊る！」

ギャンパレはピンクで統一した衣装で登場し、まず代表曲「Plastic 2 Mercy」を投下。13人が繰り出す息の合ったパフォーマンスと、遊び人がステージに届けるエネルギッシュな声援が相まって、ライブ開始早々から爆発的な盛り上がりを見せる。そんな中、電波系アイドルソング「Happy Lucky Kirakira Lucky」、KEYTALK提供の最新シングル曲「パショギラ」とアップテンポな曲がアクセル全開で続けて披露された。

ユメノユアは「皆さん楽しんでますか！楽しんでますよね！私たちもイナ戦さんのライブを観させていただいて。ライブナタリーさんに昨年イナ戦さんと出会わせていただいて。こうしてまたツーマンライブができてうれしいです」と笑顔に。さらに「イナ戦さんがすごいライブをしました。私たちは一生懸命歌って踊るしかないから、全力でやっていきます！」と宣言した。そして名刺代わりのナンバー「GANG PARADE」では13人が輪になってステージを駆け回り、風を巻き起こす。さらに彼女たちは熱量の高まるフロアに向けて、「don't forget me not」をエモーショナルに歌い届け、疾走感のあるエレクトロチューン「涙は風に、思いは歌に」で激しいダンスを見せた。なおステージ袖にはイナ戦の上中の姿があり、ステージで繰り広げられるギャンパレの全力ライブを観ながら、「最高！」と話していた。

ギャンパレ×イナ戦の物語が始まって1年

ココ・パーティン・ココは昨年のイナ戦との競演を含む対バンツアー「ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN」を回想。特にイナ戦には「衝撃を受けた」とし、「イナ戦さんの持っているパワー、熱さ、魂がライブを通してこんなにも伝わってくるのかと」と振り返る。所属レーベルのワーナーミュージック・ジャパンにイナ戦とのコラボを懇願した結果、イナ戦提供による楽曲「ROCKを止めるな！！」が生まれたことなどに触れつつ、1年を経て再び対バンできた喜びを語った。当日、イナ戦が見せたライブについてココは、「あんな（フロアの）真ん中で歌われたら勝ち目ないよな！泣いたって！」と感激した様子で話し、「遊び人のみんなにイナ戦さんのライブを観てもらいたかったから、本当によかった」と続けた。

「イナ戦さんが夢を追い求め続けるように、私たちも夢を追いかけてがんばっていきます！」というココの言葉のあと、ギャンパレは「INVOKE」を披露。さらに前進していく思いを歌った「CAN'T STOP」では、メンバー同士がアイコンタクトを取りながらフレンドリーなパフォーマンスを展開し、遊び人同士も手をつないでひとつになった。

一夜限りの「ROCKを止めるな！！」セッション

ギャンパレはステージにイナ戦を呼び込み、最後のセッションコーナーへ。メンバーに接近した上中は「いい匂いがする」と笑い、「涙は風に、思いは歌に」がお気に入りだと話す。軽快なトークを炸裂させたあと、イナ戦の生演奏で「喜びの歌」のコラボセッションが始まった。歌い出しのギャンパレの歌詞はメンバーが考えたアレンジバージョンで、「ギャンパレってすげえ」「イナ戦ってすげえ」と互いを称え合うような替え歌も織り交ぜた特別なものになった。

ギャンパレのメンバーは「また楽曲を作ってほしい」とステージ上でイナ戦に公開オファー。上中は「いくらでもいいけど、ワーナーさん通してくださいよ！」と大人の対応を一旦見せる。ギャンパレ側が「みんなの前で言わないと！」と付け加えると、上中は「それは大切！」と納得し、「今度は歌詞を一緒に書こう。見せ場、作ったるからな！」とメンバーとファンの期待を煽った。

クライマックスを迎え、上中が「普通に生きていたら普通の土曜日だった。ここに来られて、俺らも幸せだ！」と話したあと、ギャンパレとイナ戦は最後に「ROCKを止めるな！！」を披露。この曲は痛みも喜びもともに味わうというグループの連帯感を示しつつ、遊び人と手を取り合い愛を持って活動を続けていくというギャンパレの未来を示すような内容となっており、一夜限りの特別なコラボセッションに、ステージ、フロアは笑顔で満たされた。

なおギャンパレは9月から再び対バンツアー「ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN'24」を行うことを発表。開催地とゲストは後日発表されるので、続報を楽しみにしておこう。

セットリスト

「ライブナタリー Presents GANG PARADE SAY HELLO! 2MAN」2024年7月6日 SUPERNOVA KAWASAKI

THE イナズマ戦隊

01. GLORY DAYS
02. ズッコケ男道
03. グッジョブ！！
04. You ROCK It
05. Ban&An～バカ万歳アホ万歳～
06. 33歳
07. 応援歌

GANG PARADE

01. Plastic 2 Mercy
02. Happy Lucky Kirakira Lucky
03. パショギラ
04. GANG PARADE
05. don't forget me not
06. 涙は風に、思いは歌に
07. INVOKE
08. CAN'T STOP
＜アンコール＞
09. 喜びの歌 / THE イナズマ戦隊、GANG PARADE
10. ROCKを止めるな！！ / THE イナズマ戦隊、GANG PARADE