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吉田山田、音楽と映像で魅せた“夏祭り”〆に巨大な打ち上げ花火

吉田山田「吉田山田祭り2024」の様子。(撮影:白石達也)
3か月前2024年08月05日 8:01

吉田山田が8月3日に東京・飛行船シアターにてライブイベント「吉田山田祭り2024」を開催した。

最前列のオーディエンスからうちわを受け取って

「吉田山田祭り」は2016年より吉田山田が毎年のように開催している夏恒例のライブ。今年はプロジェクションマッピングなど映像演出に特化した会場である飛行船シアターを舞台に、耳だけでなく目でも楽しめるライブを展開し、ファンを喜ばせた。

ステージを取り囲むように設置されたディスプレイに盆踊りのやぐらや屋台の映像が映し出される中、赤い法被を羽織った吉田山田が登場。彼らはオーディエンスとタオルを回して楽しめるサマーソング「こんな夏はいやだ」でライブをスタートさせる。歌いながら客席まで歩み寄った山田義孝(Vo)は、最前列で母親に抱かれながらライブを楽しんでいた小さなオーディエンスからうちわを受け取ってあおぐなど、ファンと距離感の近いライブを展開。続いて披露された「焼き魚」は、太鼓や拍子木の音色が追加され、この日ならではのサウンドに。山田は「いくつになっても、こういう楽しい時間を作りたいよね」と笑顔で語り、時の流れに思いを馳せるアッパーチューン「いくつになっても」を高らかに歌い上げた。

今年の「祭り」は音楽と映像で

3曲立て続けに披露したところで山田は「ようこそいらっしゃいました」とオーディエンスを歓迎。吉田結威(G, Vo)が思わず「楽しいなあ」と漏らすと、山田も「楽しすぎて泣きそうになった」と語る。この日のライブの映像演出は、吉田山田の2人が中心となって結成された映像制作ユニット・ヨナモユが手がけており、「もやし」では青空の映像を天井まで映し出し、晴天のもとで山田がリコーダーを吹く光景を作り出す。「Color」では「世界中のミュージシャンとリモートでセッションする」という体のもと、メンバーが海外のアーティストに扮した映像が流れ、エキゾチックな雰囲気でライブが展開した。

ライブ中盤には吉田山田からのサプライズとして、8月7日に新曲「線香花火」が配信リリースされることがアナウンスされた。「線香花火」は昨年8月に行われた「吉田山田盆踊り2023~渋谷編~」で披露されていた楽曲で、ファンにとっては満を持してのリリースとなった。今年の「吉田山田祭り」では配信日に公開予定のミュージックビデオの映像とともにこの曲が披露され、オーディエンスは2人の演奏する姿だけでなく、スクリーンにも目を運びながらライブを楽しんでいた。儚い夏の恋を歌う「線香花火」披露後、会場内が少ししんみりした空気感になると、2人はすかさず近年のライブではあまり披露されていない「泣いて泣いて」をパフォーマンス。普段のツアーやワンマンとは異なる演出や選曲で“祭り”を彩っていった。

「命が音楽になる。命が言葉になる」

ライブが終盤に差しかかった頃、吉田の爪弾くギターの音色を聴きながら、山田は“もう会えなくなってしまった人々”への思いを吐露。「曲を作るんじゃなくて、命が音楽になる。命が言葉になる。そういう表現がしっくりくる」と語り、代表曲「日々」を歌唱した。

「日々」の歌唱後、今度は吉田が自身の思いを語り始める。彼は「祖母に抱きしめてもらった記憶」を回想しながら「ミュージシャンは音楽であなたのやりきれない気持ちや孤独を抱きしめてあげられたらなあって、そんな風に思っている」「僕らは僕らのやり方であなたのことを抱きしめたい。言葉やメロディであなたを包み込みたい」と宣言し、「抱きしめてあげるよ 今夜音楽で」という歌詞が印象的な「音楽」の演奏につなげた。

祭りの最後に打ち上がった花火

山田の「10年先も20年先も、みんなの歌を聴きたい」という言葉からは、ライブの鉄板曲「魔法のような」が披露される。ステージ上に映し出された満月のもと、「ラララ」の大合唱が会場内にこだました。再び赤い法被に袖を通した吉田山田は、祭りの最後に「夏のペダル」をパフォーマンス。曲終わりには客席まで降りて行き、観客たちと一緒になって「ワッショイ! ワッショイ!」の声を掛け合った。すべての楽曲が披露され、吉田山田がステージをあとにするとスクリーンに無数の花火が打ち上がり始める。最後に巨大な花火がステージ一体を包み込むと、客席から大きな歓声が上がり、この日の祭りはお開きとなった。

セットリスト

吉田山田「吉田山田祭り2024」2024年8月3日 飛行船シアター

01. こんな夏はいやだ
02. 焼き魚
03. いくつになっても
04. OK
05. もやし
06. おとぎ話
07. Color
08. 才能開花前夜
09. カシオペア
10. 線香花火
11. 泣いて泣いて
12. Today,Tonight
13. 日々
14. 音楽
15. 魔法のような
16. 夏のペダル

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