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After the Rainが夏をさらに熱くさせたワンマンライブ、「そらる VS まふまふ」勝負の結果は

After the Rain
13分前2024年08月18日 9:07

そらるとまふまふによるユニット・After the Rainのワンマンライブ「After the Rain Live 2024 ~ そらる VS まふまふ ~」が、8月10日と11日に千葉・LaLa arena TOKYO-BAYで開催された。

After the Rainのライブ開催は昨年12月に東京・国立代々木競技場第一体育館で行われた「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」以来、8カ月ぶり。今回は「そらる VS まふまふ」というサブタイトルの通り、2人それぞれのソロ曲を中心に互いの個性をぶつけ合うようなステージが繰り広げられた。

そらるは勝利へ意気込み「こてんぱんにしていく」

青と白のペンライトが会場を埋め尽くす中、そらるは漆黒の、まふまふは純白の衣装でステージに登場。6月に発表した「極楽地獄」でライブのオープニングを飾ると、続いてはステージ上に炎や火花が上がる中で「アンチクロックワイズ」「レッドスプライト」をパワフルに披露する。LaLa arenaならではの設備であるスタンド席前面のリボンビジョンにも映像が流れ、会場を楽曲の世界観で一体化させた。

まふまふがステージを降り、1人残ったそらるは「捨て子のステラ」を歌う。深みのある低音でオーディエンスを圧倒したあと、そらるは今回のライブについて「今日はまふまふのことをこてんぱんにしていこうと思います(笑)。昨日はまふまふのコラボフードがまったく売れなくて『勝ったな』と思ったのに、今日はたこ焼きがタコ入ってないのに売れていて……(笑)。ここからポイントを稼いでいこうと思います」と、毒づきながら意気込みを見せた。

「アイフェイクミー」でスリリングなムードを届け、スタンドマイクに向かって哀切なボーカルを響かせた「待ちぼうけの彼方」を歌ったあとはまふまふへとバトンタッチ。まふまふはエモーショナルなギターサウンドに乗せて「悔やむと書いてミライ」を高らかに歌い上げるが、MCに入ると「めったにライブをやらないし、1人で長くMCをすることもないので大変緊張しております」と硬い面持ちで話し、ファンから「がんばれ!」という声援を受ける。会場の様子に「そうか、ここは味方しかいないのか!」と安堵の表情を浮かべたまふまふは、客席からのコールやハンドクラップを受けながら「マトリョシカ」を力強く熱唱した。

まふまふの反撃MC「これで好感度爆上がり」

「ECHO」のヘビーなサウンドで客席を圧倒したのちは再びそらるのパートへ。カジュアルな衣装にチェンジして現れたそらるはオーディエンスを「まだ行けるよな?」と煽り、「アノニマス御中」「ハローディストピア」を疾走感たっぷりに披露した。MCでそらるは今回の選曲について「今回は“VS”なので『速くて高いほうが強いだろ』と、2人とも速くて高い曲ばかりにして……“高いほう”で勝負するのは負け戦ですね。昨日でもう限界でした」と裏話を明かして苦笑い。さらに「VS」というコンセプトに関して「浦島坂田船が対バンみたいなこと(今年2月開催の「USSS SOLO FESTIVAL 2024 -ソロフェス-」)をやる、って言ってたから『パクるわ』と(笑)。でも今までやらなかったことなので楽しいです」と話し、「昨日は引き分けで茶を濁したんですけど、今日は白黒はっきり付けようと思います」とライブ後半に向けて気合を見せた。

壮大なアンサンブルが印象的な「オーロラ」をそらるが歌ったあと、全身黒の衣装に衣替えしてステージに現れたまふまふは「サクリファイス」を披露する。舞台裏でのそらるとの丁々発止のやりとりを明かしてファンの笑いを誘ったあと、まふまふは先ほどそらるが触れた、各曲のキーの高さについて「適正値があるので、それぞれの最高値が出ていたら平等ですよ」と話して大きな拍手を浴びる。しかし直後には「これで好感度爆上がりですよ……敵に塩を送るという」とニヤリと笑ってみせた。

バンドメンバーの三矢禅晃(G)、清水“カルロス”宥人(G)、Kei Nakamura(B)、宇都圭輝(Key)、樋口幸佑(Dr)を紹介したのち、まふまふは「おとといきやがれ」に続いて「ナイティナイト」を歌う。“速くて高い曲”の連投から一変し、涼やかなピアノの音色に乗せてしっとりと披露されたこの曲に、オーディエンスはうっとりと聴き入った。

2人が語り合った真摯な思い

ここでそらるもステージに上り、After the Rainの2人がそろう。先ほどのまふまふの話の流れでそらるは衣装の袖をめくり、トレーニングに励んでいるという上腕の筋肉を披露して観客の黄色い悲鳴を浴びる。その傍らでまふまふも「僕のも見る?」とスレンダーな上腕をアピールし、さらに大きな悲鳴を起こした。和やかなやりとりのあと、2人は「喰病しのイデア」「ナイトクローラー」で再び場内の熱気を急上昇させた。

本編最後のMCでは2人が今回のライブに対する真摯な思いを語る。そらるが「『VS』ということで、夏にふさわしい熱いライブが楽しめて。夏のいい思い出になりました」と話すと、まふまふは「また表舞台に戻ってくることができて、ライブを楽しみにしてくれる人たちのおかげで元気になることを繰り返しています。やっぱり自分には音楽しかなくて、くじけるつもりはない。みんなに感謝してます」とファンへの気持ちを語った。そらるが「2人で歌っているほうが気が楽で。『雨降って地固まる』じゃないけど、『ユニットっていいじゃん』と思い返すことができました」とまふまふとのステージを振り返ると、まふまふは「僕はずっとそう思ってましたけどねえ? 発言には気を付けたほうがいいですよ(笑)」と切り返し、そらるを「怖い怖い!(笑)」と怯えさせた。最後に2人は「第3次カラクリ国家計画」を華やかに披露し、本編を締めくくった。

早くも明かされた次回の構想は

アンコールで2人はステージに飛び上がるポップアップで登場し、オーディエンスを驚かせる。場内にすさまじい声量のコールが響き渡った「ロキ」のあとは、ピノキオピーの「ねぇねぇねぇ。」を披露。すでに2人による録音も終えているというこの曲を選んだ理由を、そらるは「1人のボカロPを取り合うという、意外と“VS”な曲なので」と明かしてファンを感嘆させた。ここで2人はこの日の“VS”の勝敗を付けることに。「そらるよかった人?」「まふまふよかった人?」という呼びかけに対する観客の反応を受け、そらるは「今回の勝ちはお前に譲ろう。次回は俺が勝つ!」と宣言。まふまふは「『まふまふは敵だ!』みたいになっちゃう(笑)」と苦笑しつつ、勝利を受け入れた。

そして2人は早くも次のライブの選曲を語り合う。そらるが「お互いに聴きたい曲を決めるのもいいかも。俺は『ベルセルク』」とまふまふの曲を挙げると、まふまふは「作った当時はキーが高すぎてライブでできなかったんだけど、今ならいける!」と自信を見せた。そんなまふまふは「愛迷エレジー、アンハッピーリフレイン、文学少年の憂鬱、キミノメヲ……」と次々とリストアップ。そらるは「そのほうがみんなが求めてるものになるかもね」と同意し、次回への期待を高めた。

2日間のライブの幕を閉じたナンバーは「1・2・3」。曲の終わりには青と銀のテープが会場内を舞い、エンディングを華やかに彩った。すべてのパフォーマンスを終えた2人はバンドメンバーと手をつなぎ「ありがとうございました!」と生声で挨拶。ステージ左右の端まで歩いていき、会場の隅々まで手を振ってファンとの別れを惜しんでいた。

通販サイト・チエリコチカでは今回のライブグッズの事後通販を実施中。ライブ写真を使用したブロマイドセットも追加されている。またそらるとまふまふはそれぞれ8月24日に、YouTubeの音楽ライブ配信企画「YouTube Music Weekend 8.0 supported by docomo」に登場する。

セットリスト

「After the Rain Live 2024 ~ そらる VS まふまふ ~」2024年8月11日 LaLa arena TOKYO-BAY

01. 極楽地獄
02. アンチクロックワイズ
03. レッドスプライト
04. 捨て子のステラ
05. アイフェイクミー
06. 待ちぼうけの彼方
07. 悔やむと書いてミライ
08. マトリョシカ -Arrange ver.-
09. ECHO
10. アノニマス御中
11. ハローディストピア
12. オーロラ
13. サクリファイス
14. おとといきやがれ
15. ナイティナイト
16. 喰病しのイデア
17. ナイトクローラー
18. 第3次カラクリ国家計画
<アンコール>
19. ロキ
20. ねぇねぇねぇ。
21. 1・2・3 -2023 ver.-

撮影:小松陽祐[ODD JOB] / 堀卓朗[ELENORE] / 笠原千聖[cielkocka]

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