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ミセス「ダーリン」と自分を重ねて涙する人が続出 / 「キャンディークッキーチョコレート」作者は高校生

再生数急上昇ソング定点観測
約1か月前2025年01月31日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで1月17日から1月23日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、17位に米津玄師の「Plazma」が登場した。MVの監督を務めたのは、本作が米津との初タッグとなる映像ディレクターの柳沢翔。柳沢は打ち合わせで米津が言った「初期衝動」という言葉をきっかけに、少女が生涯をかけて夢中になる“何か”と出会う瞬間の一枚絵が浮かんだという。1月21日にMVが公開されてから10日間で430万回再生を突破し、破竹の勢いを見せている。

そのほか34位にはBABYMONSTERの「Really Like You」がランクインした。学校を舞台にした今回のMVは、教室・廊下・体育館などのいたるところに制服姿のメンバーが登場し、かわいさと青春らしさを感じられる映像になっている。

58位に登場したのはYZERRの「Million Road」だ。どん底の環境から這い上がっていくことを誓った“下剋上”という言葉がしっくりくる1曲。

64位はHiHi Jetsが去年3月に神奈川・ぴあアリーナMMで開催した「HiHi Jets Arena Tour 2024 BINGO」から「だぁ~くねすどらごん」のライブ映像がランクインした。コール&レスポンスで会場の熱気を高めつつ、メンバー5人の個性も表しているHiHi Jetsらしさが詰まった映像だ。

ドラマチックなMVからライブ映像まで並んだ今週は、下記の3曲をピックアップする。

Mrs. GREEN APPLE「ダーリン」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場2位

Mrs. GREEN APPLEの新曲「ダーリン」は、昨年12月25日にNHK総合で放送された「Mrs. GREEN APPLE 18祭」のテーマソングとして書き下ろされた楽曲だ。楽曲を作るにあたって、18歳世代(17歳から20歳)から“本音”をテーマにした動画を募集し、その思いを元にメンバーの大森元貴が作詞作曲をした。番組内で大森はスタジオに集まった1000人の18歳世代を前に、楽曲に込めた思いを次のように話した。

「今回は本音というテーマで、みんなここに立ってくれていると思うんだけど。みんなが掲げてくれている悩みとか苦しい気持ちとか、悲しい気持ち、寂しい気持ちというのは、どうしても生きていく中でなくなっていくことが、悲しいけどないんだよね。でも、みんなでこうやって集まったりとか、何かを一緒に作ることとか、楽しい思い出を増やすことで、ちょっとだけそれを紛らわせて、すごく大きいエネルギーにして『なんだか今日も明日もやっていける気がする』という思いになることは可能で。それって、何にも負けないすごいパワーだと僕は思います」
「ひとりじゃない、という思いを込めて『ダーリン』というタイトルをつけました。寂しい気持ちとかね、楽しい思いとかいろんな思い出って、誰かがいて初めて自分のモノになると思う」

「ダーリン」は自分と周りを比べてしまって抱える焦燥感や、やるせない日々に募る閉塞感を描きつつも、最後は「ひとりにしないでよね」と他者を求めることで孤独にいる自分を救おうとする希望の歌だ。1月20日にMVが公開されると、YouTubeのコメント欄では「6年制医療系大学5年生です。ミセスを聞かない日はないです。毎日聞いて、私は大丈夫できる大丈夫って言い聞かせながら頑張ってます」「高校1年生です 今、学校や家庭の問題で本当につらくて、1日1日を生きることに精一杯でした。ですが18祭を見て、同年代の人達が本音をさらけ出して歌っている姿や、ミセスの3人の寄り添うような姿、私の心を代弁してくれるようなダーリンの歌詞に涙が止まりませんでした」など、それぞれの境遇と重ねて涙した人の声が多数投稿された。

美 少年「オレンジkiss」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場57位

美 少年が去年3月29~31日に神奈川・横浜アリーナで開催したコンサート「美 少年 Arena Tour 2024 Gates+」から、Snow Manの「オレンジkiss」をカバーしたライブ映像が登場した。

「オレンジkiss」は2022年7月13日にリリースされたSnow Manの7thシングルの表題曲であり、メンバーの岩本照が単独初主演を務めた映画「モエカレはオレンジ色」の主題歌として書き下ろされた楽曲だ。恋をしたことで芽生えた“相手を守りたい”という思いや、自身の成長を描いた歌詞になっており、“エモキュンラブソング”として多くのファンに親しまれている。

今回公開されたライブ映像では、きらびやかな歌や跳ねるようなダンスなど、原曲の魅力を忠実に再現しつつ、投げキッスや手を握ってジャンプする様子など、美 少年らしいかわいさも随所に見ることができる。また、コメント欄では「何回も思うし、みんなも言ってるけど、こんなに力強く踊ってるのに生歌なのすごい」「いや生歌だったんかーーーいという歌唱力」など、彼らのパフォーマンス力の高さに驚く声も多く上がっている。

はろける「キャンディークッキーチョコレート」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場61位

はろけるは現在18歳の高校生ボカロPで、作詞・作曲・イラスト・MV制作をすべて自ら担当している。そんな、はろけるの新曲「キャンディークッキーチョコレート」は、NHK Eテレ(当時はNHK教育テレビ)の「おかあさんといっしょ」から生まれた「だんご3兄弟」を彷彿とさせる歌い出しや、おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかなサビなど、1曲通してキャッチーなメロディが印象的だ。楽曲の楽しい雰囲気をそのまま表現したかのような、コミカルでかわいらしいイラストが本作の魅力をさらに引き上げている。

動画のコメント欄では「MVのクオリティーも音楽の中毒性も高いし勢いすごいのも納得」と称賛する声が上がる一方、一部ではこのMVが2024年に大ヒットした「メズマライザー」などで知られるchannelの絵柄に似ているとの声も。それに関して、はろけるはX(Twitter)で「このMVは私が高校の留学でできた五か月程の休学期間を利用し、イラスト初心者なりにchannelさんのアニメーションを研究して制作したものなので、channelさんの絵柄の模倣の疑惑に間違いないです。元のイラストをなぞるようなトレース行為は一切しておりませんが、絵柄に関しては、多くの批評の通りchannelさんのそれと類似してしまったと感じています」と説明。合わせてchannelとのDMでのやり取りを公開しており、ここではろけるはchannelから「はろけるさんの作品にそのような意見があることは以前から認識していましたが、自分はあまり気にしてないです! むしろ自分のスタイルは簡単でボカロMVに向いていると思うので、もっと多くの人が使うべきだと思います」と前向きな言葉をもらったそうだ。

「キャンディークッキーチョコレート」は12月26日にMVが公開されてから約1カ月で480万回再生を突破。さらにBillboard JAPANが集計する、ニコニコ動画上におけるVOCALOID曲の人気を測る「ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20」において、1月22日公開のチャートで4位にランクインするなど、今すごい勢いで話題を広げている。この曲が今後どれだけ多くのリスナーを虜にしていくのか、そしてまだ10代のはろけるが今後どんな曲を生み出すのか楽しみだ。

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