サカナクション、舞台挨拶でライブフィルム音響のこだわり明かす

「SAKANAQUARIUM 2024 "turn"」公開初日舞台挨拶の模様。（Photo by TAKEHIRO GOTO）

6か月前2024年11月30日 1:06

サカナクションのライブフィルム「SAKANAQUARIUM 2024 "turn"」の公開初日舞台挨拶が昨日11月29日に東京・新宿バルト9で開催された。

このライブフィルムは、山口一郎（Vo, G）の体調不良によりライブ活動を休止していたサカナクションが約2年ぶりに開催したツアーより、最終日の神奈川・ぴあアリーナMM公演の模様を5.1chサラウンド版、Dolby Atmos版という2つの音響形式で映画化したもの。映像ディレクションは、ツアーの総合演出も務めた田中裕介が担当した。

舞台挨拶には山口を含むメンバー全員が登壇。ツアーを振り返って岩寺基晴（G）は「公演のあと、いつもサウナに行くんですけど、今回は珍しく一郎からお誘いをいただいて」と切り出す。山口はサウナでファンと遭遇したことを回顧し、「輝かしいステージで盛り上がってた我々が全裸になってるっていう恥ずかしさがあるよね」と会場の笑いを誘った。

今回の映画制作に携わったのは、山口以外の4人。山口は「観てもいないし、聴いてもいないんですよ。皆さんと同じように自分でチケットを買って、映画館に観に行こうと思ってるので、すごくワクワクしてる」と期待を述べる。5.1chサラウンドとDolby Atmosの聴きどころを問われると、岩寺は「ライブ中盤のDJコーナー。すべてのスピーカーから音が出ます」、草刈愛美（B）は「ドラムのタムが目立つ曲があって。いつもの2チャンネルだと2つのスピーカーに収まりますけど、今回はタムが飛び出すように配置してもらいました」とコメント。江島啓一（Dr）が「僕が一番こだわったのは、ギターソロです」と回答するや否や、山口が「ちょっと待って！ボーカルは？」と口を挟む。江島が「スクリーンで見えないですけど、真ん中にスピーカーがあるんですよ。センタースピーカー。これは、いっくん専用」とたしなめると、山口は「そりゃそうでしょ！」と大きな声を上げ、記者陣を笑わせた。

これから映画を観るファンに向けて岡崎英美（Key）は「5.1chサラウンドとDolby Atmos、両方行ける方はぜひ行っていただいて。どちらかだけでも楽しいと思います」と呼びかける。山口は「音楽コンテンツって昔はライブと音源しかなかったけど、DVDやBlu-rayが出てきて、今はこうして映画館でも楽しめるようになりました。この映画は、チーム・サカナクションが新しい音楽コンテンツを開発していく1つのきっかけになると思います」と語り、拍手に包まれながらステージをあとにした。