JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイト「ジョイオンプー」LINEスタンプ販売中

Reol、100分の濃密パフォーマンスで見せた“新しい幕開け”

Reol(撮影:横山マサト)
12分前2025年02月03日 12:01

Reolが東名阪のZeppを巡るライブツアー「カルチュア・カリキュラム」の最終公演を、昨日2月2日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で開催した。

喜びと興奮が入り混じるフロア

2024年8月に活動10周年記念ライブを東京・日本武道館で行い、新たなフェーズに突入したReol。日本語で「文化教育課程」という意味を持つ2025年初のツアーでは、スクールチェアが折り重なるオブジェにカーブミラー、演壇を想起させるお立ち台など、学校を思わせるセットが用意され、Reolはその中で約100分にわたって濃密なパフォーマンスを展開した。

無数の本が並ぶ本棚、多種多様な数式の数々が柱状のLEDに目まぐるしく映し出される演出を経てReolがステージへ。光沢感のある黒のホットパンツにトップス、ニーハイブーツという刺激的な衣装で観客の前に現れた彼女は、「RE RESCUE」の“aoex edit”を歌い上げ、ライブの幕開けを華々しく飾る。エッジィなロックナンバー「赤裸裸」を畳みかけるように披露したのち、「Welcome to 『カルチュア・カリキュラム』! 今日という日を迎えるのをとってもとってもとっても楽しみにしていました。私たちが持っている感情のもっと上……喜怒哀楽よりももっと上の感情を作っていけたらと思います」と高らかに宣言。ハイパーポップチューン「感情御中」で、フロアを喜びと興奮が入り混じる空間へと変えていく。

CO2ジェットが噴射される中、コールアンドレスポンスを繰り広げた「不乱不破」や、かつての盟友・nqrseとのツインボーカルを聴かせる「ULTRA C」など、最新リリースのハイボルテージな楽曲を連投しオーディエンスを盛り上げ続けていたReolだったが、「激白」が始まると表情を一変させる。手を高く掲げ、自身の声を求めるファンを愛おしそうに見つめ、「今 愛しているって 確かなのはここにいる君だけ」とマイクを強く握り締めながら絶唱。力強いロングトーンが残す余韻の中、二家本亮介(B)と上原俊亮(Dr)にステージを預けて、観客の前から姿を消す。Reolからバトンを渡された二家本と上原は「感情御中 -CRUSHed Remix-」のトラックに合わせて超絶技巧のプレイを披露してフロアのテンションを引き上げ続けた。

新しい幕開けへの期待

一瞬の暗転ののち、セーラー服を思わせるニットの衣装に着替えたReolが現れ、活動10周年の節目にリリースした「ディア」でライブの後半戦をスタート。MCではこだわりのステージセットの解説を交え、「3本だけで、はかないツアーだけど、2時間の演目のために力を貸してくれてありがとう」とスタッフへの感謝の思いを口にする。続けて「私は野心家だから、もっといけるんじゃないかと思うんです。もっとみんなといいライブがしたい、あれもしたい、これもしたい、幸せになりたい……そう思いませんか?」と呼びかけ、人間としての欲望を連呼する「たい」を、会場を埋め尽くすファンと一緒に大合唱。確かな一体感を作り出したあとは、椅子に腰かけながら「un,deux,trois」を切なげに歌ったり、ギターを抱え、マイクスタンドを強く握り、感情を爆発させながら「SAIREN」「MONSTER」を熱唱したり、さまざまな表情をあらわに。そんな指先から足先まで神経を張り巡らせたReolの一挙手一投足にオーディエンスの視線は釘付けになった。

最後のMCでReolは「私にとって何か新しい幕開けのツアーになればと考えていた」と「カルチュア・カリキュラム」を企画した背景を説明。さらに10年間の音楽活動の中で感じた喜びや悔しさ、ライブに足を運んでくれるファンとの時間の大切さを言葉を選びながら口にする。さらに「MCは苦手」と言いながらも「どんな絶望の中でもいいことがあってほしい。一度でも私の歌を聴いた人に幸運の魔法がかかってくれたらと思っているの」と音楽に懸ける思いを吐露。その願いを重ねた「サイサキ」を集まったファン1人ひとりに語りかけるように、言葉1つひとつに力を込めて届けた。タイトルさながらに真っ白なスモークが立ち込める中でエモーショナルに披露された「白夜」を経て、Reolは「RE RESCUE」を観客と“復習”。「会いたい君がいる現在地 今も聴こえるミュージック」と高らかに歌う彼女の背には「カルチュア・カリキュラム」の文字が浮かび、頭上からは白い紙が次々と降り注ぐ。最後にReolが床に落ちていた紙を掲げると、そこには「無題」の文字が。そして彼女は「またお会いしましょう」とファンと再会を約束を交わした。

「カルチュア・カリキュラム」を終えたReolは、4月に神奈川・横浜で開催される都市型フェス「CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025」に出演。11月9日に初の神奈川・横浜アリーナワンマンライブ「無題」を開催する。

セットリスト

「Reol Oneman Live 2025 カルチュア・カリキュラム」2025年2月2日 Zepp DiverCity(TOKYO)

01. RE RESCUE -aoex edit-
02. 赤裸裸
03. 感情御中
04. 綺羅綺羅
05. SCORPION
06. 不乱不破
07. ULTRA C
08. 切っ先
09. SHINOBI
10. 激白
11. 感情御中 -CRUSHed Remix-
12. ディア
13. たい
14. TAKE OFF
15. ミラージュ
16. secret trip
17. un,deux,trois
18. mede:mede
19. SAIREN
20. MONSTER
21. サイサキ
22. 白夜
23. RE RESCUE

JOYSOUND
JOYSOUND.COMカラオケ歌うならJOYSOUND

関連記事

Reol「SHINOBI」MVより。

Reolがバンドメンバーと激しくセッション「SHINOBI」MV、作曲の堀江晶太がギターで参加

約1か月
Dios「脱構築β EP」配信ジャケット

Dios新作EP詳細発表 対バンツアーに和ぬか、なとり、PEDRO、Reol、礼賛

2か月
Reol「Reol Oneman Live 'No title' in NIPPON BUDOKAN」通常盤ジャケット

Reol初の武道館ライブ映像、全国7劇場でプレミア上映

3か月
Reol「Reol Oneman Live 'No title' in NIPPON BUDOKAN」通常盤ジャケット

Reol初武道館ライブが映像作品に、REOL復活劇を含め余すことなく

3か月
Reol「秘色録」クロスフェード映像より。

Reol新作EPのクロスフェード映像公開、誕生日に生配信実施

3か月
Reol「秘色録」通常盤ジャケット

Reol新作EPの全収録内容が明らかに、「感情御中」の“脱構築的”リミックス収録

3か月
Reol「RE RESCUE」ミュージックビデオより。

Reolが荒廃した世界をさまよう少女を救出、「青の祓魔師」OPテーマ曲MVで

4か月
「Reol Oneman Live 2025 カルチュア・カリキュラム」ビジュアル

Reolが新作「秘色録」を携え東名阪Zeppツアー開催、その名も「カルチュア・カリキュラム」

4か月
Reol「RE RESCUE」配信ジャケット (c)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会

Reol書き下ろし「青の祓魔師」OPテーマ配信 ジャケに奥村燐&雪男、霧隠シュラが

4か月