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Petit BrabanconがLIQUIDROOMをカオス化、観客と死闘繰り広げた「CROSS COUNTER」千秋楽

フロアに突っ込む京(Vo / DIR EN GREY、sukekiyo)。(Photo by Victor Nomoto - Metacraft)
1年以上前2025年04月03日 12:04

Petit Brabanconが対バンとワンマンライブからなる東名阪ツアー「CROSS COUNTER -01-」の最終公演を、3月27日に東京・LIQUIDROOMで行った。

京(Vo / DIR EN GREY、sukekiyo)、yukihiro(Dr / L'Arc-en-Ciel、ACID ANDROID)、ミヤ(G / MUCC)、antz(G / Tokyo Shoegazer)、高松浩史(B / The Novembers)によってコロナ禍の2021年に始動し、定期的にライブやリリースを重ねているPetit Brabancon。ボクシング用語を冠した、“荒くれ者たちと拳を交える”「CROSS COUNTER -01-」では、各会場で初日は対バンライブ、2日目にワンマンライブを行うタフぶりを見せつけた。

たちまち混沌に陥るLIQUIDROOM

オーディエンスの間から立ち上る熱で蒸し風呂状態のフロアと、鋭利な歯を剥き出しにしたプチブラバンソンの幕が、その空間を見下ろす形でステージに掲げられている開演前のLIQUIDROOM。ライブ直前ならではの緊張と興奮が会場を支配する中、“opening”の「move」がスピーカーから流れ出し、性急なクラップが爆ぜるように響く。

「ライブの始まりを告げるのはどの曲なのか」。そんな期待に満ちた空気に応えるように、ステージにそろった5人が1曲目に轟かせたのは禍々しく重厚なアンサンブルが冴える「Isolated spiral」。前日のThe BONEZとの“死闘”を経て、高松は自身のSNSで「明日に余力を残すなんて発想になれませんでしたね」とつづっていたが、5人はそんなことは一切お構いなし。互いに火花を散らしながらも強烈なグルーヴを作り出すメンバーのパフォーマンスに呼応するように、次々とクラウドサーファーが京に向かっていき、会場の真ん中ではヘッドバンキングの嵐が巻き起こるなど、LIQUIDROOMはたちまち混沌へと陥った。

演者も観客も自由に

「お前ら、そんなんじゃねえだろう?」。恫喝じみた京の言葉に続いたのは「Pull the trigger」だ。「お前らは自由なんだろう? 生きてるんだったら全部ぶつけてこい」という京の挑発に、オーディエンスもタガを外し、それぞれのスタイルでライブを全身で楽しみ始める。なお、自由なのはフロアでひしめき合っている人たちばかりではない。ミヤとantzはギターをかき鳴らしながら暴れ、高松は鼓膜を震わせるほどの低音でLIQUIDROOMを小刻みに揺らす。その背後で冷徹で正確無比なビートを叩くyukihiroだが、その音は狂犬と化したメンバーをたしなめるどころか扇動していく。「Don't forget」で京はステージとフロアの垣根はないとばかりに、うごめくオーディエンスの中に突っ込み、美醜の両方を兼ね備えたボーカルで咆哮する。メンバーのキャリアは平均25年を超え、全員がベテラン中のベテランだが、放つ音は初期衝動に満ちオーディエンスの心をたきつけた。

クライマックスに向け狂騒は加速

スモークで覆われたステージで京のシルエットだけがはっきりと輪郭を描く中、ライブは「刻」で折り返しへ。オリエンタルなギターの音色に、リバーブのかかった京の歌声が重なり、不可思議な世界へとオーディエンスを誘う。またソリッドかつルーズなグランジ的なアプローチのギターサウンドが軸を担う「眼光」では、メロディアスな旋律を歌い上げる京のボーカルによってカタルシスが会場にもたらされる瞬間も。ヘヴィメタル、ハードコアパンク、ニューメタルといった激しいサウンドを軸とした音楽性のPetit Brabanconだが、楽曲によって異なる世界を描き、聴き手のさまざまな感情を誘発していく。yukihiroが祭囃子的なリズムを刻む「Mickey」では享楽的なムードを誘い、ダンサブルなアプローチが光る「OBEY」では演者とファンが共闘しながら一体感を生み出した。

「楽しんでいるか? 今日は死ねるよな?」「いけんのか? 自分に嘘をつくな、かかってこい!」といつになく執拗に煽る京の挑発から「dub driving」が始まり、ライブはクライマックスに突入。ヒートアップする場内を落ち着かせるように空調が強まるも、それを凌駕する勢いで汗臭い空気がフロアを満たし、狂騒がひたすら加速していく。そして、京が「そろそろいいんじゃないか? 全部ぶつけてこい!」と言い放ったのを合図にラストナンバーの「Vendetta」へ。ミヤ、antzの鳴らす殺傷力をはらんだツインギターの調べ、高松の奏でる強烈な低音、コントロール不能となったyukihiroのビート、もはや歌なのか雄叫びなのかわからぬほどの京の凄絶なボーカルが渾然一体となってLIQUIDROOMを飲み込む。そして場内のカオスが極まったのを見届けると、京は轟音を浴びながらステージをあとに。残されたyukihiroを筆頭とする楽器隊は、あらん限りの力で楽器を打ち鳴らし、激しい余韻を味わい続けていた。

Petit Brabanconは「CROSS COUNTER」の第2弾を9月に再び東名阪で展開。“対戦相手”は追ってアナウンスされる。またPetit Brabanconの通販サイトでは、さまざまな特典が付くフォトブック「The Howling of Underdogs -2025-」を販売中。

セットリスト

Petit Brabancon「CROSS COUNTER -01-」2025年3月27日 LIQUIDROOM

opening. move
01. Isolated spiral
02. Pull the trigger
03. a humble border
04. 渇き
05. BATMAN
06. Don't forget
07. 刻
08. 新曲
09. 眼光
10. 無秩序は無口と謳う
11. Mickey
12. OBEY
13.I kill myself
14. dub driving
15. Ruin of Existence
16. Loser
17. 疑音
18. Vendetta

公演情報

Petit Brabancon CROSS COUNTER -02-

2025年9月5日(金)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)(※対バン公演)
2025年9月13日(土)愛知県 THE BOTTOM LINE
2025年9月14日(日)愛知県 THE BOTTOM LINE
2025年9月20日(土)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
2025年9月21日(日)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
2025年9月25日(木)東京都 Spotify O-EAST(※ワンマン公演)
※愛知・大阪の公演のうち、いずれかの日程が対バン公演、またはワンマン公演。

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