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韓国の飲み会ゲーム発祥「アパトゥ旋風」 が世を席巻

今月のイラスト:G-DRAGON「POWER」
約1か月前2024年11月08日 10:05

大きなものから小さなものまで、“最近のK-POP”の話題を振り返るマンスリー連載「KPOP、最近どう?」。秋が深まり、忘年会シーズンの気配を感じられる季節となりました。そんな中、韓国の飲み会ゲームにインスパイアされたロゼ(BLACKPINK)とブルーノ・マーズのコラボ曲「APT.」が大きな話題に。BTSJ-HOPEMONSTA Xのミニョクの除隊からNCT DREAMロンジュンの復帰、RIIZEスンハンの脱退まで、“活動”にまつわるトピックも目立った1カ月でした。本稿では、10月のK-POPの話題から複数をピックアップしご紹介します。

文 / 岸野恵加 イラスト / ちぎりパン

1 . ガールズたちの新境地

10月は、人気ガールズグループの新譜リリースが相次ぎました。21日には、aespaとILLITが同日にカムバックしています。ILLITは新曲「Cherish(My Love)」にて、恋心をなんと“親知らず”に例えて表現。デビュー曲「Magnetic」で発揮された彼女たちのガーリーな魅力はそのままに、MVではキーアイテムの“歯”が異彩を放っていました。aespaは「Whiplash」で、EDMベースのテクノに挑戦。ジゼルを中心に扇のようにメンバーとダンサーが広がるパートの迫力は圧倒的で、音楽番組に出るたび筆者は「あれが来るぞ……」と待ち構えています。

ITZYとBilllieは、ひさびさに完全体でカムバックしました。リアが約1年ぶりに復帰したITZYは、ミニアルバム「GOLD」を発表。ITZYらしいパワフルな表題曲と、儚げな世界観で新境地を見せるダブルタイトル曲「Imaginary Friend」のコントラストが印象的でした。Billlieもタイトル曲を2つ用意し、そのうち「remembrance candy」ではIUが作詞と映像のナレーションに参加。もう1つの「trampoline」も良曲で、「it's Live」でのスタンドマイクのパフォーマンスにはグループとしての成熟が感じられ、心を奪われました。

このほかガールズグループではKISS OF LIFE、PURPLE KISS、STAYC、tripleS(Visionary Vision)もカムバック。本田仁美が在籍する新グループ・SAY MY NAMEは16日にデビューを飾っています。少女時代のスヨンは30日に日本ソロデビューを果たし、ショーケースも開催。彼女の憧れの存在だという倖田來未との対談も話題を呼びました。

SEVENTEENは、12thミニアルバム「SPILL THE FEELS」をリリース。リード曲「LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)」では、9月下旬に入隊したJEONGHANが離れて過ごすMVのストーリーや、楽曲に込められたメンバーの愛情がCARAT(SEVENTEENファン)の涙を誘いました。さらに10月はJay Park、CNBLUE、AB6IX、82MAJOR、THE BOYZらもカムバックして音楽シーンを沸かせたほか、リリースに関する注目トピックが多かったので、次項以降でも言及していきたいと思います。

2. 世間を賑わす“YGファミリー”

YGエンターテインメント関連のアーティストに関する話題も多い月でした。かねてよりカムバックを準備中だと予告していたG-DRAGONは、31日に約7年ぶりの新曲「POWER」をサプライズリリース! 11月に京セラドーム大阪で開催される「2024 MAMA AWARDS」への9年ぶりの出演も決定しており、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。さらに11月1日にリリースされたBABYMONSTERのフルアルバム「DRIP」には、G-DRAGONとWINNERのミノが参加しています。

BLACKPINKメンバーは、ソロ活動を活発化。リサはSixpence None the Richerの代表曲をサンプリングした「Moonlit Floor」を発表し、彼女がゲスト出演したニューヨークでの「ヴィクトリアズ・シークレット」のショーでは、大きな羽を背負いこの曲を歌う姿が印象的でした。また11日に「Mantra」をリリースしたジェニーは、ひさびさに韓国の音楽番組にも多数出演して、ファンとの時間を共有しました。

そして10月に話題を席巻したのは、なんといってもロゼとブルーノ・マーズが突如発表したコラボ曲「APT.」でしょう。韓国の飲み会ゲームをモチーフとした中毒性の高い楽曲で、米ビルボード「Hot 100」では初登場8位を記録。TikTokではK-POPアイドルが続々とダンスチャレンジ動画を公開し、“アパトゥ旋風”を起こしています。

2NE1はデビュー15周年を記念して再始動し、世界9都市を回るアジアツアーをスタート。ソウル公演にはサプライズゲストとしてBABYMONSTERが出演し、舞台裏で撮影されたYGファミリー大集合の写真も胸を熱くさせました。

3. 入隊と除隊、復帰と脱退

入隊・除隊や、活動休止・再開にまつわるニュースも多かった10月。BTSのJ-HOPEは17日に除隊し、先に兵役を終えたメンバーのJINが花束を持って駆け付けて、報道陣のマイクを支える気配りを見せました。J-HOPEはさっそくロサンゼルスに渡航し、今後の活動に対するファンの期待感を高めています。そしてJINは、趣味の釣りからインスパイアされた「Super Tuna」のフルバージョンを発表したほか、11月にリリースするソロアルバム「Happy」より「I'll Be There」を先行リリース。ロカビリーサウンドの楽曲をさわやかに歌い上げています。

NCT 127からは、ジェヒョンが新曲「Unconditional」を発表。彼は11月4日の入隊を前に、韓国で初の単独ファンコンサートを26、27日に行い、ファンとの再会を誓いました。日本では「SBS INKIGAYO LIVE in TOKYO」へNCT 127が出演し、日本のファンがジェヒョンに向けて熱い応援を届けています。またNCT 127のYUTAは11月のソロアルバムリリースに先駆けて日本でのショーケースツアーを10月に完走。彼らしいロックスピリットを存分に発揮しました。

MONSTA Xのミニョクは3日に、元Wanna Oneのオン・ソンウは16日に除隊。NCT DREAMのロンジュンは活動を再開し、ひさびさに7人がそろってヨーロッパツアーのステージに上がっています。RIIZEは、およそ11カ月間活動を休止していたスンハンがグループに復帰すると告知されたのち、一転して2日後に脱退が決定し、ファンの間で衝撃が広がりました。

4. SM創立30周年、一方イ・スマンは……

ここでは前項までに収まりきらなかったトピックをまとめてご紹介。TWICEは20日にデビュー9周年を迎え、韓国で開催したファンミーティングでは新曲「Sweetest Obsession」を初披露しました。ダヒョンは10月上旬に行われた「第29回釜山国際映画祭」で「RISING STAR」賞を受賞し、俳優としての注目度も高めています。

俳優業といえば、元IZ*ONEのクォン・ウンビは日本の映画「スマホを落としただけなのに -最終章- ファイナルハッキングゲーム」にヒロインとして出演。これに関連して日本で「オールスター感謝祭」に出演し、天真爛漫な魅力を放ちました。直近ではYENAの誕生日や本田仁美のSAY MY NAMEでのデビューもあり、IZ*ONEメンバーが集まる機会が多いようで、SNSが更新されるたびにWIZ*ONE(IZ*ONEファンの呼称)を喜ばせています。

SMエンターテイメントは、2025年の創立30周年に向けたブランドムービーを公開。記念コンサート「SMTOWN LIVE 2025」を1月に開催することも告知しました。またSM創業者であるイ・スマンは、新会社・A20エンターテインメントのYouTube公式チャンネルで練習生15人のダンス映像を公開。今後の動向が注目されています。

Stray Kidsは、アメリカの3大授賞式の1つ「American Music Awards」に初参加。K-POPアーティストが同イベントに出演するのは、2017年のBTSに続き2組目です。そしてENHYPENのNI-KIは、日本マクドナルド「三角チョコパイ」のCMで伊藤沙莉とキレよくダンス。またRIIZEも「青いマックの日」編のCMに出演しており、K-POPアーティストのCM起用が続いています。

また10月は、ボーイズグループオーディション番組も同時期にスタート。“プジェ”こと「PROJECT 7」、SBSと中国の動画プラットフォームiQIYIによる「Starlight Boys」の放送が開始しました。先に放送されていた「ROAD TO KINGDOM : ACE OF ACE」「Re:Born」に加え、この秋はサバイバル番組が活況を呈しています。

【10月】音楽番組、最近どう?

10月に放送された韓国の主要音楽番組にて1位を獲得した楽曲をご紹介します。SHINeeのKEYは、新曲「Pleasure Shop」が「SHOW!音楽中心」で1位に輝き涙。QWER、VANNER、The Windはデビュー後初の1位を獲得しました。またWOODZが2023年に発表したミニアルバム「OO-LI」収録曲の「Drowning」は、9月に披露した軍服でのパフォーマンスを機に話題を集め、チャートを逆走しています。

なお「人気歌謡」では10月から、チャート集計基準にグローバル音楽プラットフォームの成績を追加する変更が反映されています。

THE SHOW

10/1 なし
10/8 なし
10/15 なし
10/22 なし
10/29 KISS OF LIFE「Get Loud」

SHOW CHAMPION

10/2 KANGDANIEL「Electric Shock」
10/9 QWER「My Name is Malguem」
10/16 なし
10/23 SEVENTEEN「LOVE, MONEY, FAME」
10/30 aespa「Whiplash」

M COUNTDOWN

10/3 YEONJUN「GGUM」
10/10 QWER「My Name is Malguem」
10/17 JENNIE「Mantra」
10/24 ROSE & Bruno Mars「APT.」
10/31 ROSE & Bruno Mars「APT.」

Music Bank

10/4 NCT WISH「Steady」
10/11 VANNER「Automatic」
10/18 The Wind「Hello, My First Love」
10/25 SEVENTEEN「LOVE, MONEY, FAME」

Show! Music Core

10/5 Key「Pleasure Shop」
10/12 QWER「My Name is Malguem」
10/19 aespa「UP (KARINA Solo)」
10/26 SEVENTEEN「LOVE, MONEY, FAME」

INKIGAYO

10/6 DAY6「HAPPY」
10/13 なし
10/20 なし
10/27 ROSE & Bruno Mars「APT.」

2024年10月のひとりごと

ライター 岸野

渡韓してTWICEのファンミーティングを観てきました。隣の本国ONCEさんにティッシュを差し出されるくらい泣いてしまった。

編集 獅々堀

YENA「NEMONEMO」にドハマリして、ネモネモのチャレンジ動画を追う日々を過ごしました。

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