STARTO ENTERTAINMENT所属アーティストが一堂に会するカウントダウンコンサート「STARTO to MOVE COUNTDOWN CONCERT 2025-2026」が、12月31日に東京・東京ドームにて開催された。
ジャニーズ事務所時代に毎年大晦日から元旦にかけて、所属アーティストが集うカウントダウンコンサートを行っていたSTARTO ENTERTAINMENT。2023年と2024年は実施が見送りとなっており、今年は実に3年ぶりの開催となった。
コンサートにはNEWS、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、timelesz、中島健人、A.B.C-Z、King & Prince、SixTONES、Snow Man、なにわ男子、Travis Japan、Aぇ! groupの12組に加え、サプライズゲストとして松岡昌宏や堂本光一も登場。加えて、大阪・京セラドーム大阪で単独ライブを開催中のWEST.と中継がつながるなど、STARTOのデビューグループからは総勢73名が参加した。
「最高の年越しをお届けします」
開演時間を迎えると、ギラギラで縁起のいい衣装に身を包んだ各グループが次々と大型モニタに映し出されていく。A.B.C-Zのようにクールな表情で静かな闘志を感じさせるもいれば、リラックスした表情で顔を見合わせて仲のよさを覗かせるKing & Princeなど、グループごとの個性が光る。ソロでの出演となった中島健人は、カメラのレンズを射抜くような“アイドル”全開のポーズを決め、たった1人でもドームを掌握する強烈な存在感を放った。
全出演者のターンが終わると、渡辺翔太(Snow Man)は「東京ドームの皆さん、声を聴かせてください! 盛り上がっていきましょう!」と観客の歓声を乞う。「3年ぶりのカウントダウン、最高の年越しを皆さんにお届けします!」と高らかに開幕を宣言し、祝祭の復活に期待を膨らませる観客の心を一気につかんだ。
記念すべき1曲目は、V6の名曲「Can do! Can go!」。メインステージはもちろん、アリーナを十字に分断するように長く伸びた花道の各所に散らばった出演者たちが、声をそろえて歌い上げる。集まったファンのお目当てはそれぞれ違えど、長きにわたり歌い継がれてきたこの曲のイントロが鳴った瞬間、会場はあっという間にただならぬ一体感に包まれた。
みんながいる限り一生アイドル続ける
各グループがそれぞれの人気曲や代表曲を息をつくまもなく投下するメドレーでは、Hey! Say! JUMPがムービングステージで「encore」を披露しトップバッターを飾る。Travis Japanは「Welcome To Our Show Tonight」で、会場を一瞬にしてきらびやかなショー劇場へと変貌させ、“トラジャらしさ”を凝縮したエンタテインメント性あふれるステージングを展開した。
会場を揺らしたのは、草間リチャード敬太の脱退を経て11月末に4人で再スタートを切ったAぇ! groupのステージ。デビュー曲「《A》BEGINNING」の間奏で、最年少の佐野晶哉はマイクを握りしめ、「Aぇ! group4人になりました! でもみんながいる限り一生アイドル続けるんでよろしくお願いします!!」と全身全霊でシャウトする。佐野の力強い宣誓に応えるように、グループの最年長・末澤誠也は突き抜けるような歌声を高らかに響かせた。中島健人は、開始早々「宣言します! 2年以内に単独ドームをやります!」と宣言してオーディエンスを沸かせる。東京ドームの中央で人気曲「CANDY ~Can U be my BABY~」を披露して会場を甘い興奮で満たしたのち、Travis Japanの川島如恵留と七五三掛龍也をバックに従え「IDOLIC」を披露。ソロアーティストとしての矜持と、唯一無二の華を見せつけた。
NEWSは、2013年リリースのヒット曲「チャンカパーナ」を披露しベテランの風格を見せる。ラストの「チャンカパーナ」と歌うパートでは、増田貴久が驚異的な声量でロングトーンを響かせ、その歌唱力で会場を圧倒。そんなNEWSからバトンを受け取ったのはSnow Manは「カリスマックス」を披露し、サビでは、渡辺が「信念を貫く」という歌詞を「新年を迎える」と言い換えるなど、この日ならではのアレンジで歌い上げた。
まさかのサプライズゲスト2名
興奮冷めやらぬ中、Snow Manの「皆さんお待ちかねのシャッフルメドレーです!」という言葉を合図にファン垂涎のコーナーがスタートした。SUPER EIGHT「大阪ロマネスク」のカバーステージには、関西ジュニア出身であるSnow Manの向井康二、なにわ男子の藤原丈一郎と道枝駿佑、Aぇ! groupの佐野に加え、今回が初のカウコン出演となった篠塚大輝(timelesz)という、関西育ちの面々が参加。またTOKIO「うわさのキッス」のカバーでは、塚田僚一(A.B.C-Z)、七五三掛龍也(Travis Japan)、松島聡(timelesz)の、それぞれの見せ場が続いたのち、“オタク仲間”として知られる宮田俊哉(Kis-My-Ft2)と佐久間大介(Snow Man)が曲調に合わせて勢いよくオタ芸を披露。エンタテイナー全開のパフォーマンスでファンの笑顔を引き出した。
横尾渉、深澤辰哉、末澤、猪俣周杜が参加したTOKIO「宙船(そらふね)」のステージでは、モニタにドラムを叩く松岡昌宏(TOKIO)の姿が映し出され、思わぬサプライズに観客からは割れんばかりの歓声が巻き起こる。その後も、松岡がスクリーンに映し出されるたびに悲鳴に似た大きな歓声が上がるなど、何年経っても揺るがないカリスマ性でドームを揺らした。
会場の空気が一変したのは、嵐の人気曲「Still...」のカバーステージだった。ラップパートでは、ジュニア時代に宇宙Sixで苦楽をともにし、嵐のバックも務めた“戦友”目黒蓮(Snow Man)と原嘉孝(timelesz)が至近距離で対峙。互いの言葉を噛み締めるようにラップの応酬を繰り広げ、感極まった原の頬には涙が伝う。クライマックスでは「いつか二人会った意味がわかる時まで」という歌詞に導かれるように2人は固く肩を組み固い絆をにじませた。
横尾渉、深澤辰哉、末澤、猪俣周杜が参加したTOKIO「宙船(そらふね)」のステージでは、モニタにドラムを叩く松岡昌宏(TOKIO)の姿が映し出され、思わぬサプライズに観客からは割れんばかりの歓声が巻き起こる。その後も、松岡がスクリーンに映し出されるたびに悲鳴に似た大きな歓声が上がるなど、何年経っても揺るがないカリスマ性でドームを揺らした。
シャッフルメドレーのフィナーレを飾ったのは、不朽の名曲「アンダルシアに憧れて」。ここで「宙船」の松岡昌宏に続き、この日2人目のサプライズゲストとして堂本光一がステージに姿を現した。その脇を固めるのは、timeleszの佐藤勝利をはじめ、寺西拓人、原、Travis Japanの川島、松田元太、松倉海斗といった精鋭たち。光一が主演、構成、演出を務めるミュージカル「Endless SHOCK」の舞台で研鑽を積んだメンバーが集結し、STARTOの伝統とプライドが香り立つ、気品と貫禄に満ちたステージを繰り広げた。
歌唱後のMCで光一は「STARTOとして初めてのカウントダウンコンサートということで、若い皆さんにバトンタッチしてもらおうと思ったんですが……菊池風磨が『光一くんが出てくれないとアンダルシアできない!』って言うから……(笑)」と、後輩からの熱烈なラブコールが出演の決め手だったことを明かす。2025年は25年ぶりに“SHOCKをやらなかった年”であったことに触れられたのち、松田や松倉が光一に嬉々として絡みにいくひと幕も。カンパニーならではの和気あいあいとしたやり取りでファンをほっこりさせた後、堂本は「ではここで、僕はおいとまします!」と潔く言い放ち、颯爽とステージを去っていった。
混沌のカウントダウン
2025年も残すところあと1分半となった頃、京セラドームで単独ライブ中のWEST.と中継がつながった。しかし、スクリーンに映し出されたのは、メンバーカラーのジャージに「7年西組」と書かれた体操服を着用し、顔中が粉で真っ白になった7人の姿。その珍妙で意味不明な状況に、観客だけでなく東京ドームの出演者たちもざわめき立つ。シュールなWEST.との掛け合いを会場全体で声を合わせてカウントダウンを行い、爆笑とカオスの中で2026年を迎えた。
夢の競演「グループコラボ」
年明けの興奮冷めやらぬまま、ライブは後半戦の目玉である、それぞれの持ち歌を別グループを招き入れて共にパフォーマンスするコラボステージへ突入。Hey! Say! JUMPとTravis Japan、King & Princeとなにわ男子など、この日しか見られない組み合わせが続々と飛び出した。
特筆すべきは互いの楽曲をカバーし合ったコラボレーション。毛色が異なるお互いの楽曲をカバーし合った中島とAぇ! groupに加え、ジュニア時代から苦楽を共にしてきた“エビキス”ことKis-My-Ft2とA.B.C-Z、そして2020年の同日デビュー組である“同期”Snow ManとSixTONESの共演は、会場のボルテージを最高潮に引き上げた。Snow ManとSixTONESによる「ブラザービート」では、冒頭パートでグループをまたいでペアを組み、わちゃわちゃとしたパフォーマンスを披露。渡辺と森本は「俺たち『DREAM BOYS』だよ!」と共演舞台に言及しファンを沸かせた。続くSixTONESのダンスナンバー「WHIP THAT」では岩本照やジェシーが中央で自由に、残りのメンバーもそれを真似して大はしゃぎ。最後はメインステージ上で全員が飛び跳ね、踊り狂い、クラブさながらの熱気でコラボコーナーを締めくくった。
馬券も登場、年男による“競馬”
続いて行われたのは、2026年の“年男”である午年のメンバーが馬のカチューシャをつけて集結した「年男コーナー」。嵐「ナイスな心意気」が流れる中、後方ステージからメインステージに向けて、三輪車に乗ったメンバーによる全力レースが開催された。
1990年生まれの髙木雄也、伊野尾慧、八乙女光、薮宏太、玉森裕太、二階堂高嗣、2002年生まれの道枝駿佑、長尾謙杜、佐野、篠塚大輝という年男たちの紹介が終わると、こたつに入ってぬくぬくとみかんを食べる五関晃一(A.B.C-Z)の姿が中継で映し出される。ユーモラスな演出に会場が大きくどよめく中、やがて五関が道枝、玉森、篠塚の名前が記された馬券を見せ観客を笑わせる。なお篠塚の馬券には「はじめまして」と書かれており、篠塚がこれに律儀に応答するコミカルな展開もあった。
2025年、セクシーサンキュー
ライブの締めくくりには、各グループの代表者が2026年に向けた抱負を語った。中島健人は「2026年は“ラブケンティー”の年にします」と高らかに宣言。最後は「言い忘れました。2025年、セクシーサンキュー」と自身の代名詞であるフレーズを用いた挨拶で会場を沸かせた。
髙橋海人(King & Prince)は「先輩たちや(永瀬)廉と一緒にステージに立ててうれしかった」と顔をほころばせつつ、「今年は自分たちのピークを更新できるようにがんばります」とさらなる飛躍を誓う。 今年15周年を迎えるKis-My-Ft2の宮田俊哉は、先日リリースの新曲「&Joy」(エンジョイ)にちなみ、「ファンの皆さんと一緒にたくさんエンジョイできる一年にしたい」と笑顔で意気込み、Hey! Say! JUMPの薮宏太も「2027年の20周年イヤー突入に向けて、今年はフルスロットルで活動します」と力強く語った。A.B.C-Zの塚田僚一は、「光一くんや松岡くんが応援に駆けつけてくれたり、(菊池)風磨がプロデュースしてくれたり……皆さんのおかげで大成功だったと思います」と公演を総括。「また今年もやりたいよね!」と呼びかけると、客席からは賛同の大きな拍手が沸き起こった。
ラストには、出演者全員でNEWSの「weeeek」を大合唱しライブはフィナーレへ。退場時には、メンバーたちからの「ありがとう!」「愛してるよ!」という愛にあふれた叫びが何度もドームに響き渡り、3年ぶりに復活したカウントダウンコンサートは晴れやかなムードの中で幕を閉じた。
なお生配信が行われた「STARTO to MOVE COUNTDOWN CONCERT 2025-2026」だが、1月7日22:00から1月11日23:59まで見逃し配信が行われる。視聴チケットは1月11日21:30まで購入することが可能で、一般チケットは4400円、ファミリークラブ会員向けのチケットは3900円で販売される。
セットリスト
「COUNTDOWN CONCERT 2025-2026 STARTO to MOVE」2025年12月31日 東京ドーム
オープニング
01. Can do! Can go! / ALL
グループパフォーマンス
02. encore / Hey! Say! JUMP
03. 《A》BEGINNING / Aぇ! group
04. Welcome To Our Show Tonight / Travis Japan
05. I Wish / なにわ男子
06-a. CANDY ~Can U be my BABY~
06-b. IDOLIC / 中島健人(バック:Travis Japan 川島如恵留、七五三掛龍也)
07-a. Theater / King & Prince
07-b. HEART / King & Prince
08-a. Vanilla / A.B.C-Z
08-b. FORTUNE / A.B.C-Z
09-a. Rock this Party / timelesz
09-b. Steal The Show / timelesz
10. &Joy / Kis-My-Ft2
11. チャンカパーナ / NEWS
12. カリスマックス / Snow Man
メンバーシャッフルメドレー
13. 俺たちに明日はある / SMAP
<参加者>
二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)、菊池風磨(timelesz)、戸塚祥太(A.B.C-Z)、渡辺翔太(Snow Man)、大西流星(なにわ男子)、吉澤閑也(Travis Japan)
14. Wait for You / V6
<参加者>
千賀健永(Kis-My-Ft2)、髙橋海人(King & Prince)、岩本照(Snow Man)、大橋和也(なにわ男子)、宮近海斗(Travis Japan)、寺西拓人(timelesz)
15. NEVER AGAIN / KAT-TUN
<参加者>藤ヶ谷太輔、ラウール、髙橋恭平、松田元太、正門良規、橋本将生
16. 大阪ロマネスク
<参加者>
向井康二(Snow Man)、道枝駿佑(なにわ男子)、藤原丈一郎(なにわ男子)、佐野晶哉(Aぇ! group)、篠塚大輝(timelesz)
17. 湾岸スキーヤー / 少年隊
<参加者>
佐藤勝利(timelesz)、五関晃一(A.B.C-Z)、阿部亮平(Snow Man)、宮舘涼太(Snow Man)、西畑大吾(なにわ男子)、川島如恵留(Travis Japan)
18. うわさのキッス / TOKIO
<参加者>
宮田俊哉(Kis-My-Ft2)、松島聡(timelesz)、塚田僚一(A.B.C-Z)、佐久間大介(Snow Man)、七五三掛龍也(Travis Japan)
19. 宙船(そらふね) / TOKIO
<参加者>
松岡昌宏(TOKIO)、横尾渉(Kis-My-Ft2)、深澤辰哉(Snow Man)、末澤誠也(Aぇ! group)、猪俣周杜(timelesz)
20. Still... / 嵐
<参加者>
目黒蓮(Snow Man)、長尾謙杜(なにわ男子)、中村海人(Travis Japan)、松倉海斗(Travis Japan)、小島健(Aぇ! group)、原嘉孝(timelesz)
21. 愛のかたまり / Kinki Kids
<参加者>
玉森裕太(Kis-My-Ft2)、中島健人、橋本良亮(A.B.C-Z)、永瀬廉(King & Prince)
22. アンダルシアに憧れて / 近藤真彦
<参加者>
堂本光一(DOMOTO)、佐藤勝利(timelesz)、川島如恵留(Travis Japan)、松田元太(Travis Japan)、松倉海斗(Travis Japan)、寺西拓人(timelesz)、原嘉孝(timelesz)
グループパフォーマンス
23. 世界がひとつになるまで / Hey! Say! JUMP
24. 「生きろ」 / NEWS
25-a. Golden / SixTONES
25-b. こっから / SixTONES
25-c. ABARERO / SixTONES
26. SHAKE(原曲:SMAP) / ALL
グループコラボ
27. DEAR MY LOVER / Hey! Say! JUMP × Travis Japan
28. シンデレラガール / King & Prince × なにわ男
29-a. Chameleon / 中島健人 × Aぇ! group
29-b. JUST KENTY☆ / 中島健人 × Aぇ! group
30. さくらガール / NEWS × timelesz
31-a. Thank youじゃん! / Kis-My-Ft2 × A.B.C-Z
31-b. 頑張れ、友よ! / Kis-My-Ft2 × A.B.C-Z
32-a. ブラザービート / SixTONES × Snow Man
32-b. WHIP THAT / SixTONES × Snow Man
年男
33. ナイスな心意気
年男メンバー(髙木雄也、伊野尾慧、八乙女光、薮宏太、玉森裕太、二階堂高嗣、道枝駿佑、長尾謙杜、佐野晶哉、篠塚大輝)
34. weeeek / ALL


