百田夏菜子(ももいろクローバーZ)のソロライブ「百田夏菜子 30th BIRTHDAY LIVE」が昨日7月15日に東京・東京ガーデンシアターで開催された。
「百田夏菜子 30th BIRTHDAY LIVE」は、百田が7月12日に30歳になったことを記念した公演。モノノフ(ももクロファンの呼称)のサイリウムで場内が真っ赤に染まる中、百田は「デモンストレーション」でライブの幕を開ける。「Neo STARGATE」では、激しいダンスパフォーマンスに応戦するようにモノノフが「うりゃおい!」と連呼した。
キッズエリアから「かなこだいすきだよー!」という高い声が響き、百田は顔をほころばせる。彼女が水を飲む間も声援は鳴り止まない。百田への愛が満ちあふれた空間で、次に届けられたのは「オレンジノート」。中盤で突如曲がストップし、モノノフの手拍子を頼りに続きを歌う百田。2011年7月に東京・東京タワーのイベント会場で起きた音響トラブルが、ここで再現された。
「本日の主役」と書かれたタスキをかけた百田は、「3」と「0」のバルーンをふわふわと携えながら「誕生日しよ♡」を歌唱。曲終わりで金銀の紙テープが散布され、祝福ムードがさらに高まっていく。「ukiukihuman!」「ココ☆ナツ」では百田とモノノフが一緒になって踊り騒ぎ、会場がひとつになった。
「Doubt」を経て、幕間映像がスタート。百田がパラレルワールドで8万8888歳の自分と出会い、2011年4月に東京・中野サンプラザホールで行われたももクロの元メンバー・早見あかりの卒業公演について会話をする。8万8888歳の百田が「あー、なんで急に辞めちゃったんだろ。なんか思い出したらムカついてきた! しかも『でこ!でこ!』って言ってきてさ。あのげじげじまゆげ! 私が8万年生きてきて一番ムカついたわ! こうなったらリベンジマッチだ!」と口にすると、いにしえのナンバー「デコまゆ 炎の最終決戦」のイントロが流れ始めた。
スクリーンに13年前の早見が映し出され、ステージにいる百田と掛け合いを繰り広げる。客席のモノノフが「さすがに本人登場はないか……」と落胆しかけた矢先、「だめ! やめて! 曲止めて」と叫ぶ百田。バンドメンバーが演奏をストップさせると、彼女は「何これ? リベンジっていうのはこういうことじゃないの。私がリベンジしたいのは、過去の早見あかりじゃないの。今の早見あかりと、リベンジがしたいの! おい! 早見あかり! 出てこいやー!」と声を張り上げる。
再び「デコまゆ 炎の最終決戦」の演奏が始まり、奈落からゆっくりとせり上がってくる早見。驚きと感動の大歓声が降り注ぐ中、30歳の百田と29歳の早見が「でこっぱち」「げじまゆげ」の応酬を炸裂させる。13年前にリリースされた同曲の「別々の道で花咲かせるぜ」という歌詞が、深い意味を持って東京ガーデンシアターに響き渡った。
万雷の拍手が送られる中、早見は「ステージに上がるの13年ぶり!」とほっとした様子を見せる。「よくここまで私を引っ張り出してきたな(笑)」と彼女が口にすると、百田はサプライズ出演の経緯について「直談判したんですよ。お電話をさせていただいて。一緒にやりません?って(笑)」と説明。早見が「たぶんマネージャーさん経由でオファーが来てたら、確実に断ってたんですよ。でも電話をしてくるあたり、私の性格をよくわかってる!」と話すと、百田は「どれだけ一緒にいると思ってんだよ!」と満面の笑みを浮かべた。
「ももクロのクールビューティー、早見あかりでした!」とお馴染みの自己紹介をして、早見がステージをあとにする。「デコまゆ 炎の最終決戦」が過去に披露されたのは、彼女の卒業公演時のみ。百田は「お互い大人になって、また一緒にステージに立つことができて。いろんな活動をそれぞれ続けてるからこそ、こんな夢のようなことが実現するんだなって、とってもうれしくなりました」と13年ぶりに実現した2回目を噛み締めた。
REBECCA「フレンズ」のカバーを経て、百田はピアノを弾きながら「今日の君へ」「未知数」を披露。アンコールでは新曲「熱帯夜 Fantasy」に続いて、「走れ!」「渚のラララ」が届けられた。
セットリスト
「百田夏菜子 30th BIRTHDAY LIVE」2024年7月15日 東京ガーデンシアター
01. デモンストレーション
02. Neo STARGATE
03. オレンジノート
04. 誕生日しよ♡
05. ukiukihuman!
06. ココ☆ナツ
07. Doubt
08. ひかり
09. デコまゆ 炎の最終決戦
10. それぞれのミライ
11. フレンズ(REBECCA)
12. 仏桑花
13. 今日の君へ
14. 未知数
<アンコール>
15. 熱帯夜 Fantasy
16. 走れ!
17. 渚のラララ