中島健人が主演を務めるテレビ東京系連続ドラマ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」の記者会見が7月12日に行われた。
7月19日に放送スタートする「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」は、累計210万部を超える同名マンガを原作としたリーガルドラマ。中島演じる弁護士・保田理が「しょせんは他人事じゃん?」と相談者を突き放しながら、仕事熱心なパラリーガル・加賀見灯や「喫茶柏原」の店主・柏原麻帆とともにネット炎上や誹謗中傷などのSNSトラブルを解決していく。記者会見には中島、加賀見役の白石聖、麻帆役の片平なぎさの3人が登壇した。
新たなスタートを切ってから一発目のドラマ
SNSを題材にした本作への出演が決まったときの心境について、中島は「最初にこのお話をいただいたときに、自分の経験をフルに生かせる作品に出会えたと思いました。自分としても新たなスタートを切ってから一発目のドラマになるので、気合いや愛情が強いです。自分の新たな面もこのドラマで見てほしいなと思います」とまっすぐな眼差しで語った。
片平演じる麻帆は、ドラマのオリジナルキャラクター。片平が「原作にいない人物を登場させることに、正直最初は『大丈夫なの?』と思いました。でも、プロデューサーさんにお話を伺うと、原作者の先生たちも快諾してくださっていて、しかも、今後マンガのほうにも麻帆さんを登場させてくださると言っていただいたので」と話すと、中島は「えっ、そうなの!? 初めて聞きました」と目を丸くする。「知ってました?」と中島が白石に話を振ると、白石からは「知ってますよ」という言葉が。自分だけ知らなかったことに気付いた中島は「ちょっと待って。僕、主役ですよね……?」とうろたえて2人を笑わせた。
役作りで意識したポイントを尋ねられると、中島は「原作に対するリスペクトもあるので、ビジュアルは大切にしたいなと思っていました。金髪の弁護士ってあんまりいないと思うんですけど、最初にチームでもどういうビジュアルにしようか、いろんな協議がありました」と金髪が印象的な保田の見た目に言及し、「最終的には保田のポップでドライな部分がビジュアルに直結するような、そういう仕上がりになったと思うので、いい見え方になったんじゃないかな」と満足げに話す。そして身にまとっているグリーンのスーツも「オーダーメイドです。完璧に僕の体に合わせて作っていただいた。特注のスーツなので、ギフトのように、毎日うれしく着ています」とアピールした。
原作者からのサプライズメッセージ
記者会見では3人へのサプライズとして、原作者の左藤真通と、作画担当の富士屋カツヒトからの手紙が司会者によって代読される場面も。左藤から「保田先生はひょうひょうとしつつ、締めるところは締めるというギャップが魅力の主人公です。実写ドラマとなると、どういう雰囲気になるのかまったく未知数でしたが、予告映像を観て、『なるほど、保田さんはこういう人だったのか』とワクワク。同時にセクシー成分が僕の栄養になっていくのを確かに感じて、驚きもしました。法律的な文言が多いため、セリフだけでも大変だとは思いますが、保田理をどうぞよろしくお願いいたします」という言葉を受け、中島は「光栄です。ありがとうございます。アフターセクシー」と感謝の思いを述べた。
富士屋からは「実写化するならどんな人がいいかなとイメージを膨らませたりはしていました。中島さんはマンガの保田弁護士のキャラクターの造形を踏まえてくれているように見えまして、そしてとっても似合っていて驚きました。正直マンガのカラー表紙などで描かれた髪色やスーツの色は、とにかく目立てばいいやと色を決めたので、非常にマンガチックです。下手するとうさんくさい弁護士に見えてしまう。 しかし予告映像で動く姿を見て、その派手さもしっかり現実感のあるキャラクターに落とし込まれている気がします。もっと現実に動いている保田弁護士を見てみたいです」という言葉が。中島は「すごくうれしいです。僕自身マンガが大好きなので、作品としてドラマ化するときにやっぱりプレッシャーもあります。僕はビジュアルをできるだけマンガに近付けたいというふうに思っていて、いざ『このビジュアルで臨みたい』と打ち合わせでスタッフの皆さんに表明したときに、『現実とあまり乖離しすぎると視聴者の方がついていけなくなる可能性もある』という話にもなって。そこに一番の中間地点を作ることができたかなと思います。でも、『目立ちたかった』というのは僕にとってけっこう衝撃だった。僕はこのマンガのビジュアルに引き寄せられて、僕自身もマンガのファンになったので、原作のお二方のその判断はとても素敵だなと思いました」としみじみと語った。
焦げた指の手当てをできたら
「SNSをどのように活用しているか?」という話題になると、中島は「SNSには表と裏があるので、そこの取捨選択をしっかりとしつつ、SNSに優しい関わり方ができたらいいですよね。スクロールしすぎて指先がだんだん焦げてきちゃうみたいな、そういう方もたくさんいらっしゃると思う。焦げた指の手当てをこのドラマでできてたらいいなというふうに思っています」と話す。司会者から「セクシーな回答ですね」と言われた中島は「これ、セクシーアンサーですか?」と驚きつつ、「本当ですか。うれしいです。継承されていくのでね、セクシーは」と優しい眼差しで言葉にした。
また作中で保田弁護士がスイーツを“ご褒美”としていることから、「自分へのご褒美は何か?」という話題も。中島は「時と場合によりますけど……」と前置きしたうえで「僕はもう子供の頃からテレビ東京さんの『遊戯王』のアニメにお世話になっていました。『遊戯王』と一緒に育ってきたものですから、30歳になった今でも、『遊戯王』カードをいただけたら、ものすごく子供のように喜びます。30歳になってテレビ東京さんのドラマに出ることになったのは、『遊戯王』で育ってきた僕の、テレビ東京さんへの恩返しだと思っています。 もう感謝ですね。『しょせん他人事ですから』というドラマをドローで」と「遊戯王」への愛を熱弁した。
会見の終盤には、この日に誕生日を迎えた片平へのバースデーサプライズが行われた。「加賀見くん、あれ持ってきてよ」と中島が保田の口調で片平に告げると、加賀見役の白石が「わかりました」とバースデータルトケーキを運び込む。「うれしい!」と片平はにっこりと笑い、「喫茶柏原」のエプロンを着て記念撮影した。
最後に中島は「とっても楽しいリーガルエンタテインメントドラマになってると思います。SNSに対する向き合い方も、このドラマを観ていただければ、より優しくなっていくと思っていますし、僕自身にとってこのドラマは、SNSのバイブルになるような作品」とドラマをアピールし、「今は俳優・中島健人やGEMN・中島健人など、いろんな中島健人がいるんですけれども、俳優としてしっかりと新しいスタートを切る1発目のドラマになるので、 全力で挑戦させていただいております。キャストの皆さま、そしてチームの皆さまに感謝しながら日々を過ごしていることが本当にうれしいです。これは“他人事”じゃなく、“自分事”のようにうれしく思っております」と充実した表情で語った。
番組情報
テレビ東京系「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」
初回放送:2024年7月19日(金)20:00~21:09
※初回は15分拡大
※毎週金曜日20:00~放送